起業家が軌道化するために−7 〜起業後のマーケティング考察〜

起業家が結果としての業績を把握するとき、小難しい経営指標全てを理解する必要はありません。

創業3年間は、極端に言うと2つの経営指標を押さえていれば大丈夫です。

貸借対照表からは「自己資本比率」。損益計算書からは「売上高経常利益率」です。

自己資本比率は、総資本(負債と資本)に占める資本の割合のことです。自己資本率が高まると、負債(主に借入金)に依存しない経営体質になっていきます。

つまり、潰れにくい(倒産しにくい)経営が実現できるのです。

何度も言いますが、事業(ビジネス)の成功と失敗は定義する必要があります。

成功とは”儲かる”ことではなく、事業が永続発展することです。

失敗とは”赤字になる”ことではなく、事業が途中で終わってしまうことです。

ですので、自己資本率が経営指標の中で特に重要ですし、注目すべき結果現象なのです。

次に売上高経常利益率ですが、これは”その期間にいくらの利益を上げたか?”を測定する指標です。

経常利益は、営業利益から営業外損益を足し引きして算出します。

起業して間もないころの営業外損益は、ほとんどが支払利息という営業外費用です。

なぜなら、借入金に依存する経営をせざるを得ないからです。

営業利益率よりも売上高経常利益率を重視するのは、そのような理由からです。

この2つの指標は、起業家としてもっとも重視すべき指標として把握し、できるだけ高めていくオペレーションが望まれます。

 

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