『燃える人事考課制度』のメカニズムー11

【評価要素の抽出・創出方法】

評価要素というのは、人事考課の評価視点というべきものです。つまり、そのメンバーの”何を”評価するのかという大変重要なキーワードです。キーワードですので、”見出し”的な分かりやすい文言を抽出します。

ではどこから抽出するのか…?それは紛れも無く”経営理念”や”行動基準”からに他なりません。人事考課は、評価がそのまま経営理念の体現や実現にベクトルが向かっていることが重要なのです。

例えば…建設業の中小企業の場合

経営理念が「我が社は、質の高い技術と品位ある顧客対応で社会の大切なインフラを構築していきます」であった場合、評価要素(案)として「質の高い技術」や「品位ある顧客対応」を抽出することができます。

他にも…食品製造業の場合

経営理念が「我が社は、お客様の笑顔溢れる幸せのために、美味しさを追求し続けます」であった場合、評価要素(案)として「美味しさを追求し続ける」を抽出できます。

経営理念の実現のためには、行動基準が必要です。つまり社員・メンバーとしての行動の”約束事”です。

例えば…アパレル企業の場合

お客様のために「私たちは、お客様の人生を豊にするオシャレを提案し、新しい自分発見のお手伝いをお約束します」という行動基準の時。

評価要素(案)として「人生を豊かにするオシャレの提案」や「新しい自分発見のお手伝い」が抽出できます。

評価要素というのは、「何を持って評価するのか」という”What”を明確にするものですから、設定を間違わないようにすることが大切です。

この評価要素は、理想として9〜10項目の抽出を推奨します。考課・評価する要素は全体で12項目がマックスだと考えています。あまり多いと考課者のモチベーションが下がりますし、あまりにも少ないと考課点数が偏ってしまうものです。

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