事業承継は理念の承継
事業承継の対策をしてない中小企業数は、約5割以上という統計(中小企業庁)があります。
また、今から約30年前の1990年には中小企業の経営者の平均年齢は54.0歳。
それが2017年には59.5に上がっているそうです。これは、中小企業の事業承継問題が深刻化している証左であると言えます。
事業を引き継ぐための人財を、長い長い経営の歴史の中で育て上げるという行為は、経営者にとって最大の仕事なのかもしれません。
ときどき、どんな人財に承継すればいいでしょう?という相談を受けます。不思議なことに、経営状態が比較的順調な企業の経営者が、後継者の人財選定にお悩みのところが多いような気がします。
人間的魅力に溢れた後継者を育てるのは当然ですが、意識的には「事業承継は経営理念の承継」だという認識が必要だと考えています。
その企業の社会的価値、世の中に何の価値を投じているかを明文化した経営理念を承継できる人財がベターです。
事業承継は、現在の経営者が引き継ぐ年齢や時期(理想は60歳代)を決めて、その5年前から準備をし、5年間掛けて引き継ぎを終えるような10年カレンダーを策定することが有効です。
事業承継というのは実務的、法律的、資産的、税制的には様々な手続きが存在し、かなり負担がかかる長期的なオペレーションになります。
しかし、最も大切なのは”ハート(こころ)”の承継という社内的・社外的な意識醸成が最も大切なのです。
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