中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【59】

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【中小企業診断士の成長プロセス 〜診断士の基本的提案思考ー6〜】

「経営コンサルティングって、実際どんなことをするの?」この質問に答えられる中小企業診断士が、どれくらいいるでしょうか?

「経営コンサルタントに依頼する内容ってどんなこと?」この質問に答えられる経営者も、意外と少ないような気がします。

中小企業における経営コンサルティングとは、あえていうなら「中小企業の経営パフォーマンス向上のため、伴走型で課題解決にあたること」でしょう。

経営者の中には、研修をする専門家とか経営改善計画書を作る専門家…などとお考えの方々も多い。この原因は、僕は中小企業診断士にあると考えています。

中小企業診断士が、自身のコンサルティング手法について、的確に語ることができないことが原因だと思っています。

例えば、提案が総論的であったり、コスト削減策に終始していたり、書籍から引っ張ってきた情報であったりすること。

ましてやフレームワークだけで分析判断した提案であったりすると、もはやプロコンではありません。

中小企業診断士は、現場でコンサルティングをする場合、個別具体的な課題解決策を立案しなければなりません。総論的な助言・アドバイスは全くもってナンセンス。はっきり言って誰にでもできます。

何度も主張していますが、個別具体的な経営課題に、個別具体的な手法・戦略で、個別具体的に解決することが最も重要であり、「お金をいただける唯一のコンサルティングサービス」であることをしっかりと認識しましょう。

 

投稿日: 2021年12月17日 | 5:29 am

中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【58】

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【中小企業診断士の成長プロセス 〜診断士の基本的提案思考ー5〜】

中小企業診断士は、経験を積むごとにノウハウが蓄積され「ウデを磨くことができる」職業だと言えます。それは、他の専門家「医者」や「弁護士」が経験値で名医や名法律家と言われるように…。

経験値の少ない中小企業診断士は、説得力がありません。なぜなら経験値が少なく、オリジナルノウハウが薄く、考え方もブレまくるからです。

クライアントに対して、自信を持ってコンサルティングサービスを提案する場合、経験値に裏付けされた仮説を立てる必要があります。

コンサルティングというのは、その仮説を地道に検証していく作業のことです。

クライアントに対するプレゼンテーションで、もっとも有効な内容は、「コンサルティング事例」です、つまち成功談や失敗談など。

経営の、あるべき論を並べ立てても、経営者の胸を打つことはありません。なぜなら、クライアントの方が経営のプロなのですから。

たまには仮説が外れる場合があります。しかも、外部環境によって外れる場合もあります。外れた場合のリスクや対処法も考慮しながら、コンサルティングを進めていくことが重要です。

「私は失敗したことがありません!」と高々と宣言するコンサルタントは要注意ですよ。

コンサルタント(中小企業診断士)は、万能ではない。しかも神様でも仏様でもない。経験と研究により、経営を俯瞰して診ることができる専門家なのです。

一緒に汗をかき、悩み、苦しみ、経営者と伴走して走り抜ける専門家なのです。

 

 

投稿日: 2021年12月15日 | 5:06 am

【Vol.2】中小企業経営はブランディング経営である!

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昨日のブログで、ブランディングの基本的な考え方を書きました。ブランディングの根幹は、高品質の実現であることは紛れもない事実です。品質の伴わない高価格経営はあり得ませんし、俗に「ぼったくり」という現象ができてしまいます。

しかし、高品質な商品ができあがったならば、大切なのは「伝え方」です。これはとても重要。ブランドネームや、ブランドデザイン、キャッチコピーなど、「伝え方」でブランディングの成否を分けます。

ある意味、最大のコストファクターです。僕も、クライアントでのブランディング支援においてはこの「伝え方」フェーズでは、時間とコストをかけて業務提携しているプロフェッショナルと連携します。

ここで、コストを惜しんで後々修正、かえってコスト高になったという事例は多い。

大胆にコストを投下して、「ブランド」に相応しい「ネーム」「ロゴ」「キャッチコピー」を創出しましょう。はっきり言いますが、ブランドデザイン力はピンキリがあります。つまり、ウデの違い。

