『燃える人事考課制度』のメカニズムー6

【人事考課制度設置の期待と成果】

中小企業の人事考課・評価制度は、未整備のまま経営を継続している企業が多い実態があります。理由は様々ですが、「必要性は感じているが、作り方が分からない。」というのがそのほとんどでしょう。

中小企業経営の多くが、可能な限り”公平”な人事考課評価制度を求めています。というより、必要な現状があります。

いきなり理解が困難な制度は、かえって混乱を招きかねませんが、組織の現状に馴染んだ制度を構築することがベターです。

人事考課制度を設置する期待は、組織の中に燻っている場合が多い。人事に関するテーマは、非常に価値が高く中小企業経営が直面する最大の課題といえます。何度も言いますが、「ヒト(人財)がモノを創り(仕入れ)、カネを稼ぎ出す」からです。

”燃える人事考課制度”は、これまで散見された”あまり良くない制度”の盲点を突き、弱点を克服した制度です。

人事考課制度は、面談を重視しなければなりません。面談といっても、「あなたの給与、賞与はこうなるよ」などといった味も素っ気もない結果報告面談ではありません。

考課者と被考課者が、評価のプロセスと結果を議論し合いながら採点する面談です。当然のことながら、考課者(上司や幹部)の姿勢・知識・スキルも見られている訳です。

正しい公平な人事考課制度を設置すると、社員のモチベーションが上がっていきます。逆にいうと、モチベーションが上がらない人事考課制度は、”デタラメ”です。

モチベーションが上がると、経営のパフォーマンスも上がっていきます。いい品質を提供しようと努力しますし、顧客満足度を高めようと努力する組織になるでしょう。

結果、業績に寄与していきます。モチベーションが高い企業は、結果的業績も高いという明らかな因果関係があるからです。

投稿日: 2020年8月30日 | 11:12 pm

中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【35】

【中小企業診断士が成すコンサルティングサービス:単年度経営計画書策定支援−1】

経営計画書と聞いて、多くの経営者の皆様が様々な思いを巡らされることと推察されます。中小企業経営者は、”計画を立てることが苦手”だと思う方が多い(もちろん、そうでない方もいらっしゃます)傾向にあります。

例えば、会計事務所や税理士が作る経営計画書といえば、数字を羅列しただけの業績推移計画書が多い傾向があります。

そして、中小企業診断士も経営計画書を策定する支援をする専門家ですが、診断士が独断と偏見で策定してしまうことも多い。

単年度経営計画書は、企業の”羅針盤”です。弊社では中小企業経営を、航海に例えて考えています。方向性を示す羅針盤は、時に安心感を与え時に正しい進路を確認できるありがたいツールです。

中小企業診断士は、経営計画書を策定する支援ができます。そしてこの支援は、定期的に顧問としてクライアントを様々な角度から支援できるベーシック・コンサルティングにつながるものです。

気をつけなければならないのは、経営計画書の納得性です。誰が納得するのか?中小企業診断士(経営コンサルタント)ではありません。経営者や幹部、社員が納得することが重要です。

そのためには、できるだけ多くのメンバー(経営陣、幹部、スタッフ)の想いを込めた経営計画書を策定する必要があります。

形式は研修スタイルがベスト。1日または2日間に渡り、自社の方向性や投下予定戦略をじっくりと考察する時間です。

では、どんな内容を盛り込むべきか?次回ご紹介します。

投稿日: 2020年8月29日 | 10:28 pm

ホームページやブログがもたらすもの 

先日のことです。携帯電話に、全く知らない番号から着信があり、応対すると「兵庫県西宮市の企業経営者」からでした。中小企業診断士に仕事を依頼したいが、全く情報がなく、中小企業診断協会に問い合わせても「個人の診断士は紹介できない」と断られたそう。

そして、インターネットで「中小企業診断士」を検索していたら、たまたま小生のホームページとブログにたどり着き、相談しようと思ったそうです。

インターネットがもたらす”ご縁”というものを噛みしめました。仕事の内容は、経営計画書を策定するものでしたので、難しいことはなかったのですが…。

納品したら、ほっと安心されたようで何よりでした。

こんなこともあるんですね。

ブログはできるだけまめに更新してきましたし、ホームページも情報発信手段として、定期的に見直しています。その努力がもたらした縁なのでしょう。

このようなご縁を作ってくれる、ホームページやブログというツールは、情報発信手段としてとても有効です。こういうアドバイスをくれた、ITコンサルの友人(山下くん)の言葉が身にしみた出来事でした。

投稿日: 2020年8月28日 | 10:58 pm

”仕掛け”がないと売上には繋がらない

アクティブ・オペレーションと呼んでいますが、積極的な仕掛けによる市場開拓は、中小企業の売上拡大にとって重要な考え方です。

以前にも書きましたが、売上というの”膨張指数”なので企業の体力を図るための核心指数ではありません。企業が求めるのは、やはり最終的には利益です。まずは営業利益、そして経常利益です。

