独立診断士の定義ー5

中小企業診断士としての仕事の理想は、クライアントの経営現場に入り込み、様々な課題解決のために伴走型で支援する…ことです。この主張は、一片のブレがありません。

全く否定している訳ではありませんが…補助金申請支援やスポット型の研修での関わりよりも、実にドラマチックでダイナミズムのあるミッションであると言えます。

顧問契約の得点として、補助金申請や研修事業をアイテムオンして提案する…。これも収入アップにつながります。

さておき、独立診断士の理想は「長期にわたってクライアントの成長をサポートする」ことです、理想はやはり10年以上。これくらい長い付き合いになれば、クライアントの質的・量的成長が実感として感じられるものです。

長期にわたって支援する…そのためには、中小企業診断士(コンサルタント)としての立ち位置を、現場・経営陣に明確にしておく必要があります。

経営者が過度にコンサルタントに依存する場合、長期的支援は黄色信号が点ります。例えば、何かにつけてコンサルタントに「経営判断」を求めてくる経営者です。

頼られるのは問題ないのですが、経営における最終判断は「経営者の仕事」だからです。この場合、経営者の発言に「◯◯先生に聞いてみるよ」などという言葉が多くなります。

メンバー(社員)は、「あなたの会社じゃないですか?」という感情を持ち、コンサルタントに対する嫌悪感につながっていくのです。

明確に言いますが、現場のメンバー(社員)から不信感のあるコンサルタントは長期的支援は無理です。

 

投稿日: 2022年8月22日 | 5:27 am

価値経営へのイノベーション

最近、ブランディング経営に関して研究と実務を展開しています。このブランディング経営は、一方で「価値経営」(バリュービジネス)ともいうべき戦略であると考えています。つまり、他社や競合企業、同業界にはない価値を取り入れ(あるいは創造し)、磨き上げていく…。

中小企業経営が価格競争になると、大企業に太刀打ちできません。大規模な品揃え、コストをかけた広告広報、規模の経済性を活かした低価格戦略…。中小企業がまともに戦う余地など全くないのです。

ではどうするか…?

価値経営しかないのです。ブランディング経営しかないのです。

さすが!と言われる経営(商売)をして、価格ではない選択肢で勝負しましょう!

逆にいうと「価格競争でしか戦略の打ち手がない商売」は「終わっている」ということ。さっさとこの分野(商材)から撤退し、価値経営のドメインを模索した方がいい。

新しいドメインで新規事業を立ち上げて、インキュベートする…これも価値経営のひとつです。ただし、気をつけてほしいのは「フランチャイズビジネス」です。

中小企業が社運をかけて取り組む事業としては、フランチャイズはリスクが高い。なぜなら、自らの力で価値を磨く打ち手が限られる(あるいはなくなる)からに他なりません。

中小企業は、オンリーワン経営を目指すべきであり、オンリーワン経営の厳選は「価値を磨くこと」なのです。

現状を打破する「価値経営」「ブランディング経営」こそ、王道戦略であることに間違いはないのです。

投稿日: 2022年8月17日 | 5:30 am

急成長企業のリスクマネジメント

ベンチャー企業にありがちな状況ですが、急成長企業にはそれなりの(というか結構大きな)リスクが伴うと考えて間違いありません。

拡大する組織、支出に伴う資金繰り、法律などの縛りやガイドライン…。どれもこれも、きちんと整備しなければ企業の存続に関わるリスクファクターです。

急成長というのは、成長痛を伴う…これは真理であり、だからこそリスクマネジメントを的確に運営していく必要があります。

急成長企業に”あるある”な現象が、「損得勘定経営」です。つまり、成長する業績にばかり目がいき、創業時の志を忘れて「損得判断」に陥る現象です。資金繰りに逼迫していくと、特にそうなりがちなのがリスクであるとも言えます。

