成功?失敗? 〜勘違いの落とし穴〜

前にもブログで書きましたが、新規事業をスタートさせる際や、新しく起業をされる際に絶対勘違いして欲しくないことです。

ビジネスにおける”成功とは?””失敗とは”という問いです。

よく書店に並んでいる「成功者に学ぶ◯◯◯」や「成功する事業の◯◯◯」というタイトル、目にしませんか?

開いて立ち読みしてみてください。そのほとんどが、儲け方や利益の上げ方などに関する内容です。

断言しますが、事業の成功は「事業が永続発展する」こと。

失敗は、「事業は途中(志半ば)で終わってしまうこと」です。

そこのところを勘違いすると奈落の底に落ちるような、落とし穴にはまり込みます。

自分は、クライアント様からのご依頼の際、「事業の成功と失敗とは?」という定義(価値観)に賛同・賛成できる方しかお引き受けしないことにしています。

利益追求型のご依頼には、やんわりとお断りを入れています。

特に、小さなビジネスを始める際(大企業ももともとは小さな零細企業です)、事業の成功と失敗にきちんと価値観を確立してください。

その後の経営方針・戦略・戦術が大きく変わってきます。

投稿日: 2017年3月6日 | 6:58 pm

助成金依存型ビジネスの末路

地方創生の名の下、さまざまな企業向け助成金が用意されています。

たかが助成金、されど助成金…助成金は賢く申請し、賢く遣わせていただきましょう。

中小企業診断士として、種々様々相談を受けます。中には助成金申請書を策定するという依頼もあり、ヒアリングして可能性がある案件のみ引き受けています。

社会貢献型ビジネス(ソーシャルビジネス)という分野があり、とても価値の高い取り組みだと思います。

特にソーシャルビジネス事業者に比較的多いのですが、中には助成金を主な収入源とするようなビジネスモデルの事例があります。

明確に言っておきたいのですが、助成金依存型事業は限界があります。

というより、”依存”するのはやめましょう!

助成金は、しょせん助成金です。

ビジネスは、「いいものを創って(あるいは仕入れて)売る」「いいサービスを提供して対価をいただく」というのが基本です。

助成金に依存してしまうと、申請書類の策定作業に追われる…報告書類策定に追われる…ビジネスの基本がおろそかになってしまう…など、時間的・業務量的圧迫が強まり、全くいいことはありません。

投稿日: 2017年3月4日 | 7:00 am

失敗しないカフェ経営 〜飲食店経営の実際−5〜

失敗しないカフェ経営シリーズ…最終回はお客様の囲い込み(顧客管理)について書きます。

現在、SNSやネット環境を利用したアプリでの顧客管理が容易になっています。

また、エアレジなどを利用した日々業績管理もオススメです。

カフェをはじめとした飲食店経営は、業績管理はこまめにすることが絶対です。

会計事務所から上がってくる試算表での2ヶ月後の業績管理では、日々変化する店舗環境に対して戦略立案のスピードが遅れます。

そして、顧客管理の方法ですがインターネット環境を利用した管理にしても、顧客台帳を記入してアナログ的に管理するにしても、最も重要なのは品質(美味しさ)の担保であることは言うまでもありません。

何のための顧客管理かという考え方を、間違えてはいけません。

顧客管理の目的はひとつ。リピーターとして再来店してもらうためです。

”たまたま”来店くださったお客様を”わざわざ”来店いただくお客様とすることが重要なのです。

そのためには、ポイントカードを創り無料配布していくこともいいし、ネットアプリでクーポンを発行することもいいでしょう。

再来店を促進する際の、顧客囲い込みの考え方は、

「品質(美味しさ)を維持しつつ、損して得取れのサービス施策」です。

”たまたま客”が”わざわざ客”として再来店するお店にしていきたいものですね。

 

投稿日: 2017年3月3日 | 7:00 am

失敗しないカフェ経営 〜飲食店経営の実際−4〜

カフェ経営においていくら利益を出しても(儲かっても)、数年も続かないような経営をしていては意味がありません。

企業経営全般に言えることですが、経営は儲かることが目的ではないのです。

カフェ経営も同じ。「お客様に非日常的な空間でおいしいメニューを召し上がっていただく」という理念を決して忘れてはいけません。

数字(売上や利益)にこだわりすぎて、損得経営に走った結果潰れてしまったケース。逆に提供メニューにこだわるあまり、原価率が高騰したり商品ロスが発生して利益が出ずに潰れてしまったケース。

