新商品開発〜エイチメソッド〜 目的と目標の捉え方

新商品開発をプロジェクト形式で進めて行く際に、目的と目標の捉え方は重要な意味合いを持ちます。

 

目的と目標は似て非なる言葉

弊社が提唱するエイチメソッドでの新商品開発は、目的と目標の軌道修正を行いながら進めていきます。

よく陥りがちになるのが、新商品開発そのものを”目的”としてしまうことです。

プロジェクト自体が頓挫してしまう原因を突き詰めると、商品開発そのものが目的となって(そのような認識)しまっていることが散見されます。

新商品開発自体は、経営の目的ではありません。

新商品開発の目的は、経営パフォーマンスの向上であり、一歩いい会社へと躍進することのはずです。

つまり、目的ではなく目標に過ぎないのです。もっと分かりやすく言うと”手段”といってもいいでしょう。

 

第3者による助言・支援のススメ

このように、新商品開発だけにとどまらずプロジェクト形式でソリューションに向かい合うとき、コンサルタントなどの第3者の支援をおすすめします。

何より、プロジェクト進行の長丁場において様々な軌道修正が期待できます。

ただし、コンサルタントはよく吟味してセレクトしましょう。あくまでも経営理念(価値観)を共有できる支援者であるべきです。

「企業は儲かってなんぼ…」と提唱するコンサルタントはあまりお勧めしません。

 

投稿日: 2017年6月16日 | 11:30 pm

新商品開発〜エイチメソッド〜 商品の定義2

新商品開発は、製品開発とは根本的に違います。商い(お金をもらう)をするためのモノだという認識が必要です。

 

高付加価値・高品質・高価格があたりまえ

中小企業が、新商品開発に取り組むとき、できるだけ低価格で…という価格競争を意識したプロセスは意味がありません。

中小企業は、高品質・高価格で勝負するのです。ここでしか手に入らない商品、お客様がわざわざ買いに来てくれる商品、のどから手が出るほど欲しがられる商品…を開発していくのです。

その商品にこめられた”想い”は、企業の努力(商品開発にとりくんだ努力過程)、企業の価値(理念やビジョン、社会貢献度)、プロジェクトメンバーのエネルギー(熱意)、試行錯誤した苦労…などが含まれます。

従って、高価格があたりまえ。高くてあたりまえなのです。

 

高価格で売れて、喜ばれる商品開発

お客様は、安いモノだけを求めているわけではありません。安かろう悪かろうでは、お客様満足度は満たすことができません。

また、超情報化社会の今日では、似たような製品・サービスは巷にあふれています。理由は簡単。模倣がたやすいからです。

中小企業が新商品開発に取り組む際は、お客様から喜ばれて高価格で売ることのできる商品というテーマで取り組みましょう。

 

最大で最強の商品

中小企業にとって、最大で最強の商品は何か?

それは、主力商品(モノ)や定番商品(モノ)ではありません。最大の商品は、ヒト(経営者や社員)以外にないのです。

企業に集う人々の”想い”や”努力”が価値を創造します。

その価値が新商品を生みます。商品そのものは、”想い”や”努力”を形にしたものに過ぎないのです。

投稿日: 2017年6月15日 | 8:28 am

新商品開発〜エイチメソッド〜 商品の定義1

企業が新商品開発に取り組むとき、”商品”というものに対する捉え方は重要な意味を持ちます。

”製品”と”商品”の違い

似たような言葉ですが、製品と商品は全く概念が違います。製品とは「製造された品」と書きます。反対に商品は「商いをする品」と書きます。

その違いは、何でしょうか?

「商いをする品」とは、「お金をもらう品」ということです。

「製造されたモノに、魂(価値)を吹き込み提供し、お金をいただく」のです。

新商品開発に取り組むとき、このことを十分に吟味してから取り組まなければ、価値ある取り組みにはなり得ません。

 

製品を商品に変える…

では、新商品開発における商品には、どんな価値が吹き込まれているのでしょうか?