コストばかりかかって、さしてピンとこないブランドデザインをクリエイトする、デザイナーもいるのでご注意を。

何よりも信頼感が大切。パートナーは、信頼できる専門家をセレクトしましょう。

信頼できるクリエイターのポイントは、約束(納期、ミーティング日時など)守る、アワード受賞歴がある、ホームページなどに事例を惜しみなく公開している、ヒアリング力に優れている…などです。

投稿日: 2021年12月14日 | 5:02 am

【Vol.1】中小企業経営はブランディング経営である!

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中小企業経営は、大企業のそれと違い、価格における優位性は皆無です。当然です。大量仕入れ・大量生産でのコストダウンは無理ですし、大量生産のための設備投資にも限界があります。

中小企業経営の目指すべき戦略は「高品質」戦略です。優先順位第1位の戦略。大企業の製品に、品質で劣るようでは勝負になりません。同じ製品でも、徹底的に品質にこだわるべきです。また、優れた品質を求める消費者はいて、ターゲットを絞ったニッチマーケットをセットすることが基本になります。

「高品質」は、「高価格」の裏付けとなります。ハイクオリティの商品は、顧客満足度が高い。「安かろう、悪かろう」の商品を中小企業が扱うべきではありません。

「高価格」が実現すれば、「高付加価値(高粗利)」が可能になります。つまり、儲かるわけです。

この一連の「高品質、高価格、高付加価値」経営の実現こそ、ブランディングの成功と言えます。ブランディングは、即実現できるほど甘い戦略ではありません。全社一丸となって取り組むべき、重要な戦略です。

また、巷で勘違いされているのが、キャッチコピーや言い回し、言語化でブランディングが成立する…あるいは、広告や情報発信でブランディングできるといった妄想。

これは全て、「伝え方」の問題です。もちろん伝え方は重要です。しかし、ブランディングにおける最大の成果は「顧客化=ファンづくり」です。たとえ、広告戦略やキャッチコピーで新規客を作れても、リピーターになってくれなければ、本当の経営基盤は作れないのです。

投稿日: 2021年12月13日 | 5:27 am

中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【57】

【中小企業診断士の成長プロセス 〜診断士の基本的提案思考ー4〜】

僕がコンサルティング業界に初めて携わった、およそ30年前。「経営診断」といういわゆる「企業の健康診断」でお金がいただける時代でした。

当時の記憶では、300万円〜500万円(企業規模や業種業態により変動)の「現状認識=予備調査・診断」が立派な商品として成立していたのです。ある意味、すごい時代であり、ありがたい時代でもありました。

しかも、その調査は「社員アンケート」が中心。裏話ですが、現場視察や定点観測、覆面調査などの各種手法を駆使せずに、コンサルティング・ビジネスが成立していたのです。

近年はそのような、タナボタ契約は全く成立しません。ある意味、あたりまえで真っ当な時代が到来したとも言えます。同時に、スキルや知識を研鑽した本当に実力のあるコンサルタントしか、稼ぐことができなくなりました。

経営コンサルタントの国家資格である中小企業診断士も同様。

人真似や書籍から無理やり引っ張ってきたようなコンサルティングを提案する輩は、独立して収入を得るような仕事はできません。

これからは、できるだけ診断を予備的に(無料で)実施し、実際の処方(経営課題解決のためのコンサルティングサービス)で報酬を得ていく時代です。

AI(人工知能)発展で、それはますます加速し、「個別具体的な経営課題を、現地現場で個別具体的に解決支援できる」スキルが必要となります。

課題解決型コンサルティングサービスは、オンラインではほぼ不可能。アナログで地道な、フェイストゥフェイスの取り組みであることを認識する必要があります。

投稿日: 2021年12月10日 | 5:21 am

中小企業経営者のARIKATA学【経営者のフトコロ事情】

【経営者は裕福か?】

「社長はお金落ちである!」とは、巷でよく聞く言葉ですよね。たしかに、末端の社員からすれば、役員報酬という形で高額な給料をもらっているのが経営者です。

恩師・坂本光司先生は「社員の給与上限は、年齢の15倍まで」「経営者の報酬は、社員の4、5倍を目安に…」と言われています。

つまり社員の平均年齢が40歳の場合、給与上限は15倍の600万円。経営者は、年収2400〜3000万円を目安に…ということになります(あくまでもマックスの数字です)。

