新商品開発〜エイチメソッド〜 販促戦略の立て方−1

次々と企画開発・製造される商品は、出口(販売)戦略を考案していく必要があります。

新商品は”創れば売れる”というものでなく、あえていえば”良いものは売れる”という妄想をいだいている経営者も少なくありません。

そこで、適切な販売促進戦略立案が必要になります。

今回は、販売促進戦略の立て方を考察したいと思います。中小企業がとれる販売促進は、ハンドメイド(手作り)で立案することをお勧めしています。

例えば、会員ポイントカードなどを作って展開するお客様の”囲い込み”戦略を考えてみましょう。

メジャーな”TSU◯◯YAカード”に入会して使用するよりも、オリジナリティあふれるポイントカードをハンドメイドで考案したほうが明らかにお勧めです。

メジャーの会員システムを導入すると、手数料もかなりのコストがかかります。オンリーワン性が皆無で、中小企業が大切にしなければならない”温かみ”が薄れます。

他の販促ツールも同じ。

キーワードは”血の通った温かみ溢れる販促戦略”です。

また、戦略はできるだけ現場スタッフのアイデアを盛り込みましょう。販売の場合は、現場で店頭に立つスタッフの意見やアイデアです。

答えは現場にあり。お客様と直接対応している現場にこそ、そのヒントが隠されているのです。

投稿日: 2017年10月4日 | 9:02 am

本物は不変であり、生き続けるもの 〜しょう油の日イベントにて〜

10月1日は醤油業界が制定している”醤油の日”だそうです。

佐賀市内の老舗醤油・味噌メーカー「丸秀醤油」で、醤油蔵開きイベントが開催され、出かけてきました。

朝10時から始まるイベントも、スタートから大勢の来場客です。

この日は、普段見ることのできない醤油の蔵(工場)見学もあります。蔵は、昔ながらの製法で調味料(醤油、味噌)を創る、会社の財産となっています。

限定の生醤油販売もありました。

この日は、ワークショップも数々ありました。「味噌作り体験」「しょう油作り体験」「塩麹作り体験」などなど。写真は息子が作ったしょう油。

完成は1年後。いやはや長い道のりです。この日は、木桶を作るワークショップや大きな木桶の製作実演も開かれました。

丸秀醤油は、佐賀が誇る老舗の醤油・味噌メーカーです。共同製造にはあえて入らず、すべて自社製造のオリジナル製品を昔ながらの手法で作っています。

小生のクライアントでも、PB商品をOEMで委託しています。

その”ものづくり”への熱い想いは、商品に現れています。

最近では、OEMによるオリジナル調味料の相談案件が多く、真摯な対応が評価れているのだと思います。

しかし、チラシ配布だけで大盛況の来客。また、企画自体を社員の方々が主体的に組み立てられたそうです。

元気な企業は、人が集まります。

今回のイベントを皮切りに、小学生を対象にした商品開発ワークショップを企画されています。

企画から試作・試食、ブランディングから販売までが体験出来るユニークで価値ある取り組み。

これからも、本物づくりを続けて行く丸秀醤油を、これからも応援したいと思います。

投稿日: 2017年10月1日 | 10:51 pm

”人財を育てる”ブランディング

中小企業の唯一無二の経営資源は、”ヒト”です。カネもモノも人財が創る産物にすぎない。

今日も、福岡のクライアントにて人財育成のための勉強会を務めてきました。

人財を育てるということは、中小企業にとって最大のブランディングだと考えています。中小企業は、製品力では勝負できません。”商品力”で勝負します。

商品とは?中小企業にとっての最大で最強の商品は人財以外にありません。

優秀な人財さえいれば、製品(モノ)も売上(カネ)も産み出せます。

ですので、中小企業のブランディングは人財を育てることが、もっとも高いプライオリティだということが言えます。

差別化やオンリーワンが問われる中小企業経営において、何をUSP(Unique Selling Proposition):独自のウリとするか?それは人財力であろうと思われます。

ブランディングというと、商品ブランドや企業ブランドをイメージ化し、ロゴやキャッチを創造していく。

もちろんそのような活動は大切です。しかし基盤は、人財ブランディング以外にないのです。

投稿日: 2017年9月29日 | 11:44 pm

中小企業は何を売っていくか?

全方位型低価格路線の大企業戦略に対抗するには、中小企業は何を努力すべきでしょうか?

前にも述べましたが、中小企業の基本戦略は「集中型高価格・高品質・高付加価値」戦略です。価格競争は、絶対にやってはならない禁じ手…です。

では、中小企業が売っていくべき真の商品とは何でしょうか?

