粗利益率1%の重み
減収時代の昨今、高付加価値経営への転換は中小企業経営において、生き残るための絶対条件であると言えます。安易な低価格経営は、百害あって一利なし…。自社の経営を圧迫していくだけです。
業績拡大路線を考案する前に、優先順位として取り組む価値のある戦略が「粗利益率向上」経営です。粗利益率(売上総利益率)というのは、ブランディングにも直結する勘定科目です。
例えば売上高が、1億円あったとしましょう。業態は小売。粗利益率が30%の経営をしていたとします。粗利益額は3000万円ですね。
この粗利益率を1%上げてみましょう。300万円の利益が創出できる訳です。2%粗利益率が向上すれば、600万円の利益貢献ができます。
売上至上主義で推進するよりも、粗利益率向上・確保経営が中小企業には相応しい。
基本的な戦略は、「無理のない増収戦略(売上拡大戦略)を取りつつ、ブランディング経営で価格主導権を握り、高付加価値経営を推進する」です。
間違っても増収傾向の見栄えを良くするために、低価格戦略を展開しないようにしましょう。中小企業経営は、長期的視野でオペレーションしていくのが基本であり、一度低価格戦略に慣れてしまうと、それは麻薬のように社風に蔓延していきます。
粗利益率1%…たかが1%ですが、されど1%です。粗利益を上げるためには、商品・サービスのブランディング・シーズを磨き上げて、高付加価値経営を実現するようにしましょう。
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