組織構築の失敗リスク

【ご褒美的昇進人事の末路】

中小企業経営も軌道に乗り、安定してくるとスタッフ・メンバーの数が増えていく傾向にあります。特に拡大路線をとる経営方針には、なおさら増員がつきものになります。雇用を創出することは、企業の社会的責任ですから、社員が増えること自体はとても価値の取り組みです。

社員が増えていくと、人事戦略が付きものになってきます。

人事戦略を実行していく上で、最大の失敗リスクを紹介しておきます。

それは「昇進・昇格人事」です。つまり、役職者や幹部を決める人事のこと。あるあるな失敗人事は、相応しくないジンザイを幹部に登用してしまう人事です。

この失敗例は、実に厄介です。一度与えられた役職を剥奪するのは、なかなか難しい。組織全体に与える影響は計り知れません。

ですから昇進人事は慎重に吟味して、決断を下しましょう。

時々、ご褒美的昇進人事の失敗例を見ます。仕事の功績を挙げた社員や、社歴の長い社員に役職を付与するというもの。

この末路も厳しい。

昇進人事は、マネジメントスキルとリスペクトされる人間性の両面で、長期的な服務態度や功績を勘案して決定していきたいものです。

メンバー(あえて部下と言います)からリスペクトされないジンザイを役職者にした場合、組織崩壊を招く事態になりかねません、

一度壊れた組織を修復するには、多大な労力とコストがかかることを覚悟する必要があるのです。

幹部人事は、中小企業経営にとって趨勢を決める戦略です。

投稿日: 2022年3月25日 | 5:26 am

COUTION!怪しげな経営セミナー

インターネット時代の到来は、さまざまなビジネスモデルを産み出しました。経営者向けや経営コンサルタント向けのセミナー、勉強会も増えました。また、昨今のコロナ禍においては、オンラインセミナーという新しいカタチも実現させました。

最近特に思うのですが、経営セミナーやコンサルタント向けセミナーの多様性です。

経営セミナーのほとんどが「ITツール」の紹介や「ITツールの使い方指南」への誘いを中心とするセミナーです。

経営は「やり方」ではありません。「あり方」が問われる取り組みです。ですので、経営セミナーも「あり方」を学べる勉強会がおすすめ。ただし、宗教の匂いがするセミナーは避けましょう。受講する意味がありません。

ベターなのは、事例が学べるセミナーです。成功事例や失敗事例がふんだんに盛り込まれた内容です。

マーケティング戦略の難しい理論やフレームワークの使い方などは、書籍を読めば十分です。

経営コンサルタント向けのセミナーも同様です。よく目につくのが、「クライアントの開拓方法」とか「顧客接点の作り方」また、「クライアントの増やし方」といった全てが「やり方」を学ぶというもの。

経営コンサルタントにとって、もっとも大切なファクターは、コンサルティング・サービスの品質(クオリティ)に他ならない。

「簡単に顧客開拓の手法が身に付く…」など魔法のような手法があったら、きっとノーベル賞ものではないでしょうか?笑

コンサルティングクオリティを磨くことができる…。とか新しいコンサルティングノウハウを学べる…。その手のセミナーこそ、参加する価値があると思われます。

投稿日: 2022年3月24日 | 5:56 am

中小企業経営者のARIKATA学【経営者のリスペクトファクター…5】

【たまには足元を見つめ直す時間を…】

経営者は忙しい。これは当たり前です。誰よりも働き、誰よりも奔走するのが経営者のミッションだからです。しかし、経営者は「たまには、足元を見つめ直す時間や機会を大切にしたいもの」です。