弊社では、中小企業の真の商品を「メンバー(構成員)も”想い”である!」と主張します。

その本質は、「メンバーの努力」「企業の努力」「企業の価値」です。

例えばアパレルセレクトショップの場合、「バイヤーのセレクトにかける想い」「販売スタッフの接客提案力」「店長やSV(スーパーバイザー)のVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)力」「経営者の働く環境整備力」…その全てが真の商品です。

ですから、高価格であたりまえ、高品質であたりまえ、高付加価値であたりまえ…なのです。

自信を持って、お客様に価値を提供していきましょう。

また、食品メーカーの場合、「商品開発部の企画開発力」「営業スタッフの販売プレゼン力」「製造部(製造部)の効率的な製造力」などその全てが商品と言えます。

低価格で売っては、メンバーに申し訳ない。お客様は、何にお金を払ってくれるか?

お客様は、”価値(バリュー)”を認めた時にお金を払ってくれます。

企業努力をひたすら、粛々と継続していく以上、必ず道は開けます。

投稿日: 2017年9月28日 | 11:46 pm

経営理念の創出がスタートライン

経営理念の重要性については、このブログで何度も訴えています。

しかし、定めた経営理念が形だけのモノになっていたり、ただのメッセージだけになっている企業が少なくありません。

立派な経営理念を言葉として策定・創出しても、スタッフ皆が行動基準として実践していかなければ、ただの”絵に描いたモチ”ということになりかねないのです。

経営理念とは?企業理念とは?何なのか?今一度振り返ってみましょう。

経営理念は、ただのキャッチコピーや対外的なメッセージではありません。そういう勘違いをしている経営者が多いの現実です。

かっこいい言葉をいくら並べ立てても、社員やお客様は誤魔化せない。

実践してナンボなのです。

経営理念は、その企業の”事業目的””事業宣言”であると心得ましょう。目的であるならば、何のためにその事業を継続していくのか…を文言化したものであり、宣言であるならば、社会に対する約束事であるはずです。

経営理念を創出、策定、後悔した瞬間に、我々は社会に対して大いなる約束事を宣言したことになるのです。

そういう意味から、弊社では”社員・幹部参画型による、経営理念創出会議”を推奨しています。

経営理念は、社員・メンバーの共通価値観ですから、構成員が須らく納得していることが重要なのです。

社員参画型の経営理念創出は、完成した時点から社員・メンバーの意識・行動が劇的に変化する瞬間を実感するはずです。

投稿日: 2017年9月26日 | 9:13 pm

新商品開発〜エイチメソッド〜 ブランドイメージの創出−3

開発する商品アイテムが揃ってきたら(開発商品が完成する度)、アイテムごとのブランドネームを考案していきます。

このフェーズは、とても重要です。例えば、食品の商品開発の場合、シズル感(おいしそうな感じのする五感を刺戟する感覚)あふれるキャッチコピーをつけてブランドデザインを創出します。

何度も言いますが、この場合は信頼するデザイナー、コピーライターとタッグを組む方法をお勧めします。

そういう意味では、コンサルタントとはコーディネーター、プロデューサーの役割を担い、専門家との良好なネットワークを構築しておくか…が評価を決めます。

 

新商品開発も、アイテムブランディングも継続性が重要

新商品の開発は、継続的に展開していく必要があるため、このアイテムブランディングも当然のように継続性が求められます。

また、商品開発は先を見越した計画性も大切です。

すなわち、先行管理による開発スケジュールを描いて、実践していきます。

スケジュール管理には、ガントチャートなどを作成して具体的なタスク管理をしていきましょう。

タスクは、具体的な表現が望ましいでしょう。アクションがイメージできやすい具体的タスク管理をしていかなければ、計画の遅延につながりやすいです。

 

投稿日: 2017年9月24日 | 9:34 pm

働き方というものを考える… 時代の変遷

働き方改革というものが推奨される時代ですね。昨日に引き続き、働くということについて考えてみました。

小生は現在47歳ですが、約四半世紀前(25年前)に新卒として、当時全国展開していた経営コンサル会社に就職しました。

当時は、当然”ブラック企業”などという言葉すらこの世に存在せず、残業代なしで夜遅くまで働くことは当たり前。

午前様なども横行していた時代でした。パワハラという言葉もなく、「辞めてしまえ!」や「土下座しろ!」という言葉を上司から言われたことも数度ではありません。

しかし、当時の上司からは、厳しさと同時に愛情も感じていましたので、社会人として鍛えられてもらったという意味では、心から感謝しています。

 

あれから四半世紀。時代は変わりました。いい方向に変わっていったと小生は思っています。

ワークライフバランスを考慮する世の中になったと思います。まだまだ未完の部分もありますが…。

約5〜6年前の出来事を思い出します。

独立前に会計事務所に勤務していた頃。

ある上司が、言いました。「コンサル部の社員は、どうして土曜日に出勤しないんだ??」

会計部門のスタッフは、休日の土曜日も出勤して頑張っているのに、コンサル部はどうして来ていないんだ?という訳のわからない論理。

どうして土曜日に会社に来ないか、だと?休みだからさ。文句ありますか?

