中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【43】
【中小企業診断士が成すコンサルティングサービス:事業承継支援②】
事業承継問題が中小企業を取り巻く深刻な課題となったのは、つい最近のことではないでしょうか?僕が経営コンサルティングの業界に足を踏みれた25年ほど前は、あまり取り沙汰されない課題だったと記憶しています。
ここ10年ほどの内に、かなり大きな経営課題としてクローズアップされました。同時に、M&Aを手がける企業や経済団体が数多く出てきたようです。
M&Aはともかく、円滑な事業承継を支援して後世に価値ある企業を残していくような支援をするのは、中小企業診断士の大きなミッションだと考えています。
事業承継でなかなか上手くいかないケースが、「親子による承継」だということ。意外かもしれませんが、親子であるがゆえの、しがらみや複雑な感情が入り乱れ、難航するケースがあります。そのため、中小企業診断士などの外部専門家が介在して、調整する価値が生まれるわけです。
大切なのは、「親子だから当然に承継する」のでなく「適格者がたまたま子供だった」というのが、理想的な承継理由です。事業承継の優先順位は、「その人物が適格者かどうか?」です。それがスタッフ(社員)であったり役員であったり、または実子であったり”たまたま”する訳です。
調整役である外部専門家(ここではあえて、中小企業診断士と言います)は、承継者のセレクトから動機付け、アナウンス、そして構想書・計画書の策定…承継者の育成や伴走型の軌道化支援…などなど、そのミッションは多岐に渡ります。
いずれにせよ事業承継に関する課題は、現経営者が承継を本格的に考え始める前から構想を練り、「承継キックオフの年から遡って、10年に及ぶ計画書策定」からスタートすることが重要です。
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。