中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【66】

【コンサルティング品質の条件…「現場確認」】

経営コンサルタントを生業とする以上、コンサルティング・クオリティが大切なのは言うまでもありません。昨今のコロナ禍において、オンライン会議が実行され、かなりの普及を見せました。

一方で、経営コンサルティングも「オンラインで可能!」だと断言しているコンサルタントもいます。

正直言って、「あそう、では見せてもらいましょうか?」という感想しか持つことはできません。なぜなら僕は、現地に足を運ばないコンサルティングなどこの世に存在しないと思っているからです。

経営コンサルティングは、企業の経営実態に肉薄し、事実確認(そこで起きている事象を五感で確認すること)がマストだからです。

オンラインで可能な事実確認は、せいぜい「経営者からのヒアリング」だけでしょう。ヒアリングだけで事実確認が終了したと思ったら大間違いです。トンチンカンなコンサルティングサービスを提供することになりかねませんよ。

経営コンサルタントの助言によって、クライアントである中小企業の経営戦略に多大な影響を与えるのです。

はっきり言います!オンラインでどれだけの事実確認が可能ですか?

薄っぺらなコンサルティングになると、クライアントの不幸を招きかねません。自信を持ったコンサルティングサービスを提供するためにも、現場に肉薄したコンサルティング支援を施しましょう。

オンラインで可能なコンサルタントの仕事は…?せいぜい研修や勉強会くらいなものでしょうね。それもリアル実施とは品質が格段に下がることを覚悟しなければなりません。

投稿日: 2022年3月3日 | 5:19 am

今!品質マネジメントのとき…

2年以上にも及ぶコロナ禍が収束を迎えようとしています。コロナ以前の経済状態に戻るかどうか?よく聞かれる質問なのですが、正直分かりません。預言者せはありませんから当たり前です…笑。

ただ、中小企業経営の今打つべき手については、はっきりと断言できます。

特に営業主体の会社(商社や小売店)においては、ついつい営業力強化を打ち出しがちです。もちろん大切な戦略ではありますが、現在のような減収時代においては「品質マネジメント」こそ重要な戦略です。

販社が品質?などと思うなかれ!

中小企業の品質(クオリティ)の正体は何か?「企業の総合的な価値」に他なりません。企業の総合的な価値とは?経営者を含めたメンバー全員の、「がんばり」なのです。では、何の頑張りか?経営理念に向き合って、マッチした戦略を粛々と実行していく「がんばり」です。

低迷する営業成果や販売成果…コロナ禍では、ある意味当たり前です。人流が抑制されているのですから…。政府の政策批判をしたところで、何の意味もありませんから、ここでは避けます。

では、今やるべき戦略こそ「品質マネジメント」なのです。

自社の内部的品質を今一度見直しましょう。反射の場合…メンバーのモチベーションは高いか?商品知識は十分か?プレゼンテーションスキルは落ちていないか?接客接遇力は大丈夫か?身だしなみは?

店舗の場合は、お店のクレンリネスは大丈夫か?POPは分かりやすいか?商品陳列は整頓されているか?…などなどチェックポイントは多数あります。

来るべきウィズコロナ時代に向けた「選ばれる企業」となるべく、足元を見つめ直す「品質マネジメント」こそ、今即やるべき重点戦略なのです。

投稿日: 2022年3月2日 | 5:07 am

コンサルティング会社と企業とのミスマッチ

経営コンサルタントを業として行っている方々は10万人とも言われています。また、全国に中小零細企業を経営されている事業者は、300万ほどと言われています。これは、休眠企業を除く活動企業の数です。