それが、開発に対する”想い”なのです。プロジェクトメンバーや企業全体が向き合った努力といってもいいでしょう。

喧々諤々の議論をしながら、試行錯誤の開発過程を経ながら、額に汗、脳に汗しながら一生懸命取り組んだ”価値”です。

その過程で、製品は商品に変わっていきます。お金をいただくことのできる商品に生まれ変わります。

 

中小企業がイノベーションの過程で取り組むのは、新製品開発ではなく”新商品開発”であることを忘れてはならないのです。

投稿日: 2017年6月14日 | 9:10 pm

社員教育で外せないモノ

社員教育に関する相談が増えています。経営者のお悩みは、ヒトとカネの問題に集約されるということでしょう。

社員教育の悩みは、

①社員のモラールがなっていない。研修をしてモラール向上をしてほしい。

②モチベーションが低い。社員教育でモチベーションアップを図りたい。

③クレームなどを放置する社員がいる。きちんと教育してほしい。

などなど。

社員教育の是非を問うつもりはありません。研修制度の充実により、社員満足度は向上していきますから。

社員教育は、経営者がきちんと向き合わないと、効果がないことを断言していきます。外部機関(教育会社やコンサルタント)任せにしておくと教育効果は半減します。

経営者が向き合うこと…それは、経営理念に沿った(合わせた)教育方針・研修プログラムを立案することです。

できれば、会社の経営理念や沿革やビジョン、課題などを経営者自ら語りかける内容を盛り込みましょう。

我が社の経営理念(経営の目的)が、何か?どんな価値を社会にもたらすのか?じっくりと語りかけてください。

我が社がいかに素晴らしい、魅力あふれる会社なのかを社員に理解してもらうことがもっとも大切です。

 

投稿日: 2017年6月12日 | 11:13 pm

人にやさしい会社訪問 with 坂本光司先生 〜田島興産株式会社〜

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平成29年6月8日(木)、佐賀にて坂本光司先生の講演会の日。佐賀市内の住宅関連サービス企業:田島興産株式会社さまに企業訪問しました。

「講演会前に会場近くの企業を訪問したい。どこか紹介できないか?」

坂本先生から相談を受けたのきっかけです。

今回の講演会に社員の皆さまも含めて、15名のお申し込みをいただいたことなどを思い出し、「きっと坂本先生の主張される経営に共感なさっている企業なんだろう」と思い、自信を持ってご紹介いたしました。

田島興産株式会社

佐賀市水ヶ江にある躍進企業です。

社員数約40名。住まいのホームドクターとして快適住空間の提案・改修・メンテナンスを手がけ、創業は大正11年。企業設立昭和36年以来、赤字を記録していないそうです。

田島広一社長は、法政大学出身とのことで坂本先生の後輩。小生の大先輩でもありました。

田島社長の、社員や取引先をとても大切にする企業方針や姿勢、理念を伺い、坂本先生をお連れしてよかった…と心から思いました。

 

ホームページを見てもらうと、とても清潔感あふれる企業であることが伝わりますよ。

http://www.tajimakosan.com/main/7.html

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佐賀の躍進優良企業、田島興産株式会社。

坂本先生を通じた、良きご縁に心から感謝です。

投稿日: 2017年6月11日 | 5:38 pm

新商品開発〜エイチメソッド〜 チームづくり

新商品開発に取り組む際、チームづくりは基本中の基本と言えます。

プロジェクトリーダーは最高意思決定権者に…

理想は、プロジェクトチーム(ピックアップメンバー制)として機能させることです。しかし、ここに落とし穴があります。

プロジェクトリーダーは、最高意思決定者(中小企業ならば社長)にしなければなりません。完全に独立した部隊として機能させてしますと、肝心のフェーズ(特に予算立ての時)にプロジェクト自体が頓挫します。

もしも社長がプロジェクトリーダーに就任しない場合は、最大限の予算も与えることがマストです。

ただでさえ、新しいことに取り組む時は、いつの時代もエネルギーや手間(時間)、そして組織的なアレルギーなどのしがらみが阻害します。

また、新商品開発は時間との戦いでもあります。同業他社(競合先)が同じコンセプトの商品を先に出してしまうリスクがあるからです。

プロジェクトを強力に、電光石火で進めていくには、旗振り役であるリーダーが、最高意思決定者であることがベターなのです。

 

チームづくりも慎重に…

チームは、構成ファクター(例:開発、マーケティング、生産など)ごとの構成員で取り組みます。開発→生産→マーケティングという一連のビジネスフローは、全体最適の取り組みだからです。

構成員は、それぞれのファクターに対して2〜3人がベターでしょう。

あまり多い人数だと、意見が出すぎて議論が進みません。短い時間でスピーディーに意思決定していくためにも、チーム構成と人構成人数は留意して取り組みましょう。

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投稿日: 2017年6月10日 | 9:43 am

新商品開発〜エイチメソッド〜 テクニックに走らない…

新商品開発は、経営方針において「R&D計画」として重要な位置を占めます。当然、経営方針書(小生は羅針盤と呼んでいますが)に詳細計画を策定すべきです。

ところが、新商品開発を小手先を駆使したテクニックで取り組んでしまうと失敗します。

 