経営者は付き合いによって、ゴルフや宴席もあるでしょう。人間関係の良好な構築も、経営者の立派な責務だと思います。

ここでいう”足元を見つめ直す時間”とは、「読書」や「講演会」、そして「ベンチマークのための小旅行」などを指します。

ゆっくり経営に関する書物を読み、経営者としての心に栄養を注入する…。

講演会やセミナーに赴き、情報収集を兼ねた刺激を受ける…。

市場調査を兼ねて、競合商品の動向を観るため小旅行してみる…。

そんな余裕を持ちたいものです。

経営者の言動は、社員のモチベーションに多大な影響を与えます。経営者に余裕がないと、社内の空気感がせかせかしていきます。良い結果を招くことは、ほとんどありません。

逆に、経営者の言動に余裕が感じられると、発言にも説得力が増します。

社員も余裕を持って業務にあたることができ、ミスやクレームの低減につながります。

時間は全世界の人に与えられた、唯一の平等ファクターです。社長業に没頭して、余裕のない判断をしてしまうより、物事を客観的に見つめることができる時間的・思考的余裕を持ちたいものです。

優れた経営者は、人生を愉しむ達人でもあります。余裕のある颯爽とした言動が、社員・メンバーのリスペクトを産んでいきます。

投稿日: 2022年3月23日 | 5:10 am

できない理由でなく、できる方策を考える…

とあるクライアントの営業戦略会議での席上。なかなか実績が上がらない営業担当課長が、「競合他社の価格競争に辟易している。これでは、我が社の商品は太刀打ちできない…」という発言がありました。

また度重なるコロナによる人流抑制も重なり、外部環境による影響も大きかったのでしょう。気の毒な点も理解できます。

しかし…。営業部長の責務は、自社の価値を販売し、売上・粗利益を稼いでくることです。

できない理由を並べ立てるより、「できる方策」を考えるべきです。当然、コンサルタントとして参加していた僕も、そのように伝えました。

中小企業経営も同じことが言えます。経営者と話をしていると、「◯◯があるから、⬜︎⬜︎ができない」という発言が出てくるのです。

経営は航海のようなもの。大波が来たり、海が時化たりするものです。時には暴風の中を必死で進むこともあるのです。

できない理由を並べるのは、ある意味簡単です。大切なのは「ではどうするか?」なのです。

経営は打ち手の連続です。打ち手があり限り、現状打破の可能性はある。

もっとも危険なのは、打ち手がなくなること。競合他社の低価格攻勢や、大手企業の品揃え攻勢ではないのです。

現状を打破するには、知恵を絞り打ち手を考案し、優先順位をつけて実行。トライアンドエラー(試行錯誤)していくこと。

いつの時代も、どんな環境下においても「敵は内にあり」と心得て、戦略実行していく企業が生き残れるのです。

投稿日: 2022年3月22日 | 5:30 am

大手同業他社を意識する経営戦略

中小企業経営と大企業経営は住んできる世界が違う…この言葉は、恩師・坂本光司先生から教えられた言葉です。

中小企業診断士として、経営の現場を駆け回っていると、この言葉の意味を心から噛み締めます。同時に、大企業(大手企業)の取り組みを、過度に意識している中小企業経営者が意外と多いことに気づきます。

「効率化」や「IT戦略」、「大規模品揃え」そして「価格競争」…。正直言って、この言葉事態の脅威はとてつもなく大きいものを感じます。

中小企業経営戦略は真逆。「非効率を価値にする」、「ハンドメイド」、「商品特化戦略」そして「価格主導権」…。大企業が取らない戦略を取っていくのです。

ですから、我が道をブレずに進むことが最も大切です。大手企業のオペレーションを、過度に意識することはありません。

一見うあらやましく見えますが、彼らが「人を大切にし、幸せにする正しい経営」を実践しているとは限らないのです。

「新しい価値を創る努力」「社員のモチベーションを上げる努力」「仕入れ先・外注先と連携する努力」をブレずに継続していく。

はっきり言いましょう。大手企業の経営戦略は、達観するだけで十分です。参考にすらならない。

参考にするとすれば、同規模同業者の成功事例のベンチマークです。

昔、中小観光旅館のスタッフに、研修と題して「リッツ◯ールトン」に視察にかせたコンサルタントがいましたが、何の参考にもならなかったでしょう。時間とコストのムダです。

