中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【69】

【コンサルティング品質の条件…「具体的助言力」】

中小企業診断士は、「個別具体的な経営課題を、個別具体的な手法を持って、個別具体的に解決する」ことを生業としなけらばならない。これは、プロとして当然のようにコミットメントしなければならない考え方だと思っています。

あるべき論を振りかざし、助言・アドバイスしても経営者の心には響きません。響かないコンサルティング支援は、お金をいただけないことになります。

例えば、ある個別相談事案の場面…。

経営者「我が社は、品質にとことんこだわったスウィーツを開発することができました。固定客も着き始め、今後若干高価格で販売していきたいと思っています。どんな手法がありますか?」

診断士A「高価格で販売したいと思うなら、デパ地下が一番いいですよ。何といっても、いいものを高価格で買いたいという客層ですから。」

僕「……」

経営者「……」

僕は隣でそのやりとりを傾聴していましたが、明らかにこの時の経営者には響いていませんでした。なぜでしょうか?

それは、個別具体的な提案にはなっていなかったからです。このやりとり、「お金を稼げる診断士か?そうではないか?」の分水嶺になります。

僕ならば…ですが。

「まず、広報展開による認知度アップとファン(固定客・顧客)づくりを同時並行で行える、移動販売(キッチンカー)展開を考えましょう。キッチンカーは、コストを惜しまずにかけたほうがベターです。ここは勝負どころです。本当に美味しいスィーツならば、ファンが着きます。マスコミの取材も入るでしょう。そうなると、デパ地下などのバイヤーから提案があるはずです。まずは、できるところからスタートしませんか?」

移動販売という手法・戦略はともかく、理解度・納得度が違うと思いませんか?

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