経営者は、経営の全責任を負っているわけですから、報酬が高い理由はある意味当たり前です。是非、社員に憧れられるような報酬をもらって欲しいと思います。

大切なのは、経営者のあり方。経営者は、「社員の給与をできるだけ上げてあげたい」と思わないといけません。時々、人件費をできるだけ抑えて…などとのたまう経営者がいますが、間違っています。

大切な社員の幸せを応援する…これが経営者のミッションです。そこに、我が社の社長をリスペクトする想いが生まれるのです。

僕のクライアント様にも、県内で一番給料が高いと言われる会社にしたい…との想いから、社内の各種仕組みを整備している経営者がおられます。

その想い(やり)は、必ず社員に届きますし、その姿勢やマインドに社員は感動して、一生懸命頑張ってくれます。

「人間は所詮カネ。人も金で操れる」と本気で思っている経営者は、いつか社員から見放され、困ることになります。

投稿日: 2021年12月9日 | 5:00 am

【Vol.3】慢性的ジンザイ氷河期に備えよ!

ホームページで訴求するのは、「スタッフ・メンバーのスター化計画」です。若者が活躍できる会社に、悪い会社は皆無です。特に最近は、金銭よりも自己実現や働きやすさを追求する時代。

「かっこいいスタッフがいるなあ…」と若者に伝えることができるホームページに仕上げましょう!

ここで注意点。写真ばかり美しく訴求、掲載しても意味がありません。

ホームページに掲載する内容は、

⒈  人材採用の際のポイント…何を判断基準とするか?

⒉  人財育成のプロセス…キャリアプランと教育プログラム

⒊  人事考課制度の考え方と仕組み…できるだけ公平な人事考課プログラムを構築しているか?構築していれば、その内容を公開

⒋  我が社のコアコンピタンス…我が社が将来伸ばしていきたいポイントや戦略

⒌  我が社のビジョンや経営方針…我が社の将来像や経営方針を公開

⒍  我が社の経営理念と行動基準…独自の価値観や約束事を公開

などなど多岐に渡るのです。

アフターコロナにおいては、「就社」でなく「就職」の時代。つまり、どこに入社するか?でなく何をするか?で、本物の人材は将来を決めていくものです。

何より「愉しく仕事に向き合え、人間的魅力が向上できる会社」であるというアピールが重要であり、ホームページ刷新(制作)の過程で、同時並行し社内の各種仕組みを構築しましょう。

仕組みとは具体的に、「コンピテンシーモデルによる昇進・昇格制度」「できるだけ公平・公正な人事考課制度」「キャリアプランに応じた育成プログラム」などです。

投稿日: 2021年12月8日 | 5:31 am

【Vol.2】慢性的ジンザイ氷河期に備えよ!

昨日のブログの続編を書きます。

ブログをの読者から、「言いたいことは分かった。状況も納得する。では具体的にどうすればいい?」との質問を受けたからです。笑

ありがたいですが、これはコンサルティング手法に関する質問。大切なノウハウなので秘密です…とは言いませんよ。中小企業診断士ですから。

究極にいうと、「いい会社になれば、いい人材が集まるし、いい人財が育つ」のですが、とは言っても…ですよね。

実際のコンサルティング支援において、サポートしていく内容になるのですが…。

まず、ホームページを刷新(あるいは制作)します。ネット社会の今日、若い僧(中高年も含めて)がホームページを検索しないで応募してくることは皆無です、統計では、80%以上の人がホームページ検索をしているとの結果が出ています。

