使えない、使われないマニュアルは害あって徳なし。

経営は”やり方”ではない。”あり方”が問われる人間的で情熱的な営みです。やり方を示唆した、マニュアルというものを欲する経営者が、まだまだいらっしゃいます。

様々な会社が、様々なマニュアルを作っています。詳細すぎるマニュアルを要している会社に限って、マニュアルが使われていない現状にも気づかされます。

なぜなら詳細すぎて、個人個人のやり方を否定されているような気になるからだと推察しています。大切なのは”らしさ”です。

販売や営業活動は、特にマニュアル化が難しい。

マニュアル化しやすい業種は、単純作業などに代表される定型業務ではないでしょうか?ただ、マニュアルが生かされるような定型業務は、これからことごとくAI(人工知能)にとって変わる運命にある可能性が高い。

一方で、マニュアル化が難しい業務(販売や営業、接客、企画など)を無理にマニュアル化しようとすると、現場がかえって混乱します。また、マニュアルの書かれているような実績効果を生まない場合が圧倒的に多い。

まさに、「害あって徳なし」という現象に直面するのです。

人財は自ら考える力量を備えていますし、自らの手法を確立できるのです。ですので、マニュアル化を進めるよりも、ロールプレイング(擬似体験研修)などを導入して、徹底的に気づきを促した方が効果的です。

時々、マニュアルを作りたいから手伝ってほしい…との依頼を受けますが、その内容をよくよく吟味し、マニュアル化するのに効果的な業務かどうかを見極めて、引き受ける必要があります。

安請け合いしてしまうと、コンサルタントにとっても「害あって徳なし」の仕事になりかねません。

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