正確には分かりませんが、企業数でいうと中小零細企業の割合は99%以上。そのほとんどを占めているわけです。

中小企業は、その業績や営みにおいて、参謀役となる存在が必要です。人財不足で悩みがちな企業ではなおさら…です。

そこで経営コンサルタントの出番となる訳ですが、コンサルタント会社やコンサルタントを選定する場合、失敗すると多大な損失を招きかねません。

経営コンサルタントを選定する際に大切なこと…それはまさに「経営理念との共感性」であると言えます。

人材もさることながら、経営コンサルタントをセレクトする時は、経営理念とのマッチングを十分吟味しましょう。

経営者がブレずに経営理念に向き合っている会社は、経営コンサルタントのミスマッチはあまり起きません。

経営理念には立派なことが書かれているが、本音を言うと「経営は儲けてナンボさ…」と思われていると、コンサルタントもその手の人たちと縁が生まれるものです。

支援者として経営の中枢に入り込み、伴走型でサポートする経営コンサルタントは、しっかりと吟味してセレクトしたいものです。

また、経営は「やり方」でなく「あり方」が問われます。「やり方」ばかりを指南するコンサルタントは、策士策に溺れる…といった事態を招くことがありますから、ご注意ください。

投稿日: 2022年3月1日 | 5:19 am

商売にテクなし!

「ホームページを充実させて、固定契約クライアントを増やしませんか?」…。弊社事務所(直電)にかかってくる営業連絡電話の常套文句です。

このブログで何度も何度も訴えていますが、はっきり言って不要!労力の無駄というものです。

特に最近感じる現象が、「ランディングページ(LP)を設置して、SEO対策を充実させてホームページ誘引数を上げていきましょう!」というもの…笑。

ビジネスですから、それ自体の否定はしません…念のため。しかしながらそこに多大なコストが必要な場合、慎重に検討する必要があると思っています。

ホームページは、中小企業経営にとって便利な情報発信ツールです。しかし、そこな所詮情報発信。売上を拡大する最大のコア・ポイントは「品質=クオリティ」なのです。

いくら充実してかっこいい「ランディングページ」を制作しても、いちげん客を「顧客化」することは直接的にはできないのです。

売上を上げていく、ブランディングを進めていく最大のポイントファクターは「絶対的な品質の確立」なのです。

テクニックが重要なのではありません。経営のあり方、姿勢・マインド・心に裏打ちされた「品質」こそ重要なのです。

それは地道で根気のいる、継続的で覚悟が必要な、極めてアナログの品質向上戦略こそ実行されるべき取り組みなのです。

商売にテクニックは二の次!

もっとも重要なのは、「心」のこもった価値創造であることを決して忘れてないけないのです。

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投稿日: 2022年2月28日 | 5:29 am

本当のレッドオーシャンとは?

ブルーオーシャンとかレッドオーシャンとかいう言葉。市場性を表す言葉として定着していますが、間違った意味で捉えるとチャンスロス(機会損失)を産んでしまいます。

僕も中小企業診断士としての活動時に、起業家から尋ねられることがあります。

「今後、どんな市場が拡大しそうですか?」という内容です。つまり、ブルーオーシャンはどこでしょうか?と言った質問内容です。

こう言った場合の僕の返答は決まっています。「どんな市場でもいいのではないでしょうか?」というもの…笑。

どこがブルーオーシャンか?なんて、誰でも分かりませんよね。

ただ、レッドオーシャンは分かります。レッドオーシャンとは、市場が飽和している状態というと思われがちですが、そうでありません。

中小企業にとって本当のレッドオーシャンとは「打ち手がなくなった市場」のことを言います。つまり、値引きや価格勝負しか打ち手がない市場です。

市場が飽和していても、品質やサービス、情報発信、人財力などで差別化(オンリーワン化)が可能であれば、十分に勝負できるのです。

皆さんの事業市場はいかがですか?経営は莫大な利益を上げることが目的ではありません(そんな価値観の経営者もいますが…笑)。

中小企業型の本当の成功定義は「永続発展」。関わる人たちの幸せを実現しながら、永続的に発展していくことなのですから…。

市場性(レッド?ブルー?)を憂うよりも、自社の商品・サービスの品質を磨きに磨く…そんな供給型戦略を立案していきましょう

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投稿日: 2022年2月25日 | 5:29 am

中小企業経営者のARIKATA学【経営者のリスペクトファクター…4】

【経営者として「雇う側」の責任論】

最近、雇用という企業にとって大切な営みを考えます。例えば新卒…。新卒採用は、中小企業にとって目指すべき採用戦略と言えます。新卒は何をかけて企業に入社するか…?それは「人生を賭けて」ということが言えます。

社会人になって初めて入社する企業が、とんでもないブラックな企業だったらどうでしょう?彼・彼女にとって、多大な時間と労力を費やす事態になりかねません。

大袈裟にいうと、企業側は「その人の人生の曲がり角に立った」ということなのです。それだけ、採用活動というのは重い責任を背負うのです。

縁があって入社したスタッフを、捨て鉢のように見捨てる企業もまだまだ多い。

入社する側にも覚悟が必要です。ただ、雇う側(企業側)の責任はそれ以上に大きい。

特に中小企業は、人本主義に基づいた経営が推奨されます。人を大切にしない企業に未来はありません。

縁を大切にして、経営者は「入ってきてくれてありがとう!」という感謝の気持ちで接しましょう。

期待外れだった…という現象は枚挙にいとまがありません。そのような不幸な事態を防ぐためにも、採用戦略は慎重に立案し、実行していくことが重要です。

中途採用も同じく。中途採用は「能力を賭けて」入社してきます。特に採用の際は注意が必要です。即戦力を期待しながら、失敗だったねと思う事態があったとしたら、明らかに経営者側の責任なのです。

「雇う側の責任論」…これは中小企業経営者がつい見落としがちです

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投稿日: 2022年2月24日 | 5:21 am

診断士こそホームページを開設せよ!

中小企業診断士はとは何ぞや?そんな疑問を今更ながらに考えています。中小企業診断士の本分は「国家資格を持った中小企業専門の経営コンサルタント」だと言えます。

中小企業専門の経営コンサルタントは?抽象化した考え方をあえて言うと、「中小企業の経営状態を向上させるために、伴走型で支援する専門家」です。

中小企業診断士の登録者数は3万人弱と言われています。困っているクライアントが支援を依頼したいと考える時、何を判断基準にしたらいいか…?迷うことも多々あると考えています。

なぜなら、中小企業診断士の情報発信が圧倒的に少ないと感じるからです。

法律的な手続きに縛られる他の士業と違って、中小企業診断士の攻撃守備範囲は広い。無限大と言ってもいいでしょう。

中小企業診断士は、その主張が大切です。さまざまな経営に対する価値観を発信するためにも、ホームページを解説して断続的に情報発信していきましょう。

また、診断士にも得意分野があります。それこそ多様性に富んでいます。

僕のような「ブランディング」や「マーケティング」が得意な診断士。「経営改善や事業再生・企業再生」が得意な診断士。「助成金・補助金申請が得意な診断士」…本当にさまざまです。

特に分野とクライアントのニーズがマッチして仕事をするのが理想ですので、我が主張をホームページで発信してくことはマストです。

昨今はホームページ開設と運用がとても大切です。情報発信はオンリーワンポイント訴求する手段として、取り組むべき経営課題と言えるのです。診断士も一緒です

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投稿日: 2022年2月22日 | 5:59 am

ブランディングシーズを発見せよ!