カフェ経営には様々なリスクが伴います。

全ては経営者の考え方や姿勢、お客様への向き合い方で決まっていきます。少人数で運営する(ともすれば2〜3人)カフェ経営は、オーナーや店長を始めとしたリーダーの運営手腕が直接影響するのです。

一方で、お客様がひっきりなしに訪れて、行列ができるカフェもこの世には多数あるわけです。

そんなお客様に支えられるカフェになりたいですね。

次回最終回は、顧客囲い込み戦略について書きます。

投稿日: 2017年3月2日 | 7:00 am

失敗しないカフェ経営 〜飲食店経営の実際−3〜

来店顧客のターゲッティングを明確にした際、次に重要になるのは”商品開発”です。

商品とはすなわち、メニューのことです。ところがカフェ経営には目に見えない商品が存在します。

それは、雰囲気とか空気感とか…日常を思わず忘れてしまうほどの空間演出・店舗づくり…といったものです。

クリンリネス(清潔保持)や店舗内のちょっとした演出(季節花の一輪飾りなど)にも気をつけたいですね。

メニュー開発は十分な時間と労力をかけて取り組みたいところです。

カフェを始めとした、飲食店経営全般的に言えることですが、飲食店は「製造業×サービス業÷2」という公式があると考えています。

つまり、非日常空間を提供するサービス業と、商品開発に重点を置く製造業の考え方をクロスミックスさせた運営が必要だからです。

商品(メニュー)開発の際のポイントを提示しましょう。

原価は、かければかけるほどいいというものではありません。かといって低すぎてもダメです。品質をおとしますから。

原価率30%ほどを目安に、おいしいメニュー開発に取り組みましょう。当然、盛り付けの見た目やトレーの置き方、スタッフの接客も重要です。

全てが”味付け”なんだという意識をもって、ひとりひとりの来店客に向き合いましょう。

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投稿日: 2017年3月1日 | 7:00 am

失敗しないカフェ経営 〜飲食店経営の実際−2〜

前回に引き続き、カフェ経営(飲食店も同様)について書きます。コンセプトづくりが重要と言いましたが、コンセプトの次に重要なのが、ターゲッティングです。

つまり、メインターゲットやコアターゲットを明確にして戦略を立てやすくするための作業です。

メインターゲッティング…来店顧客ゾーン(◯◯歳〜◯◯歳の女性など)を明確化する。年齢層をあまり幅広くしないことがポイントです。

コアターゲッティング…本当に来てほしい来店客の客像を極めて明確にします。例えば”30歳半ばの、仕事に向き合うキャリア。趣味は、アウトドアスポーツとエクセサイズなどのアクティブな女性”といった内容で設定します。

このターゲッティングがブレてしまう(例:昼間は30歳代の女性。夜は50歳代男性など)と、メニュー開発もブレます。食材などの仕入れジャンルも広がり、原価が膨れ上がります。

