新規出店、新事業所進出の判断基準

7年ほど前のことです。小生はある飲食店のコンサルティングに携わっていました。その飲食店は、3店舗目を出店し、すごい勢いで売上を伸ばしている新進気鋭の会社でした。

独立を機にご縁がなくなりましたが、その後の勢いもとどまることを知らず、令和現在約10店舗に広げているそうです。

先日ある知り合いから、その会社が”危ない…”という情報を聞きました。新規出店の連続で、資金繰りが行き詰まり、倒産のリスクにさらされているとのことでした。

ほんの数年前までは、勢いの止まらなかった会社の業績も、落ちていくのはあっという間です…。

コロナウィルスで、さらなるリスクにさらされておられることを察します。本当に頑張って立ち直って欲しいと思います。

さて、新規出店や新事業所進出の判断基準は、”損得”であってはなりません。千載一遇のチャンスとばかりに新規出店を決断し、資金繰りに困窮して事業自体が失敗したというケースは枚挙に暇がありません。

その判断基準は何か…答えは”人(ヒト)=人財”です。

この人間になら、新しいお店(事業所)を任せられる!といった自信と経営者としての覚悟が必要です。

間違っても、任せる人財もいないのに「立地がいいから…」とか「家賃が安価だから…」などといった損得の理由で進出を決めないようにしてください。

断続的な新規出店(拠点)は資金繰りの悪化とともに、経営理念の希薄さというソフトリスクも伴います。そこが大きな大きな落とし穴なのです。

 

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL