中小企業にとっての商品の正体
「中小企業の売り物とはなんでしょうか?」「お客様は何にお金を払ってくれますか?」この質問は、僕がセミナーなどで参加者の方々に投げかける質問です。
かなりの確率で、最初は「?」の表情を浮かべている参加者も、説明すると納得していただきます。
例えば…。衣料を扱う企業のことを考えてみましょう。レディースアパレルの会社の事例です。
お店に並んでいる”かわいい、おしゃれなお洋服”は、「商品」ではありません。「製品」です。製品とは「製造された品」と書きます。
製品で勝負してしまうと、オンリーワン・オペレーションができません。結果、価格競争に陥ってしまいます。
商品とは「商いをする品」。商いとは何か?「何かの価値をお客様に与えて、その対価としてお金をいただく行為」です。
この価値というのが、中小企業にとっての「商品」の正体なのです。
「価値」は、様々な要素から構成されます。「人財力」「仕入れ力」「企画力」「接遇力」「社会貢献度」…etc.
これを「企業努力」や「企業価値」と言います。つまり、お客様は「企業価値」にお金を支払ってくれるのです。
僕は価値のことを”想い”と呼んでいますが。
アパレル企業の場合、お店に並んでいる「洋服」や「くつ」「アクセサリー」などは「価値を形にした物体」に過ぎない。
中小企業には、ブランド力が必要です。ブランドは、一長一短で完成できるものではありません。同じように、企業価値も日々の努力の積み重ねで構成されているのです。
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