中小企業診断士のマインドセット!ーARIKATA【4】

【中小企業診断士の基本思考】

中小企業診断士として活動していると、時々”先生”と呼ばれることがあります。クライアントによっては「先生と呼んだ方がしっくりくる」と言われることもありますが、基本的な考えは「中小企業診断士は先生ではない」ということ。

先生というのは、「なんでも知っている万能の人」というイメージがありますし、学校や医療機関においては”先生”は絶対的な存在として君臨します。

中小企業診断士はというと、決して経営の”指導者”ではありません。時々、上から目線で経営者にものを言う診断士を見ますが、「あんたはそんなに偉いのですか?」と言いたくなります。

中小企業診断士は、先述したように「価値と価値を掛け合わせて新しい価値を創る(あるいは創る手伝いをする)専門家」なのです。ですので、経営者と一緒にのたうち回って悩みます。全知能とネットワークを駆使して、クライアントの課題解決に奔走するのです。

”稼げる中小企業診断士”はその辺りを、きちんとわきまえています。

決して経営者を見下したような言い方や助言をしません。どんな小さな会社の経営者でも、必ずリスペクトする思考を持っています。

個別具体的な課題解決を、現場でタイムリーに展開していくためには、クライアント・メンバー(経営者や社員)にヒアリングし現状に肉薄する必要があります。

人間的に信頼関係を築けていない中小企業診断士が、クライアントの課題解決を実現することは絶対にできない。

経営者は、経営コンサルタントのどこを見ていると思いますか?

知識やスキルではありません。もちろん大切なファクターではありますが、そんなものは二の次。最も見られているのは、人間的な魅力です。

経営者は、「この人に我が社の実状を明らかにしても大丈夫か?」とか「信用・信頼して、我が社の行く末を相談できるか?」などの思考を巡らせます。その時に、信頼に値しないような言動をする診断士は、絶対に仕事を獲得できません。

ここで言う仕事というのは、「適正なフィーをいただいて、クライアントの課題解決を支援すること」ですから、ボランティアや無料サービスなどではありません。

プロコンとしての、納得できるフィーをいただけるかどうかが問われます。

そして、願わくばユーモアを備えた人間的な面白さも備えたい。経営者は、人生の達人だと心得ましょう。遊びや仕事の達人です。

ですので、中小企業診断士としても仕事や研究だけではない、幅広い経験豊かな人財でないと、百戦錬磨の経営者と渡り合うことができないと心得ましょう。

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