中小企業経営の究極のあるべき姿は、『ブランディング経営』です。「高品質・高価格・高付加価値経営」を実現するブランディングは、今後の減収時代を生き残るための最強戦略と言えましょう。

ブランディング経営?どうやって進めるの?と思われている経営者の方々…。今年はブランディングに関するノウハウ・実例書籍を出版する予定ですので、是非お楽しみに…笑。

とはいえ、エキスはご紹介していきましょう。このブログで「ブランディング」というキーワードを集力検索していただければ、数々の記事が出てきます。

まず、自社の商品・サービスを徹底的に検証します。つまり、何がブランディングシーズとなっているか?を調査・検証するのです。

ブランディングシーズを発見するポイントは、「絶対に自信を持っているストロングポイント」や「競合他社と比較して絶対的優位に立っているポイント」などがそれにあたります。

また品質面において「それって手間だよね」とか「それはなかなか苦労するよね」と言った、他社(特に大手企業)が手をつけないポイントを探っていきましょう。

面倒臭い…と言う言葉が出てきたら、そこにブランディングシーズが眠っている可能性があります。

ブランディングシーズから「とんがった部分」(=USP)をいかに見つけ出し、育てるか?ここから始めます。

間違っても、デザインやコピーライティングに頼った取り組みでブランディングをスタートしてはいけません。

ブランディングのスタートはあくまでも「品質から」です

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投稿日: 2022年2月21日 | 5:33 am

経営計画書は根拠が生命線である!

3月が決算期という会社が多いですよね。決算は、経営の節目として次年度以降の経営方針・経営計画を決める前向きなマイルストーンとして位置付けましょう。

経営計画書の策定時期は、決算月の初旬がベターです。その頃には、ある程度の決算予測が出ているでしょうし、11ヶ月を経過した振り返りも可能でしょう。

そして次期スタートと同時に、経営計画書を配布しましょう。経営計画発表会などを開催できればなお良しです。

経営計画書は、経営者だけで策定するものでありません。ここは要注意ですよ。

幹部社員(リーダー以上)を巻き込んで策定しましょう。経営計画書に魂・志が込められていないと絵に描いた餅状態になりがち。

社員数が10人以下の場合は、全員で策定研修を実施しましょう。経営計画書の根幹をなすものは、業業計画(売上や利益の計画)ではありません。

業績を叩き出すためのアクションプラン(行動計画)です。行動計画は、業績達成の根拠となります。経営計画書は何より根拠か生命線です。

なぜこの計画を策定したの?と言われ、アクションの根拠を示すことができない幹部は、計画達成がかなり困難になります。

業績の場合、もっとも重要なのなのは「売上計画」です。

売上=客数×客単価ということから、客数を上げるアクション、客単価を上げるアクションを具体的に策定しないと説得力に欠ける訳です。

この計画が5W2Hを意識した具体的な計画であればあるほどいい。そして、具体的な方がモチベーションがあがるものです

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投稿日: 2022年2月18日 | 5:17 am

中小企業診断士の補助金申請書策定支援について…。

中小企業診断士の本分を考える時、中小企業経営の現場に入り込み、さまざまな経営課題を個別具体的に伴走型で解決支援すること…と言えます。

ひとつの仕事に、補助金申請書を代行策定支援というものがあります。

最近ではコロナ禍における経営支援補助金として目玉だったのが「事業再構築補助金」でしょう。

令和4年度でも引く続き発動される予定ではあります。が、中小企業診断士としてこの代行策定支援ばかりするのは、あまりにももったいないと思っています。

当然、僕も担いますよ。ただし、それは顧問支援契約しているクライアントだけです。

そして、補助金採択金額の◯%という成功報酬型フィーをいただくことはしません。あくまでも策定に費やした時間的負担を単価計算して、ご提示するようにしています。

補助金申請書代行策定自体は、需要があると思います。ただ、それは現場型中小企業診断士の本分的ミッションではない。

あくまでも顧問型契約をして、伴走型での定期訪問支援を意識して業務にあたりましょう。

補助金申請が成功したら、その補助金を活用した経営オペレーション支援を速やかに提案してみてください。

中小企業経営者は、何かの目論見があって補助金を申請しているのです。伴走型支援の需要は必ず存在します。

間違っても一過性のものとして、補助金申請書代行策定を受注しないようしましょう。次のコンサルティング提案を念頭に置いて、支援に当たるようにしてください

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投稿日: 2022年2月17日 | 5:52 am