ホームページは、相変わらず企業広告をする重要なアイテム。ここで、注意しなければならないことは、単なる企業紹介や商品紹介のページにはしないことです。あくまでも、在籍人材をクローズアップしたページを作り、公開あるいは実装することです。

しかしながら、字面ばかりのホームページは見られません。写真や動画を駆使して、「見られるページ」に仕上げます。

我が社には、こんな素敵な人材が頑張っています!というアピールをするのです。登場するスタッフは、「かっこよく、美しく、かわいらしく」撮影します。コストはかかりますが、何より長期的な人財難に備える施策ですので、損得ではありません。

投稿日: 2021年12月7日 | 5:25 am

【Vol.1】慢性的ジンザイ氷河期に備えよ!

佐賀県中小企業診断協会からの業務依頼で、佐賀県内4カ所でセミナーを展開しています。講師を務めるたびに、これから中小企業を取り巻く「慢性的ジンザイ氷河期」を憂うようになっています。

セミナーテーマは「人材採用・人材育成は理念経営がキメテ」というもの。先日は伊万里商工会議所で登壇しました。

当たり前ですが、超高齢社会に突入している今日。少しでも若い人材を採用し、育成したいくのは企業存続を考えるときに必須課題です。

大企業と違い、中小企業経営は、安定性という魅力において人材採用に関するハンデがあります。大企業も経営破綻のリスク晒されている点では、安定性にも疑問はありますが、学生や若い人材が「安定性」を求めていることは事実です。

コロナ収束後の世界において、中小企業の人材難は確実に拍車がかかります。ですので、今早急に人材採用・育成・確保戦略に着手する必要性があるのです。

「そんなこと言っても、簡単じゃないし、中小企業にはなかなか人材が来ないよ!」というのが経営者の本音でしょう?

では、こちらからお聞きしたい。「人材採用戦略・育成戦略を個別具体的に立案・実行していますか?」と…。

愚痴的発言をする経営者に限って、打ち手を講じていません。

全国津々浦々、人材を集めて立派に育成している企業は、多数存在します。そのような企業の取り組みを、是非ともベンチマークし、自社オリジナルの戦略を確立、実行していきましょう。

我々中小企業は…などと嘆いても、経営は躍進していきませんよ。

投稿日: 2021年12月6日 | 5:50 am

事業承継とM&A 〜診断士が提唱する場合〜

事業承継は、最早古くて新しい中小企業経営の課題として、大きく対策を求められるようになりました。最近、中小企業の経営の現場を駆け回っているときに気付いたのですが、何かと「M&A(企業の売買収)」施策を提案するコンサルタントが多い。

どちらかというと、会計事務所系や金融機関系に多いような気がしています。

僕のブログでも再三主張していますが、中小企業のM&A戦略は慎重に進めなければなりません。そして、M&Aというのは最後の手段として位置付けられる、切り札のようなものだということ。

決して、安易に提案するようなシロモノではありません。絶対に!

中小企業経営は、”想いの集合体”です。

事業承継を考えたとき、優先順位のナンバーワン施策は、「自社内のスタッフ、メンバー、幹部による承継」です。気をつけなければならないのは、能力を判断するということ。

社長の子だから…という安易な考えで承継してしまうと、後々取り返しのつかない事態が待っています。

「人間的魅力、仕事の知識・スキルが高い後継者」が、たまたま子だった…というのが理想型です。

事業承継で万策尽きた…M&Aを考えざるを得ない…。

そんな事態になってから、初めて戦略を立案するのがM&Aである…。僕の持論です。

ときすでに遅し、業績がいいときに売り抜いて、高額なキャッシュを手に入れれましょう!これは、M&Aを推奨するコンサル系の常套提案です。

もちろん否定するつもりはありません。一定の価値もあるでしょう。しかし、そこにあるのは、オーナー経営者の金銭的エゴではないでしょうか?

未来創造型のプロコン・中小企業診断士であるならば、M&Aよりもまずは内部承継を戦略立案し、提案するのが基本です。

投稿日: 2021年12月3日 | 5:05 am