貯信は貯金に勝る

中小企業経営は、資金繰りとの戦いである一面があります。特に創業期においては、資金不足に陥るリスクと背中合わせのときもあります。それだけに資金繰り管理が重要になってくるわけですが…。

大企業経営と違い、潤沢な内部留保に裏付けされたオペレーションが困難な中小企業経営は、何よりも”信用力”が大切です。信用を貯めていくことを”貯信(ちょしん)”と言います。何も難しいことを言っているわけではありません。ごくごく当たり前の”信用を蓄積していく”経営のことなのです。

例えば「納期を守る」「クレームに真摯に対応する」「支払い期限を守る」「アポイントの約束を守る」などの基本的なことです。この基本をなかなか守らない中小企業が割と多いのです。

ずさんな企業経営は、信用力を著しく低下させます。何より、ステークホルダーからの信用力は、経営を直撃し「支えられない経営」というイメージを植え付けてしまいます。

経営会議で決定したことを遵守し、実直に実行することも重要です。コンサルタントと徹底議論し、決定した施策をいとも簡単に変更したり、全く改善実行に着手しなかったりする経営者に時々会いますが、現状回復した事例は皆無です。

”貯信は貯金に勝る”…このことは、僕のコンサルティング活動から導いた結論ですが、信用力が乏しい経営は「資金が底をついた」途端に、坂道を転げ落ちるように経営状況が悪化していきます。

ですので、信用力を貯めていく経営を日頃からいかに実践しているか…今一度振り返ってみましょう。

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