起業家が軌道化するために−3 〜起業後のマーケティング考察〜
起業家が事業を軌道に乗せるために、最低限の計数知識と計数を操るスキルが必要であることは言うまでもありません。
経営にはざまざまな利益計数があります。
今回は「営業利益」について説明します。「営業利益」は、「本来の事業(商売)でいくら儲けたか?を示す指標」です。
なので、経営自体のブランド力やマーケティング戦略の投下結果を計る指標として、最も重要なものです。
もし、営業利益がマイナスになっている場合は、「事業(商売)自体がうまくいっていない」と判断すべきです。
逆に、最終利益(当期利益)が最終的にマイナスになっても、営業利益自体がプラスであれば「商売自体はうまくいっている」と判断できます。
営業利益を上げるためには、
①売上(収入)を上げる
②原価(モトデ)を下げる
③販管費(販売費および一般管理費)を下げる
この3つしかありません。では、①〜③の優先順位はどうでしょうか?
税理士の先生は、会計監査月次報告の際に営業利益がマイナスであれば「販管費を下げる(コスト削減)」を示唆する傾向があります。
しかし、コストカットは言わば「いつでもできる戦略」です。
まずは、お客様を増やす(増客)戦略の立案と実行による「売上を上げる」ことを模索しましょう。
売上のUPには「マーケティング戦略」の実行が不可欠です。
次に原価を見直します。しかし、前にも述べたように、原価は下げればいいというものではありません。
原価は”適正”を模索すべきです。経営コンサルタントの中には、「原価を下げて粗利を確保する」ことに固執する人もいますが、間違いです。
原価というのは、中小企業経営において最も大切な”品質”と密接に関係しています。
次に販管費を見直します。
販管費にも、「現在経費」と「未来経費」があることに注意しましょう。
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