独立診断士の定義ー6
中小企業診断士の役割や立ち位置、そしてミッションを、クライアントに対して明確にしておくこと…これは長期的支援のための必要条件です。
経営者の中には(これは実際に経験したことです)、「あなたは経営のプロだし、言っていることは間違いがない。だから貴方の言う通りに経営していこうと思っている」などと発言する方がいます。特に創業したての経営者や、現場あがりの経営者に多いパターンです。
正直言いまして、この手の関わり方はコンサルタントとして危険です。
中小企業診断士(経営コンサルタント)は、あくまでも参謀役!経験や研究から導き出した、情報を取捨選択してクライアントに提供・提案し軌道修正したり判断の後押しをすること…。これが立ち位置ですから。
判断・決断・断行ができない経営者は、さっさと降りた方がいい。社員が路頭に迷ってしまいます。
そういう意味で、コンサルタント責任は重大なものがあります。経営判断の際の情報提供を的確にしなければ、クライアント企業の行く末を左右する訳ですから。
中小企業診断士が自称経営コンサルタントと違う点は、国家試験という難関に挑戦する過程で様々な理論や体系を知識習得したことにあります。
つまり、説得力が違う訳です。そのため、自信を持って提案・提言するためには、コンサルタント実務経験(最低5年以上)を踏むことが理想。
経験と知識が融合して、正解に限りなく近い経営判断を促す助言を導く…これが自称コンサルタントとの最大の相違点でしょう。
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。