志の航跡 〜仲間たちへのエール〜

久しぶりに、中小企業診断士を志した30代後半を思い出し、回顧してみたいと思います。

中小企業診断士を通じて、困っている中小企業のお役に立つ仲間が増えていくことを祈念して、体験・経験・培った価値観・ノウハウを赤裸々に語っていきます。

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平成18年10月、最大の難関、中小企業診断士第二次試験に挑戦しました。

中小企業診断士は、第二試験に合格すると口述試験に進み、実習を経て資格登録(経済産業省)という流れになります。

平成18年度の第二次試験会場は、福岡市天神にある電気ビル地下でした。

ご存知の方も多いかも知れませんが、第二次試験は事例文を基にした問題を記述式で回答していくものです。

 

初めて受けた第二次試験は、とても難解でした。特に速記力が試されるために、消しゴムで消すような時間ロスは禁物です。また、論理的思考で回答することが求められますので、事例文の内容から逸脱した奇抜な回答はタブーです。

その辺りが、実務と大きく違うところでしょう。実務はむしろ、尖ったアイデアなどが成功のシードとなることも多い。

1科目80分間の4科目。合計時間320分の試験時間は、相当に疲れました。
試験仲間とともに、打ち上げに向かおうとした時…出口で、あるチラシを目にします。

『法政大学経営大学院、中小企業診断士養成課程新設。第一期生募集!』

これが、我が母校「法政大学経営大学院」との初めての接触機会でした。

正直、第二次試験の感触は4割がた不合格(のちに届いた結果では、4科目全てがB判定の総合Bでした)。

 

自分の気持ちは、少しずつ大学院進学へ傾き始めます。12月の初旬に上京。大学院を受験しました。

試験科目は、英語の小論文(辞書持込可)と面接。

ただし、事前にプロジェクトと呼ばれる論文の構想企画書を審査されます。

 

合格発表当日。インターネットで受験番号を確認。大学院合格を果たします。

 

家族の後押しもあり、大学院進学を決心しました。

37歳の時です。勤務していた放送局も退職を決意。人生を一度リセットする覚悟を決めました。

入学金、授業料、生活費などのカネの問題をクリアさせ、迎えた3月下旬、単身東京に向けて出発しました。

トランク一つだけの船出です。

 

当時一人息子は、2歳になる手前でした。かわいい盛りの息子としばしの別れはとてもつらいものがありました。

JR佐賀駅まで送ってくれた妻と義理の母の姿は今でもはっきりと瞼に焼きついています。

福岡空港から羽田までの飛行機の中、あふれる涙を止めることはできません。

 

同時に、これから起こる大学院での生活に夢を馳せていました。

~to be continued~

 

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