我が道をブレずに進んでいきたいものです。

投稿日: 2022年3月18日 | 5:33 am

SDG’sと中小企業経営について想う…

最近の「SDG’s」(持続可能な開発目標)とか「ジェンダー」(性区別を解消する…合ってんのかな?笑)という言葉。考え方はとても素晴らしいと思いますし、そういった社会になれば人々はもっと幸福になる…のではないかと思っています。

しかし、SDG’sやジェンダーに過度に偏った企業戦略を立案すると、戦略自体がブレてしまうことになりかねません。

実際にSDG’sに関してもさまざまな角度から専門家が所見を発表していますし、正直言って賛否両論が存在しています。

僕自身、どちらということではなく中立的な考えで、賛否どの理論も一理あると思っています。

ただ、現実的に企業経営を見つめる仕事を生業としている立場からすると、「理想論」であり「詭弁的」の感は否めません。

否定しているわけではありませんよ。念のため…。

ただ、中小企業経営においては別です。取り組んだ結果が、たまたまSDG’sに沿っていたという現象はあり得ると思いますが、「SGD’sありき」の経営戦略はナンセンスです。

商品開発をする場合も、過度に「SDG’s」に偏った考え方を採用すると、ブランディングがブレまくり失敗します。

正直言って「SDG’sやジェンダーは意識こそすれ、ブランディング戦略の根幹をなす考え方にはならない」というのが僕の結論です。

中小企業経営戦略は、結局のところブランディング戦略である…僕の揺るぎない主張ですが、SDG’sに偏りすぎるとブランディングが成功する可能性は低減します。

 

投稿日: 2022年3月17日 | 5:09 am

DX依存の危険性

DX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉…一見かっこいい取り組みのように聞こえますよね。しかし、中小零細企業経営に照らし合わせた場合、そこには大変な危険性を孕んでいることを認識しましょう。

背景はAI(人工知能)を駆使した技術です。そのため、管理や効率化に関しては強みを発揮しますが、創造や開発の根幹支援は無理です。

技術的な専門家ではありませんから、今後この技術がどこまで発展するかは未知数です。

ですが、経営はある意味「クリエイト活動」であるということが言えます。新しい価値を創造していかないと、企業経営は存続成立できません。

クリエイト活動に対して、安易にDXを導入しようとすると、中小企業経営はダメージを喰らうことになりかねません。あくまでも、「効率化重視」「価格競争重視」「大規模品揃え重視」の大企業ならまだしも、ハンドメイドで価値を創っていく中小零細企業にとっては、不具合を招いてしまうのです。

以前にも書きましたが、効率化重視経営は中小企業戦略にマッチしないし、価格競争は最大のタブーです。

中小企業は「心のこもったハンドメイド商品で、フェイストゥフェイスの暖かい商売」を推進していくことが重要なのです。

DXが相応しいのは後方支援。つまり、作業と呼ばれるタスクの時間短縮や効率化。効率化された時間を、価値創造に充てていきましょう。

DX推進業者の安易な言葉に乗せられて、過剰な投資にならないよう気をつけたいものです。

投稿日: 2022年3月16日 | 5:42 am

経営者は最大のリクルーターである!

人財採用と育成は、中小企業経営にとってとても大切な課題であり、困っている企業も多いのが現状です。中小企業経営においては、しっかりとした人事部が機能するにはマンパワーやインフラが整うことが大切ですが、これはなかなか難しい。

