少人数私募債という資金調達手法

コロナという凄まじいまでの逆風に晒された特定業界においては、金融機関の融資に頼らない、独自の調達手法を検討するのもひとつです。

先日のブログで、昨今の地方金融機関のあり方(賛否両論含めて)を書きましたが、極めて深刻な業界に”落ちた”なあと心底思います。

特にコロナ禍においては、経営にとって血液たる資金の調達は、生と死を分ける深刻な問題です。そこに寄り添おうとしない、地方の金融機関のレベル…。中小企業経営は、今後格差が拡大していくことは、どうやら間違いないようです。

さて、独自の資金調達手法はいくつかあるのですが、中小零細企業にマッチしたものといえば「少人数私募債(しょうにんずうしぼさい)」というものがあります。

例えばこんな企業にマッチしています。

1 コロナ禍以前は、業績躍進が好調だったが、コロナ逆風で失速した企業

2 新規性の高い新商品開発を構想しているが、コロナ融資を受けたために開発資金融資を断られた企業

3 経営者の人的ネットワークが広く、深く、友人も多い企業

私募債は、社債ですから負債ということになります。したがって、増資ではないために会社買収のリスクがありません。

年利、償還期間を自由に決めることができるので、中小企業向けです。

ただ、私募債を引き受けてくれる人数を50人未満。発行総額は1億円未満。一口あたりの最低発行額を1/50以上にするなどの条件があります。

中小企業にとって1億円もの私募債を発行するのは現実的でなく、せいぜい数千万円ですむのではないでしょうか?

 

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