商売を知らない人のための商売の話ー1
商工会議所などの経済団体が主催している、創業塾などのセミナー。これ自体はとても有意義な取り組みだと思っています。創業を促し、事業を応援して地域の活性化につなげることを応援する貴重な政策だと思います。
仕事柄、様々な創業塾的なセミナーにオブザーバー参加しましたが、多くの講師の先生方が肝心なことをお伝えされていない”残念感”を覚えることが結構あります(もちろん、そうでないセミナーもありますよ…笑)。
創業塾や創業セミナーの”あるあるメニュー”です。
⒈夢を実現するビジネスモデルの作り方
⒉強みを打ち出したコンセプトの作り方
⒊経理・会計の仕組みを学ぶ
⒋儲かる仕組みの作り方
⒌マーケティング戦略立案の方法
⒍人材の採用と育成方法
⒎融資を引き出す事業計画書の作り方
…う〜ん。目立つのは「◯◯の作り方」「◯◯の方法」などというメニューです。
現場型中小企業診断士、町医者型経営コンサルタントを自負(笑)する僕から見ると、肝心なポイントを押さえていません。
肝心なポイントとは、「商売は”やり方”が重要なのでなく、”あり方”が問われる営みである」ということです。
商売の方法やノウハウを学ぶのでなく、商売をする目的やマインド、ハートを確固とするための学びが重要です。つまり、何のために商売をスタートするか?何のために経営をするのか?という動機・価値観の確立です。
ただ単に「金儲がしたい」とか「会社からドロップアウトしたい」というボヤけた理由で商売が軌道に乗るほど、甘い世界ではないのです。
これから商売を始めたい人が、まず学ぶべきことは「何のために事業(商売)をするのか?」という目的の落とし込みです。この目的が魂まで響いていないと、事業(商売)自体の方向性がブレまくり、軌道化していくことが難しいのです。
※「軌道化」の定義…10年以上にわたり商売が発展継続すること
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