ただし、利益の源泉は売上であることに間違いはありません。ですので、売上は追い求めていくべきです。

売上は、掛け算で表されます。売上=客数×客単価ですよね(もちろん他にもあります)。

この掛け算で表すことができるため、客数や客単価の分析指数としても探究の価値があります。

さておき、売上は”仕掛け”ないと増額していきません。せっかく良い商品を創っても(仕入れても)、それを販売していくためのマーケティング活動がないと、売上は実現できないのです。

昨今の情報化社会の進化は、マーケティング戦略にイノベーションをもたらしました。まさに打ち手は無限です。

無限だからこそ、”何もしない”では置いていかれます。情報発信の無限の戦略立案というチャンスをもたらしましたが、”模倣・パクリ”や”オンリーワン戦略立案の困難性”などのリスクをもたらしました。

無限のセレクト可能戦略の中で、優先順位をつけて実行していくことが大切です。

仕掛けているのに結果が出ない…そのような現象は、優先順位が間違っていることが多い。

「今。やるべきこと」を徹底的に実行する!ことです。

投稿日: 2020年8月27日 | 9:27 pm

『燃える人事考課制度』のメカニズムー5

【間違いだらけの人事考課制度】

そもそもの話です。人事考課・評価制度を制定・導入する目的は、「社員・メンバーのモチベーションを上げるため」です。この目的を見失ってしまうと、全く”使えない”人事考課制度が出来上がってしまいます。

以前の話ですが、クライアントで人事考課制度を見直す話になりました。経営者曰く「実態に則していない」「評価しづらい・評価が難しい」「評点が3に集中してしまう」「これに数百万かけたのに…」など不満のオンパレードです。

ある人事コンサルタント事務所が作った制度でした。調査すると、どう考えても”他でも通用する汎用的な”評価制度なのです。

例)評価項目 情意評価 【元気で明るい挨拶ができるか?  1・2・3・4・5】

だれがどんな評価をするのでしょうか?元気で明るい挨拶というのは、主観的すぎです。ある上司からすれば「元気で明るい」かもしれませんが、他の上司は「元気がなく暗い」と評価するかもしれません。

また、5段階における評価点数は、”中心化傾向”を招きます。当たり障りのない評価をしてしまい、社員はモチベーションが上がりません。

このような人事考課制度が横行しているのが現状なのです。どこかからコピーアンドペーストしてきたような評価制度は、カイゼンでなく”改悪(カイアク)”を招きます。

また、上司の主観で「元気がない」とか「暗い」などと評価されたら、たまったものではありません。上司は”神様”ではないからです。

もちろん、人事考課制度・評価制度は完璧なものはこの世に存在しません。人が人を評価すること自体、完璧にはできないからです。また、尊敬されない上司から評価されたスタッフのモチベーションは著しく下がります。

できるだけ、公平に評価できるような制度設計・策定が望まれます。公平とは”客観的な評価”です。

投稿日: 2020年8月26日 | 11:18 pm

中小企業にできる情報発信(PR・広告)戦略

インターネットの急速な普及は、中小企業経営の戦略を大きく変えたことは確実です。情報発信(広告)といえば、つい20年ほど前までテレビ、新聞、ラジオ、雑誌という四大媒体に席巻されていました。ここに、インターネットという怪物が登場。既存の広告媒体の概念を変えていったことは、否めない事実でしょう。

ただし、中小企業経営にとってこの変革は、歓迎すべきものだったと今でも考えています。つまり、ホームページを設置することやSNSを活用することで、気軽に低コストで情報発信が可能になったのです。

ところが、様々な中小企業の情報発信戦略実態を診断すると、せっかくホームページを創ったのに「活性化していない」実態を目の当たりにします。情報発信というのは”発信”であって”受信”ではありません。つまり、企業側から最新の情報やニュース、トピックスを能動的に発信してことが重要なのです。

検索したホームページのトピックス更新記録が半年前、1年前だったらそれだけでネガティブイメージを持ってしまいます。

期待して検索したお客様は、おそらくスルーするでしょう。

ホームページは寝かせるためにある媒体ではありません。まめに更新し、活性化させましょう。

逆に、トピックスや最新ニュース、ブログなどを毎日のように更新しているホームページは活性化し、検索される確率も上がります。少なくとも、3日に一度は更新したいものです。

また、一度作ったホームページは3年毎にリニューアルをした方がいい。イメージカラーや企業ロゴは変えずに最新の写真やレイアウトを変えて、新鮮感を持たせるようにしましょう。

投稿日: 2020年8月25日 | 10:50 pm

中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【34】

【中小企業診断士が成すコンサルティングサービス:経営理念創出支援②】

このサービスが提供できなければ、プロのコンサルタントとして稼いでいくことができないくらい、コンサルティングの根幹をなす支援であると言えるでしょう。企業にとって、経営理念は「事業の目的」であり「メンバー全員共通の価値観」であり「事業判断基準」なのです。

