粗利益率重視経営への転換

経営者がもっとも重視する経営指標は、売上高でしょう。損益計算書(P /L)のもっとも上に書かれているのも頷けます。しかし、現在の減収型経済環境において、売上のみ追求していくのはリスクが大きい。

売上高というのは、膨張係数(膨れ上がらせることができる係数)ですので、追求しすぎると経営判断を誤ります。

では、何を重視すべきか?それは、粗利益(売上総利益)です。しかも、粗利益額ではなく「粗利益率」。実は、この指標を軽視している企業、経営者が意外と多い。

理想は「売上高を追求して、粗利益率を最大化(最適化)する」です。ただし、注意点があります。粗利益率を追求するということは、「粗利益率が低ければ低いほどいい」というわけではないのです。

粗利益率を追求しすぎるあまり、原価額を下げてしまうと「品質」が下がってしますことがあります。

中小企業企業経営の王道戦略「ブランディング」は、「品質」(クオリティ)が生命線です。基本的な考え方は、「原価を惜しまず、ハイクオリティ製品を創り(仕入れ)、高価格で市場投下する」です。

この適正原価率は、緻密な原価計算の上設定しましょう。「我が社が求める適正な原価率」を算出したら、付加価値を確保するための価格を設定します。

業態によって適正原価率は違います。当然ですが…。

サービス業は0〜10% 製造業(メーカー)は20〜30% 卸売業は40〜50% 小売業は50〜70 以上が理想でしょう。

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