そこで、急成長企業にこそ「内部統制」機能の設置と整備が必要となるのです。

社員が幸せに、伸び伸びと働けるような各種ガイドライン。例えば、法的には就業規則の策定と運営、人事考課制度と給与規定ガイドライン。

もちろん経営理念の創出と見える化。社員教育システムの仕組み化と運営…。どれも大事な内部統制ガイドラインです。

業績ばかりに目がいくと、売上を拡大するために「安売り」に走る傾向も散見されます。中小企業の目指す方針はあくまでも「高品質・高価格」。「高いけど間違いない会社」という印象を作り上げましょう。

ブランディングの立派なリスクマネジメントである…。企業経営は「いくら儲かったか?」よりも「どれだけ永続発展できたか?」ということで評価されることを忘れてはなりません。

投稿日: 2022年8月16日 | 5:08 am

飲食店の経営破綻に思う…

コロナ情勢がもたらした経営破綻という論調の新聞記事。佐賀市内で、多店舗展開していた飲食店の経営破綻を伝える記事でした。飲食店のコンサルティング支援をいくつか手がけたことがありますが、正直いって一旦軌道に乗った経営が破綻するのは、よほどのことが起因しているとしか思えない。

コロナ禍においては、飲食店に手厚い保証制度が発動されました。そもそも飲食店という事業は、一度軌道に乗ると(ファンが付いて)なかなか潰れにくい…そんな商売です。

にもかかわらず、経営破綻する飲食店のニュースを聞くと、よほど内部的杜撰(ずさん)な運営が仮説立てされます(あくまで仮説ですが)。

中小飲食店の経営方針は、「美味しいものを、いいお値段で提供する」…これが理想です。

中小企業のブランディング戦略と考え方は同じです。つまり「高品質(おいしい料理を)、高価格(それなりのお値段で提供し)、高付加価値(利益を上げていく)」のです。

FLコスト(材料費、製造・接客スタッフの人件費)比率が最大でも60%を目指しましょう。

ここで、原材料費をケチってしまうと提供料理の品質が下がる傾向があります。ですので、基本的な考え方は「美味しいものを高価格で」なのです。

もちろん、接客スタッフ・製造スタッフのモチベーション管理は必至。お店の中のクリンリネスも、立派な品質要因です。

メニュー表も見せ方、店内の雰囲気、清潔感…すべて品質であると認識し、磨き上げることが大切です。

現在、新規事業を立ち上げる起業家の中でも、圧倒的に飲食関係が多い。とてもいいことだと思います。

提供品質を磨き上げ、是非利益を上げることができる飲食店経営を実現してほしいものです。

投稿日: 2022年8月11日 | 5:56 am

商売は先手必勝である!

先行き不透明なご時世。戦争や感染病…不景気など、中小企業経営を取り巻く環境は、決して緩いものではありません。そのため、場当たり的なその場対処の運営をなさっている中小零細企業が多い…。これは印象でなく、事実なのだろうと思います。

何事も共通して言えることではありますが、先手必勝という言葉。中小企業経営においては、実に重要な概念です。

経営戦略用語でいうと「先行管理」というもの。業績がうまくいっていない企業に限って、先行管理を実行していません。3ヶ月先の業績を鑑みて、今、1ヶ月後、2ヶ月後、どんな戦略戦術を現場に投下するか?考察することです。

これが1年先の計画・マネジメントとなると、単年度経営計画書という形になります。

先行き不透明な時世だからこそ、必要な先行管理!絶対に自社で取り入れてマネジメントしてください。

これは、営業や販売局面の他、仕入れや開発局面においても言えることです。また、総務や事務・経理の部署においても当てはまることです。

つまり経営のあらゆる局面、あらゆる部署において取り入れるべき考え方、マネジメント手法です。

仕組みとして会社内に取り入れるには、書式フォーマットを統一することです。そのフォーマットを社内管理ソフトに反映させて、マネジメントしていきます。

マネジメントとは、PDCAを実直に回していくこと。

先手先手で現状を把握し、先手先手で手を売っていくこと…。これが厳しい経済情勢を生き抜いていく秘訣であることに間違いはありません。

投稿日: 2022年8月10日 | 5:29 am

金融機関のコンサルタント化

金融機関(特に地方銀行)が最近変化していきていることを感じています。融資やローンなどの従来型ビジネスだけでなく、商談マッチングを支援する商社を設立したり、クラウドファンディングを提案しサポートしたりする業務をスタートさせているのです。

