ブランディング・コンサルタントが考える人事の話ー2

人財という言葉は、昔からあったわけではありません。いまでこそ定着した「人財」という言葉ですが、以前は普通に「人材」と書いていました。それだけ、近年の中小企業経営においては、人の活躍にフォーカスした戦略を取る必要があります。作ったら売れるという時代が終焉を迎え、より「ヒト=人財の知恵や行動力」でオンリーワン化(ブランディング化)する環境になったことが伺えます。

中小企業経営にとって、人財活躍の環境づくりがとても重要です。だからこそ、間違った戦略実行は、取り返しのつかない事態を招きかねません。

今回は、間違いやすい戦略のひとつ「人事の昇進戦略」について提唱します。

よくある間違い戦略の代表的事例に「報奨的昇進制度の導入」があります。つまり、実績をあげたから昇進させるといった内容。ここに大きな間違いがあります。ここで昇進の定義をしておきましょう。昇進とは「役職がつく」ことを意味します。つまり幹部・リーダーとして活躍してもらうことを意味するわけです。

幹部・リーダーというのは、人間的な魅力(熱意や信用信頼、リスペクト)が必須です。実績をあげたからといって、安易に昇進させてしまうと、”ふさわしくない人財”が幹部・リーダーになってしまう場合が多い。こうなると組織的な不幸を招きます。

あくまでも昇進というのは、コンピテンシー(あるべき姿・ハートやマインド、スキル・知識)などを決めて、そこに到達した人財を登用するべきなのです。

ふさわしくない人材が、幹部になった結果、スタッフ(社員)の成長を鈍化あるいは阻んでしまった事例は、中小企業経営にあるなるな現象なのです。

 

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