性善説?性悪説?
中小企業経営の現場で、支援活動をしているとき、経営者から「性善説か?性悪説か?」と聞かれる時があります。これまで幾度となく、その議論をする場面に遭遇しましたが、あくまでも傾向としてですが、「社員は性悪説に基づく」という認識をされている経営者が多い気がします。
つまり、性悪説に基づいてマネジメントをしないと、社員は「楽をして、仕事をしなくなる」というもの。
あの未来工業の創業者、故・山田昭男氏も書籍の中で「僕は性悪説」と言われていました。しかし、山田氏の発言や書籍を、深く読み込むと、性善説に基づいて、社員を大切にする「愛情溢れた」経営をなさっていたことが、よく分かるものです。
最近、僕が行き着いた結論は、「性善説や性悪説」というものは「経営の環境や社風」によって左右されるということです。理想は性善説に基づいて、社員が自発的に仕事に邁進していくです。
結果として、経営者はマネジメント自体も楽になり、次の一手を考えることができるようになるからです。
これもあくまでも傾向ですが、性悪説に基づいたマネジメントは、社員の成長を阻害していきます。
そして、性悪説マネジメントを実行している中小企業が圧倒的に多い。
会社というのは、社会で最後の教育機関です。人間は一生学んでいく動物だと思います。
企業としては、社員は自発的・自主的・自律的に考え、行動していくような社風と仕組みを作ること。そしてこれが経営の最大の仕事なのだと、確信しています。
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