人財のリクルートは、中小企業経営の根幹を形成する戦略です。ですので、最大のリクルーターは経営者であるということが言えます。

面接は、何度も実施しましょう。できれば、簡単な文章力(書く力)とプレゼン力(話す力)を測定しましょう。簡単でいいのです。

自己PRや作文の採用試験を実施する。そして、面接は最低三度実施します。できれば、職場体験(インターン)などを施しましょう。

最終的には経営者が面接します。経営者は、経営理念をしっかりと語り、理念の共感性を測定してください。

新卒は意外と簡単です。水が砂に染み込むように、さまざまなことを吸収していきますから。

問題は中途採用です。中途採用こそ、しっかりと面接し理念共感性を測定したい。ここで間違うと、あとでさまざまな問題要因を抱え込むことになります。

年齢を重ねれば重ねるだけ、価値観というものはシフト不可能になってくものです。

とにかく、経営者は中小企業にとって最大の看板(顔)です。経営者の姿勢や価値観、経営理念や方針を明確に指し示し、リクルーティング活動に活かすようにしましょう。

いい経営者には、いい人財が、いい会社には、いい人財が自然と集まってくるものなのです。

ブランディングと一緒の考え方です。会社の品質を上げていくことが、人財力を上げる最大の戦略なのです。

投稿日: 2022年3月15日 | 5:58 am

『値決め』は中小企業経営の命である!

中小企業経営戦略における最大のタブーは、「価格競争」です。同業他社と、あるいは大手企業との価格競争は、”百害あって一利なし”。できるだけ安い値段で…という発想は、中小企業経営では歓迎されません。

中小企業経営の値決め判断の前提条件は「できるだけ高く」であることに間違いはありません。

そういう意味では、『値決め』は中小企業経営の命である!ということが言えます。

同じように、中小企業診断士(経営コンサルタント)も「安く売って薄利多売の戦略を実施しましょう」などという提案をするコンサルタントは、付き合わない方がいい。

「高く売って利益を上げましょう!」というコンサルタントが正解です。

商品を高く売るためには、「間違いのない高品質」であることが前提条件です。高品質が、高価格の裏付けとなり、高付加価値を実現する…これをブランディング戦略と言います。

中小企業経営は、まさにブランディング経営。他にはない、お客様が欲しがる、とても希少な…。そんな商品を開発(あるいは仕入れ)し、お客様に高く買っていただく。結果、高粗利(高付加価値)を実現することです。

これは、とてもカロリーが必要な企業の取り組みです。不屈の信念と覚悟と継続性が求められます。小手先やテクニックでは成立しない、足腰から鍛えるような戦略なのです。

ブランディング戦略に成功したら、中小企業経営にとって最大のアドバンテージ『価格決定主導権』を握ることができます。

投稿日: 2022年3月14日 | 5:11 am

金融機関の存在価値って???

相変わらずですが、金融機関の横暴をよく耳にします。先日のこと…僕の大切なクライアント様で実際に起こったことです。

金融機関の助成担当から、短期借入金の借り換えの条件として「先月の試算表の提出をお願いします」と言われたそうです。しかし、申し出があったのは当月5日までという無理な難題。取引が複雑な中小企業は、先月の試算表を当月5日までに準備するなど、到底無理な難題です。

しかも、その申し出はかなり上から目線で言われたようで、さらに、「言った言わないを解消するために、会話を録音しましょうか?」とまで言われたようです。

もはやここまで来れば、中小企業を金融面から応援する地方銀行の存在価値はありません。

ただの金貸しに過ぎない。ここまで、地に落ちたというべき対応は、AI(人工知能)の発達ともに、終焉を迎えるでしょう。

金融機関はこのことを肝に銘じておくべきですし、定性的評価を見ない(見ることができない)のならば、中小企業を金融面から支援するなどという行為は無理です。

融資先は金利を払うお客様です。お客様に対する接遇・接客から、見直さなければならない。もちろん全国津々浦々。融資先に真に寄り添って支援しているバンカーもいるでしょう。

お金貸してやりから、言うことを聞きなさい…というような対応はもはや通用しません。

横柄な対応しかできない金融機関は、市場から淘汰されることを肝に銘じましょう。

さらに、「あたかも融資できます!」のような大口を叩いて営業かけるのは辞めましょう。融資審査が通らなかった時の残念感は大きいですし、徒労に終わりますから。

投稿日: 2022年3月11日 | 5:43 am