原価が上がると利益が上がらず、悪循環に陥ります。

また、結果としてオリジナル性も薄くなり、特徴のない”面白くないカフェ”になっていきます。

こうなと顧客離れは時間の問題です。

ターゲッティングは、損得で考案してはいけません。あくまでもお店のコンセプトに沿った顧客戦略を立案しましょう

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投稿日: 2017年2月28日 | 9:33 am

失敗しないカフェ経営 〜飲食店経営の実際−1〜

新陳代謝が激しい業界のひとつに、飲食店があります。特に近年増加した店舗形態の”カフェ”。様々な特徴のカフェがありますね。

”夜カフェ””古民家カフェ””ギャラリーカフェ”…最近ではワークショップとコラボしたカフェもあります。

店舗特徴を打ち出すのはとてもいいことで、差別化(オリジナリティ)の追求は、マストといってもいいでしょう。

しかし、オリジナリティやお店の特徴を考案する前に、大切なことがあります。それを外していると結果的に差別化が薄れていき、業績は下がっていきます。

カフェ経営でもっとも大切なこと…それは”コンセプトづくり”です。

なあ〜んだそんなことか…と思われた方も多いと思いますが、意外とコンセプトづくりを怠っている創業者・経営者は多いですよ。

コンセプトづくりとは、「◯◯(最大のウリとなるメニュー)を提供する◯◯(空気・雰囲気)のようなカフェ」といったブレないものです。

特に空気感や雰囲気を提供していくカフェ経営では、とても大切なファクターです。

それがブレると、メインターゲット・コアターゲットがブレていき、メニュー開発の柱もブレていきます。結果として、オリジナリティが極めて薄くなり、客離れが起きます。

企業経営でいうところの、経営理念に当たるものいってもいいでしょう。

では、コンセプトづくりの次に重要なファクターを次回書きます。

投稿日: 2017年2月27日 | 7:26 pm

支えられる店づくりとは? 〜町の酒屋さんの復活劇〜

唐津市の唐津城の近くに「ワインセラーカワハラ」という酒屋さんがあります。

近年の酒類販売の規制緩和や大手ディスカウント酒店の進出で、パパママリカーショップは年々減少しています。

その中、数年前からワインに特化した店づくりをしながら、ほのぼのと経営を続けておられるお店です。

一昨日、社長と後継者である長女さんと一緒に、1日かけて今後の方針・戦略についてじっくり話し合いました。

何と言っても、お店の中はワインを中心とした洋酒でいっぱいです。

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激レアなワインも多数揃えてあり、そのセレクトの豊富さに、遠方からわざわざお買い求めに来られるお客様も多いそうです。

話し合いは、今後の店づくり(売場革新)や情報発信戦略、顧客管理戦略など多岐に渡り、かなり充実した内容になりました。今後のアクションが明確になり、良かったと思っています。

ちなみに、このお店はかなり高額(数千万円?)なロマネ・コンティ(6L)があります。具体的金額はネットでご確認を…。

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人柄のとてもいい社長と奥様、娘さんご家族で経営されている「あったか〜い」ワインセラーカワハラ。是非足を運ばれてください。

ワインセラーカワハラ

電話 0955-72-2228  住所 唐津市東城内15−9

 

投稿日: 2017年2月25日 | 11:07 am

老舗経営は強力なブランディング 〜”こだわり”は武器〜

佐賀市嘉勢町にある、老舗和菓子店「高橋餅本舗福屋」。小生家族が、そろって大好きな商品が揃う、老舗和菓子店です。

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創業は明治31年ということ。かれこれ120年間にわたり餅の関連商品を作り続けておられます。

佐賀市嘉勢町を流れる「本庄江川」にかかる「高橋」の傍にあるお店が発祥だそうです(HPより抜粋)。

写真は、家族揃って一押しの「みたらしだんご」(108円/1本)。

甘さ控えめの素朴な味で、家族団欒にぴったりの一品です。佐賀のもち米「ひよくもち」を徹底して使用しているというこだわり。安心・安全へのこだわり。手間ひまかけたものづくりへのこだわり。

「こだわり」はブランディングの強力なインパクトになることを証明してくれます。

特徴は、何と言っても食感だと思います。もっちもちという言葉がぴったりの歯ごたえはたまりませんよ。

今度ぜひ、取材させてもらい、ものづくりにこめた経営者の想いに触れてみたいと思います。

投稿日: 2017年2月20日 | 12:30 am

経営者の皆さまへのエール 〜敵は内にあり。味方も内にあり〜

日本中の企業の約70%が赤字経営だと言われています。

 

バブル時代ならいざ知らず、爆発的な好景気が期待できない今日、特に地方の中小企業は生き残っていくために様々な手段を講じる必要が有ります。

 

法政大学大学院時代に、恩師坂本光司先生から「景気は有効需要が作り出すものではなく、有効供給が作り出すものだ」と教わりました。

 

つまり、お客さまが“喉から手が出るほど”ほしい商品を市場に投下することが景気を作り出すという考え方です。

 

なるほど、躍進を続けている企業というものには、共通点があります。

 

常に「敵は内にあり!」と心得て、たゆまぬ努力をおしまないという共通点です。そういう企業は、「味方も内にあり!」とも心得ています。

 

業績結果を外部環境の景気に責任転嫁しないのです。

 

また、打つ手は無限にあると心得て、身内であるスタッフをとても大切にしている企業です。

 

業績は外部の責任ではありません。ましてや現場スタッフの責任でもありません。経営者・幹部の責任、方針や戦略の間違いなのです。

 

いつの時代でも、「敵は内にあり。味方も内にあり。」と心得て事業に邁進する企業が躍進していくのです。

投稿日: 2017年2月19日 | 1:09 am