後日、その発言を聞いた時、心の中で思った正直な言葉です。

 

会社は、社員がイキイキと躍動して働く環境を整える責務があると考えています。

独立してクライアント(お客)様を”選べる”という権利を得ました。

人財が躍動して愉しく働く環境を目指す企業を、心から応援したいと思いますし、そんな企業を育てるコンサルタントでありたいと思っています。

 

投稿日: 2017年9月22日 | 11:29 pm

社員は”従業員”にあらず。 〜共に働くメンバーへの考え方〜

従業員という言葉があります。業(仕事)に従う…と書きますね。この言葉は、とても違和感を感じます。

今日、クライアントの社長との打ち合わせのとき、「社員は、メンバーであり、フェロー(仲間)である」という言葉を聞きました。

クライアントが、そのような考え方で経営されていることにただただ嬉しく、またこの企業を支援していこうという考えを改めて持ちました。

たしかに、社員とスタッフの違いは、「責任の重さ」以外の何物でもないと思われます。

だれが偉いとか、偉くないとか、上下関係など実際には存在しません。偉そうにしている上司ほど実力がない人が多い傾向もありますよね。

立派な尊敬すべき経営者は、人格が素晴らしい。スタッフは、経営者の人柄に付いていきます。

素晴らしい経営者は、腰が低いです。スタッフに対して、感謝の気持ちを言葉にして表現してくれます。ありがとうと…。

金や待遇だけではない。「高い給料を払うからスタッフが定着する」と豪語した経営者もいましたが、間違っています。

それもあるかもしれない。しかし、それはひとつの現象にしか過ぎないと思っています。

給料にしがみついて働いているスタッフは、優秀なものに限って、業績不振になったら会社を去ります。

そんなスタッフが、いいときも悪いときもモチベーションを維持して頑張ってくれるでしょうか?

「あなたのためなら、がんばりますよ。だってあなたという経営者が好きだから。」と言われるような、経営者であり続けていただきたいと願います。

投稿日: 2017年9月21日 | 11:54 pm

なんて儚いんだろう。なんて愉しいんだろう。 〜マスターズ大会挑戦記〜

平成29年9月16日(土)、日本スポーツマスターズ空手競技会に出場してきました。

40歳以上(女性は35歳以上)の中高齢者が、全国から集い、日頃の技を競い合います。今年度の会場は、兵庫県。空手競技は、姫路市にある兵庫県立武道館で開催されました。

小生が出場したのは、男子組手第2部。45歳〜49歳の選手が技を競います。

空手以外でも競技がありますが、全競技の参加者は8000人以上にもなります。

今回は台風18号の接近により、中止された競技もあったそうです。しかし、空手の場合は室内のため台風など関係なし。

70歳以上(第7部)までの競技が3日間にわたって実施されます。

小生は、大会への出場を決めてから、練習に励んできました。足の裏のマメを何度潰したか…(痛)。

結果は、3回戦で山梨の選手に3−1で敗退しました。

参加して思った事…表題のとおりです。

あんなに汗まみれになって取り組んだ練習の成果を、試合時間2分間に賭ける…。なんて儚い。

しかし、その2分間の充実とハートが燃えるような瞬間…。なんて愉しい。

スポーツマスターズ大会は、健康である事や家族への感謝、友人たちとのふれあいや新しい縁。

そして”生きる”という事の素晴らしさと、若々しさの真髄を小生に教えてくれました。

来年も出るぞ〜〜。って、札幌かあ〜〜ちと遠いなあ。

投稿日: 2017年9月17日 | 12:28 pm

コラボレーションとブランディング

中小企業のブランディング戦略を考案する際に、コラボレーション施策を展開することはとても有効です。

コラボレーションとは、専門的なスキルを持つパートナーとマッチングし、連携してプロジェクトを推進することです。

今日は、コンサルタントとして活動して以来、ずっとご支援している観光旅館の女将さん、専務(後継者)と一緒に佐賀市内の冷凍食品加工会社に伺いました。

旅館は現在、PB(プライベートブランド)商品を開発中です。

今回は高度な冷凍技術を持つ、企業の社長からのご厚意で実現しました。

写真は、プロトタイプ(原型)を決める際に実施する開発試食の様子です。

この後、原価計算を実施して概算算出します。

「商品をひとつ販売していくらの粗利が稼げるか?」を想定しておくことは、マーケティング戦略に大きな影響があるからです。

冷凍食品製造技術はすごい!レンジで数分の解凍により、本格的な美味しさが愉しめます。

さて、旅館のPB商品は1年越しの開発プロジェクトです。

これまで、さまざまな難題に直面してきました。

コラボレーションの実現で、難題が次々と解決できそうです。

 

投稿日: 2017年9月14日 | 10:39 pm