中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【31】

【中小企業診断士のリサーチスキル・経営診断】

ひと昔前は、経営診断という形で有料コンサルティング契約が成立していました。現在は、経営診断は”予備診断”というサービス名に変わり、ほぼ”お金をいただけない”コンサルティングに変化していきました。

今やお金をいただけるようになるには、予備診断の後の処方箋やオペレーションを実行した時とされています。ということは、クライアントにとって効果的なコンサルティングを提案するスキルを有しないと、プロとして生業ができないことになります。

何度も言いますが、経営コンサルタントに資格は必要ありません。中小企業診断士は名称独占の国家資格ですから、経営コンサルタントの仕事自体は誰でもできます。

だからと言って、経営診断(予備診断)の価値が低くなったということはない。むしろ、ここで勝負が決まると言っても過言ではないでしょう。

経営診断のコツは、”現場に肉薄すること”です。

社員アンケート調査(実状調査やモラールサーベイ)とヒアリング、現場観察(定点観測)などを併用する。間違ってもアンケート調査のみで、診断結果を出さないようにしてください。

アンケート調査で仮説を立てて、ヒアリングや現場観察で検証する…という手順です。

また、診断報告書は分かりやすく文章だけでなく、写真や図柄を多用します。経営者は文章を嫌う方が、結構多い。「要するにこういうことです。」といった簡潔な報告書が好まれます。

さらに、診断結果を踏まえた処方箋やオペレーションの提案は速やかに行いましょう。同時に提案することがベターです。

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