対処療法と予防療法

中小企業診断士をはじめとした、経営コンサルタントはある意味でビジネスドクター的な存在として比喩されます。なるほど、中小企業経営の課題ポイント(病状・症状)を診断して、見つけ出し処方箋やオペレーションを提示することは、医者的な存在と酷似しています。

ところが、中小企業診断士(経営コンサルタント)の存在は、医療的専門家(医者)と違う概念が必要です。それが、予防療法というものです。患者は医者にかかるとき、症状が出てからかかります。逆に言うと健康な時は、医者にはなかなかかかりませんよね。

歯科医がときどき予防歯科診療を勧めていますが、それも実生活では浸透していないのが現状です。

中小企業診断士はどうでしょうか?明らかに、予防療法の推進者ということが言えます。

中小企業経営では、対処療法を実施する時は、長期的な療法投下をしなければならない場合が多い。下手すると、手遅れという事態もあり得ます。

以前から主張していますが、中小企業診断士は「町医者」であり、また「漢方医」でなればならない。

町医者は、庶民のかかりつけ医として様々な病気に向き合います。また、漢方医は体質改善を信条としながら、長期的に患者に向き合います。漢方医学は、病気に負けない体質づくりを目指して、療法を施します。

まさに予防療法です。

病気にならない企業体質づくり、体質改善…。処方箋の提示…。これはまさに中小企業診断士のミッションと言えましょう。

逆にコストカッター的な経営コンサルタントは、外科医と言えます。対処療法を施す内科医とも違うのです。

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