商売・経営・ビジネスの目的…。
以前経営に関するセミナーをさせていただいた時の話…。セミナー終了後に、参加者から問われた質問を思い出します。
「あなたは、商売の目的は◯◯◯と言われましたが、私はそうは思わない。商売は”いかにお客さんをその気にさせ、お金をもらうこと”です。」
その参加者は、若い女性の起業家で保険代理業をされている方でした。今日、車の運転移動中に、なぜだかシーンを回想したのです。
あの時の方の商売が、後にどんな状況になったか定かではありませんが、何とか商売が軌道に乗っていることを祈るばかりです。
商売というのは、儲けてナンボという類のチープなものではありません。それは、経営もビジネスも一緒です。何度も訴えていますが、”儲けは商売を頑張った結果現象”にしか過ぎません。
「お客様をその気にさせてお金をもらう…」これもひとつの価値観だとは思います。しかしこの考え方は、いつかお客様に伝わり、客離れというもっとも避けるべき事態に陥ることになります。
特に日本という国内で生まれた我々は、独特の企業文化と人間としての価値観があります。
「困っている人に手を差し伸べる」「損して得取れ」「利他の心」「おもてなし」…。日本的経営の特徴を表している言葉は本当に美しい。
日本における商売・経営・ビジネスの目的は、「社員・お客様・関係先(仕入先・外注先など)」を幸せにすることです。
その価値観に向けた経営理念を掲げて邁進する企業が、お客様から選ばれることになり、結果として”儲ける”ことができるのは、歴史が証明していることなのです。
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