業績結果に捉われすぎない経営戦略
会計事務所と契約されている中小企業においては、毎月報告がある月次業績結果に一喜一憂されないようにすることが望まれます。業績というのはあくまでも結果現象であり、重要なのは実行された経営戦略がどんな成果を産んだか?を測定することなのです。
経費(販売費及び一般管理)の削減だけに注力するのは、経営の打ち手を萎縮させますし、萎縮した経営戦略では業績拡大は望めません。
もちろん、過去を振り返ることは大切ですから、業績結果もきちんと振り返りをすることも大切です。ただし、ポイントを押させるようにしましょう。
月々の業績結果を振り返るポイントを紹介します。
① 売上の対前年同月比。せきれば項目ごと。客数と客単価の細分化までできていればベスト。
②原価率(逆:売上総利益率、粗利益率)の推移(対前年同月比)。原価率が上がっていたならその要因を分析。
③未来型経費(人件費、広告宣伝費、開発費、教育費など)の前年比較。適正な投資などができているか?
④営業利益の推移状況
貸借対照表は、累計の経営財務状況を現したものですから、年間で振り返るようにします。
まず注目すべきは、売上と粗利益(売上総利益)の結果要因分析です。経営の血液たる資金の流れの源泉は、ここにあるのですから。
業績結果にばかり捉われすぎると、肝心な打ち手(経営戦略)を萎縮させることにつながりかねません。各月の試算表は、経営の現状を数字で表現した成績表と心得て、未来型の戦略を的確に振り返り、次の一手を考案するヒントにしましょう。
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