『燃える人事考課制度』のメカニズムー13

【評価基準の制定方法−1 グラデーションの付け方】

久しぶりに人事考課制度について書きます。

”使えない人事考課制度あるある”の話をしましょう。評価基準を”言語化”せずに、段階を数字だけで表している評価制度があります。1〜5という段階が一般的ですが、1というのがどのような状態か…全く測定できない設定方法です。

測定するのが困難な人事評価は、評価点数がブレまくり考課されるスタッフのモチベーションが著しく下がります。

何度も言いますが、人事考課制度の目的を明確にしておかないと失敗してしまいます。失敗とは、”使えなくなる”という現象のことです。高いコストを投じて導入した制度が、全く使えなくなると悲劇です。

僕が推奨している”燃える人事考課制度”は、評価基準のグラデーションを重視しています。1の段階の評価をされたら、2の段階になるためには「どんな状態に成長すれば良いか?」を明確にしているのです。

この方法は、社員の成長プロセスを設定することと同様の効果をもたらします。人事考課制度は、”人を評価すること”が目的ではありません。”メンバーのモチベーションを上げること”が目的なのです。

人は明確な目標と、そこに至るプロセスが分かっていれば、自ら歩き出そうとします。成長プロセスが明確でもないのに「頑張れ!」と言われても、「何を頑張れば良いか分からない」という状態に陥り、モチベーションが下がっていきます。

また、「1の段階を踏まえて2に上がる」というルールも大切です。例えば、「2の状態がクリアできていないのに、4の評価点数をつける」ことはあり得ないのです。なぜ?成長プロセスだからです。

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