インターネットバンキングの普及で、窓口業務の必要性がなくなり、「地域に寄り添った金融機関」の価値が薄れていていることは確かなようです。

また、晴れの日に傘を貸して雨の日に取り上げる…。そういった体質は従来からまだ変わらず、法人融資にしても目に見えない企業価値にスポットを当てようとするバンカーは数少ない印象です。

さておき、金融機関がコンサル業務を手がけるようになったことは確かな兆候でしょう。

ただし…です。やはり、「業績重視で判断する」金融機関の体質や価値観は変わらない。残念ながら…。

すぐに財務諸表提出を短納期で要請してきますし、定期的な訪問などほとんど皆無。こんれでは、コンサルティング融資など到底無理でしょう。

中小企業になればなるほど、結果よりも未来ある経営価値に目を向けてほしい。その企業の取り組みや人財、商品の将来性・価値を測定し、目利きして融資する…そんな金融機関にはなれないものでしょうかねえ…笑。

中小企業診断士として様々なバンカーと情報交換したり、仕事をご一緒したりしていますが、彼ら彼女たちの頑張りには敬意を持っています。これからの金融機関の価値は、もっと融資先の価値を寄り添ってサポートするコンサルティングスキルにかかっていると考えています。

投稿日: 2022年8月8日 | 5:41 am

海の上で過ごす休日…。

ちょうど1週間前。小説「彼方なる南十字星」の主人公モデルとなった安樂さんのお世話になりました。もちろんヨットクルーズです。笑

7月30日(土)夕方から上天草に入り、安樂さんの長年のヨット仲間である岩岸さんの愛艇『AZUL』(アズール)号のキャビンに泊まらせてもらいました。アズール号は、とても美しい船。岩岸さんの愛情がとても感じられる素敵なヨットでした。

安樂さんと岩岸さんです。二人とも紳士のヨットマン。じつにかっこいい!

アズール号は、キャビン(客室)にエアコンも装備されていて、まさに「男の隠れ家」。安樂さんもくつろいでいます。笑

夜中まで3人でお酒を飲みながら、語り合いました。そんな時の時間はあっという間…。海の話、人生の話、ヨットの話…。尽きないですね。

翌日は安樂さんの愛艇「少年海援隊Ⅱ」に乗せてもらい、湯島周辺までクルージング&フィッシング!

昔ながらの手釣りで「天草の天然鯛」を狙います!

昔ながらの手釣りは、魚のアタリがダイレクトに伝わり、実にスリリング!

釣果は…残念ながら本命の天然鯛とは縁がなく、良型のアラカブが10杯ほど。まあそれでも、十分にリフレッシュできた休日でした。

いや〜、ヨットは素晴らしい!海も素晴らしい!

安樂さん、岩岸さん!本当に素敵な休日をありがとうございました!

投稿日: 2022年8月6日 | 7:31 am

独立診断士の定義ー4

士業という専門家の中で、中小企業診断士は「稼げる資格」であることに間違いはありません。「足の裏の飯つぶ」…すなわち食えない資格と言われた時代はとうの昔に過ぎ去りました。

中小企業診断士である以上、やはりフィールドを駆け回り、困っている中小零細企業のために奔走する…これが理想ですよね。中小企業診断士の資格登録をしている以上、独立して「支援したい企業をセレクトし、愉しく喜ばれる仕事に向き合う」これこそ、独立診断士の変えがたい魅力と言えます。

ただし…食べ物にも旬があるように、社会人にも働き盛りがあるように、中小企業診断士にも「旬」があると僕は考えています。

中小企業診断士は、クライアントの経営の現場に赴き、事実確認するスキルが重要です。そのため、オンラインコンテンツなどによるハイクオリティなコンサルティングなど、絶対に不可能(現在の技術では!)。

