中小企業経営の予防学

中小企業経営は短期的な利益を追求するのでなく、長期的な永続発展を目指すべきである…。これは普遍の真理だと確信しています。短期的に企業価値を上げて、M&Aで企業を売り、創業者利益を手に入れる…一見かっこよく思えます。ところがこのロジックには、社員(メンバー)の幸福感という最も大切なファクターが欠落しています。

企業は、金儲けのために存在しているのではありません。短期的な利益を追求しようとする思考だから、長期的な永続発展戦略が疎かになってしまうのです。

中小企業には予防学的思考が絶対に必要です。つまり、利益追求型の短期的・対処的療法でなく、長く長く続いていくような長期的戦略です。そのためには、人財を地道に育て、素敵な商品・サービスを地道に研究開発し、お客様を顧客様へと地道に育てる戦略です。

以前から主張していることですが、外部環境に翻弄されやすい中小企業経営においては、しっかりとした経営基盤を構築することが最大の予防学です。

では経営基盤とは何か?他ならない優秀な人財と、顧客様の絶対数に他なりません。しっかりとした人財と顧客(ファン)さえ構築できていれば、外部環境に翻弄されない企業経営を遂行できるのです。

もちろんそのためには、関係先(取引先や外注先、協力企業・事業者)との関係性を大切にし、敵を作らない支えられる経営を実行することが前提となるのです。

今後ますます先行き不透明な経営環境になるでしょう。普段から不断の経営努力を地道に実行していくこと…これしかありません。

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