中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【41】

【中小企業診断士が成すコンサルティングサービス:経営診断の極意】

中小企業診断士や経営コンサルタントのいわゆる”実力”の差は、「経営診断力」に現れると言っても過言ではありません。まさに、コンサルティングの基本中の基本というべきスキルです。医者が、患者の的確な診断の上に処方を下すように、経営コンサルタントも正しい現状認識(診断)が望まれます。

多くの中小企業診断士が、この診断という行為を”勘違い”しているような気がしています。例えば、決算書から導き出す経営指標だけを持って診断とするコンサルタント、ヒアリングや面談はするが、一方通行の情報から現状認識する診断士など…様々でした。

経営課題は様々なファクターから構成されています。経営数値(決算書)は嘘偽りのない、エビデンスですが、同時に奥底の隠された真の経営課題を見つけることはできません。

経営診断は、あるとあらゆる方向から現場検証することが肝要です。

ここに経営診断の極意というべき、手法をご紹介しますので参考にしてください。

① 決算書は、数年分の推移を観察し分析する。コスト削減ばかり主張する診断士やコンサルタントがいますが、気をつけましょう。はっきり言って三流です。プロがする決算書の分析方法は、次回述べます。

② スタッフ・幹部の個人面談で社風や雰囲気、経営理念の浸透度などを診断する。個人面談をすることで、社員・メンバーの本音を聞き出します。中小企業経営は、社風づくりがとても大切です。社員が伸び伸びと仕事に当たることができる社風かどうかは、結果的業績に多大な影響を与えるからです。

③ 業務現場に降りて、課題点の抽出をする。小売店の場合は売り場やバックヤードを、飲食店の場合は、ホールや厨房を、向上の場合は生産現場を観察します。特にスタッフの動きや動線など。ここに大きな課題を見つけることが多い。事件は現場で起こっているのです。

大きく分けるとこの3点になります。簡単に書きましたが、かなり奥深い内容です。

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