中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【22】
【中小企業診断士のタブー戦略 〜社員締め付け戦略〜】
以前所属していた会計事務所時代の、上司の言葉。「業績向上計画を策定するためには、人件費削減が最も最優先される…。」このような人件費削減戦略は、はっきり言って愚策です。
プロの中小企業診断士ならば、まずは業績向上戦略(増収戦略)を考案しなければ価値がありません。
利益の源泉は「売上」にありますから、まずは売上をアップさせるためのマーケティング戦略立案が最優先戦略となります。あたりまえですが…。
このように、「社員締め付け戦略」を経営者に提言・提案する中小企業診断士は、プロではないのです。ところが、このような3流戦略を平気で、提案するコンサルタントがいるから困ったものです。
人件費削減だけではありません。営業成績や販売実績を検証する際、3K(勘、根性、経験)を打ち出してスタッフにプレッシャーをかける戦略も全時代的に実施している企業もあります。
現在のように成熟した経済環境において、全時代的に社員にプレッシャーをかける営業戦略手法は、もはや化石と言えます。
企業の業績は、全社(できればボトムアップ型)で戦略を立てて、的確・確実にPDCAを回していく…。対策をチームで考察し、実行していく仕組み作りが必要です。
企業の業績責任は、100%経営者にあります。
社員を締め付けるよりも、モチベーションを上げて「頑張ってもらう」戦略立案の方が、よっぽど価値がありますし、良策なのです。
そのための個別具体的な戦略を提案し、スケジューリング、見える化して実行支援できる。そんな診断士を目指したいですね。
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