つまり体力が重要です。

僕自身、空手の稽古に(週1〜3回)励んで体力・気力の保持に努めています。趣味もたくさんあります。本も読みます(くだらないビジネス書は読みませんが…笑)。

したがって、中小企業診断士(プロの経営コンサルタント)としての旬の時期は「50代」であると断言します。

社会人としての豊富な経験、仮説が確信に変わる実績、充実した気力・体力…これらがバランス良く備わる時期は、やはり50代でしょう。

定年後に診断士として少々稼げればいいか…などと60歳以上の独立診断士を目論んでいる方。診断士として稼ぐということは、そんなに甘くはありませんよ。

投稿日: 2022年7月28日 | 5:46 am

独立診断士の定義ー3

前号で記述しました、中小企業診断士の「接点開発力」について詳細に書きたいと思っています。僕は、中小企業診断士に必要な営業力のことを「接点開発力」と定義しています。これは「顧客(長期的支援が可能なクライアント)の接点を創っていく(開発)していく能力」のことをです。

多くの独立思考診断士(これから独立したいけど収入面で心配なため、一歩踏み出せない診断士)が、ここに気づいていないと僕は勝手に(笑)思っています。

集客力?営業力?そんな抽象的な言葉でアドバイスするから、混乱するし理解が進めないわけです。

「顧客接点開発力」は、行動力さえあればいくらでも向上できます。例えば、中小企業が集う展示会。自ら取材に赴き、経営者や担当者と名刺交換して「今度会社に取材に行かせてください」とアポイントを取る…これが接点開発です。

また、公的期間(商工会議所など)のセミナー講師をする機会があったら、そこで独自策定した経営資料を差し上げ、「今度、会社で経営について聞かせてもらえませんか?」とアポイントを取りましょう。これが接点開発です。

重要なのは、アポイントをその場で取ること!です。

そして現地訪問に至ったら、訪問先企業様の経営状態をじっくりとヒアリングしましょう。気をつけなければならないのは、自らのコンサルティングに関する支援方法を最初から提案しないこと…です。

クライアントを逃す診断士は「上中から目線」「聞くより話す」「基本動作が雑」などの特徴があります。

節度を持って最大限の敬意を払い、訪問先企業の経営状態(現況)をヒアリングすることが大切です。

投稿日: 2022年7月27日 | 5:55 am

独立診断士の定義ー2

独立診断士に最も必要なスキルは営業力だ!…こんな論調で、フェイスブック内のグループサイトで噛みつかれたことがあります。笑

僕が、稼げる診断士にには「調査力」「執筆力」「プレゼン力」「クロージング力」が重要である…そう投稿した時でした。彼の論調は、営業力を養い、クライアントを掴まなければ「コンサルティング・スキル」を使う機会さえない!というもの。笑

言わせてもらいますが、そんなことは「あたりまえ!」です。僕は決して営業力を否定したわけではなかったのですが、彼の主張の逆鱗に触れたようですね。

その時は議論にならないと思い、それ以来無視するようにしましたが…。

独立診断士は「コンサルティング・クオリティ」(品質)を磨いていく必要があります。営業力(これを僕は接点開発力と読んでいます)が重要なのは当たり前なのです。「接点開発力」については後述するとして…。

コンサルティングの品質を磨き上げておかなければ、せっかくコンサル支援のご契約をいただいたクライアントから飽きられます。

独立診断士の定義は「自分でクライアントを選別でき、報酬の決定権を持っていること」ですし、理想的な支援は「顧問契約として長期にわたる寄り添った支援」です。これに異論を唱える診断士はいないでしょう。

営業力ばかり(そもそもその診断士の先生は、営業力を集客力と定義していました)磨いても、せっかく契約したクライアントから早期に支援打ち切りを言い渡されては、台無しです。

僕が独立診断士に重要なのは「コンサルティング・クオリティ」であると主張するのは、そのような理由からなのです。

投稿日: 2022年7月26日 | 5:35 am