テクニックに走るな新商品開発

いつの時代も、経営のあらゆるフェーズにおいて「目的:理念」というものが最重要ポイントです。

つまり、何のためにその商品開発を手がけるのか?そのプロジェクトがどんな価値を世の中にもたらすのか?などをメンバーに落とし込む必要があるのです。

商品開発プロジェクトは、先の長いマラソンレースのような取り組みです。しかも、エンドレス。一つのゴールをくぐるとそこはまた、スタート地点です。

よく中小企業の失敗例(取り組みの断念)で見られるのが、テクニックに走った新商品開発の取り組みです。

テクニックに走っている例…

短期的利益を追い求めた商品開発。

ディスカッションを深めない独断偏見で取り組む商品開発。

価格競争を意図した商品開発。

原価計算をしない新商品開発(意外と多いです)。

人任せ(スタッフや外部専門家)の商品開発 などなど。

 

ぜひ、失敗(断念)しないように「目的:理念」を明確にしたテクニックに走らない新商品開発を手がけてください。

 

 

投稿日: 2017年6月9日 | 11:45 pm

我が師の恩 〜坂本光司先生講演会〜

今日は恩師:坂本光司先生(法政大学大学院教授)を佐賀にお招きすることができました。

佐賀県プロフェッショナル人材戦略拠点事業の地域力活性化セミナーに、お越しいただいたのです。

お昼に佐賀駅までお迎えに行き、食事後企業訪問へ。訪問先は、佐賀市内にある住宅関連サービス企業:田島興産(株)様です。

その後15:00から約2時間。坂本先生の講演内容は、小生のコンサル理念を初心に戻してくれました。(講演テーマ:日本でいちばん大切にしたい会社になるための100の指標)

時に笑いがあり、毒舌があり、皮肉もあり、涙の感動を呼ぶ坂本先生の話。

経営は人(社員とその家族)を幸せにするためにある…。

10年前に初めて先生の授業を受けた時の感動をまた、味わうことができました。

坂本先生、ありがとうございました。

それにしても、田島興産(株)田島社長と坂本先生との懇談は、とても興味深く聞かせてもらいました。

立派な経営をされている企業が、佐賀市内にあること。本当に嬉しく思いましたし、坂本先生をお連れしてよかったと感じました。

田島社長、スタッフの方々も喜んでいただきました。

先生、またいつの日か佐賀にお越しいただき、お話をお聞かせください。先生とのご縁があって、本当に良かったと思います。

投稿日: 2017年6月8日 | 10:30 pm

新商品開発〜エイチメソッド〜 商品開発と経営ビジョン

先行き不透明な経営環境が続くこの時代。経営ビジョンを描かない企業も多いと感じています。

経営ビジョンは、未来像。すなわち3〜5年後の自社の姿を形式化(ビジュアル化:文章化・図式化)したものです。

当然のことながら、新商品開発の取り組みは経営ビジョンの中で描かれているのが理想です。

事業理念から経営ビジョン、そして経営政策のひとつである新商品開発という一連のロジックが貫かれていることが必要なのです。失敗しないためにも…。

新商品開発政策・戦略が途中で頓挫する要因として、理念やビジョンと外れたポジションでスターストすることが、往々にしてあります。

弊社が提唱するエイチメソッドでは、理念(目的)からビジョン(未来像の具現化)に至る一貫性を重視した新商品開発を提唱しています。

経営革新を巻き起こす、新商品開発は経営の根幹と直結し、連動した戦略実行として位置付けられると考えているからです。

投稿日: 2017年6月6日 | 8:47 pm

新商品開発〜エイチメソッド〜 メンバーの組織力

”ビジネスは何をやるかじゃなく、誰とやるかだ”という言葉を教えてくれた経営者がいました。

つまり、構成メンバーによるチームワークがその成否を決めるという言葉でもあると思います。

新商品開発のフェーズにおいて、メンバーの結束力は大きく影響を及ぼします。

エイチメソッドでは、議論をファシリテートして、チームによるディスカッションを通じた建設的意見を重視します。

メンバーが向いている方向性が違う場合や事業理念(想い)が合わない場合は、都度修正しながら進めていきます。

理念が合わないと、経営自体と同じで、商品開発プロジェクト自体が進んで行きません。仮に、進んでいったとしても完成度に支障が出てしまうのです。

商品開発のディスカッションは、喧々諤々おおいに結構。さまざまな意見が飛び交い、指摘しあい、ブレーンストーミング形式で進めていくべきです。

また、新商品が完成した時の喜びと達成感は、厳しい議論を経て得られるものです。

そしてまた、チーム力が固まり結束力が強まる…新商品開発は、組織強化にもつながる経営の重要な取り組みです。

投稿日: 2017年6月1日 | 11:44 pm