人事考課制度の目的−2
人事考課制度導入の目的は、「スタッフ・社員のモチベーションを上げること」だと記述しました。
この主張には、自信を持っていますし、経験上間違いない考えだと思います。
人事考課制度の構築・整備により、モチベーションを上げて、結果としての業績向上を図る…自然な流れです。
人事考課制度構築の第一義の目的を、効率化による人件費削減や、リストラの手段などにベクトルを合わせれば、かなりの高確率で破綻してきます。
ですので、評価項目は各キーワードの定義付けを的確に行い、評価自体は偶数段階で策定していきます。
奇数段階にすると、「中心化傾向」というミスに陥りやすいのです。
具体的かつ明確な評価文言の策定、偶数段階にすることによる中心化傾向の物理的排除。これが有効です。
もっとも使えない評価項目の文言を数例あげましょう。
「売場全体の数字に関心を持ち把握することができる」(業務遂行スキル)…なんの数字か不明。関心を持ちというスキルをどう図るか不明。
「率先して行動ができる」(求められる行動スキル)…何をもって率先とするか不明。
共通するミスは、抽象的すぎて評価者の主観が入りやすく、公平性に著しく欠ける点。
この評価シートは人事のプロ、社労士が策定したものです。
肝心の考課者自身が、評点をつけやすいフレーズを策定しないと使えないものになってしまいます。
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