以前、一緒に仕事をしたことのある自称経営コンサルタントが、「ネットでフレーズを検索して、経営理念を作ってはいかがでしょう?」と提案していた笑い話のような経験を紹介しましたが、そんな価値が低いものではありません。

ですので、オリジナル性に溢れた美しいフレーズで、端的に我が社の存在価値を表現する言葉として、創出するべきものです。

エイチ・メソッドでは、経営理念と行動基準、中期ビジョンの一言集約・創出支援を相互的に提供しています。要する時間は、平均的に18時間ほどかかります(6時間/1日×3日間が目安)。経営者が独断で決めてしまうと、構成メンバーの想いが込められいていないために、納得感と覚悟が醸成されません。

中小企業診断士(経営コンサルタント)は、想いの引き出し役と翻訳家となり、美しいフレーズを創出して組み立て、完成に導く役割を担います。

この経営理念創出支援は、その後の各種戦略のコア部分となるために、継続的に支援ができるための基盤となります。

「燃える人事考課制度」においても、経営理念と行動基準からのキーワードを評価要素として抽出し、評価と理念の方向性マッチを実現しています。

何度も言いますが、経営理念は全ての戦略考察に基準となる価値観です。企業は経営理念の実現を事業の目的として、商売を展開していきます。戦略のブレを無くし、判断基準を統一させるために経営理念の創出は慎重に、社員参画型で実行していくことが重要です。

投稿日: 2020年8月24日 | 11:49 pm

『燃える人事考課制度』のメカニズムー4

【「燃える人事考課制度」はここが違う!独自のウリ】

ここで、弊社が主張・推奨する「燃える人事考課制度」のウリ(USP)を紹介しておきたいと思います。これまで”使われない、使えない”人事考課制度を散々見てきました。正直、「これでもプロが作る制度か?」と思わざるを得ない品質のものもありました。

使えない人事考課制度に数百万を投じた経営者の無念さは、察するに余りあります。そのコストを教育や研修に投じた方が、余程経営パフォーマンスの向上に貢献するというものです。

ならば、”使える人事考課制度”を創ろうと思い立ったことが、開発のきっかけでした。

十数社の導入事例を経て、ノウハウ的な確率が出来上がりましたので、書籍を通じて公開したいと思います。そのまま導入するというよりも、参考にしながら独自の制度を創出していただければ幸甚です。

「燃える人事考課制度」のUSP

① 経営や業務の実態に即した考課制度である。そのために、”使える制度”となっている。

②   6段階評価で基準(文言)を決めていくため、中心化傾向を防ぐことができる。

③ 具体的な評価フレーズを見える化していくために、汎用的でないオリジナルの考課制度ができる。

④ 社内プロジェクトで策定していくため、社員教育の一環として取り組むことができる。

⑤ 公平性を担保するため、階層別職種毎の評価制度を策定している。

⑥ 定量評価と定性評価を分けており、メンバーが業績向上に参画できる工夫をしている。

⑦    面談制度との連携により、モチベーションマネジメントと連動できる。

⑧    評価基準は、そのまま育成マイルストーンとなっており、成長目安として活用できる。

他にもありますが、主に8点のウリを紹介しました。この制度は、どの企業にも通用するような汎用的な考課制度となっていません。

汎用性の高い制度は、社員の納得性を限りなく高めることは不可能でしょう。

投稿日: 2020年8月23日 | 11:32 pm

『燃える人事考課制度』のメカニズムー3

【人事考課制度の真の目的】

社会保険労務士や税理士、公認会計士などビジネス系のコンサルタント専門職は様々です。この中で、「人事考課制度の目的は何?」と聞かれて、的確に答えることができる専門家はどれくらいでしょうか?

社会保険労務士がよくする答え…できるだけ平等に評価をすべきだから。

税理士、公認会計士ががよくする答え…人件費の適正配分をするため。

実際に聞いた答えです。「できるだけ平等な評価」「人件費の適性配分」どちらも正解です。しかし、真の目的ではないと考えています。

企業が人事考課制度を導入する最大の目的は?…ひとえに「モチベーションを上げるため」なのです。

社員のモチベーションは、企業の業績を直撃し、多大な影響を及ぼします。モチベーションとは、「やる気」や「意欲」のことで、仕事の品質を左右します。

「燃える人事考課制度」と名しているのは、社員が燃えるような意思を持ち、自らのミッションに向き合うような人事考課制度でないと意味がないと思っているからです。

逆に言えば、メンバーのモチベーションを上げることができない人事考課制度は、”全く使えない”ということになります。

これまで、”使えない”人事考課制度を散々発見してきました。聞くと、「あるコンサルタント会社に依頼して作った。◯百万円かかった。だけど、全然使えなかった」と言われるケースが多い。多大な経費をかけて、使えない制度設計をするほど、中小企業は余裕があるわけではないのです。

具体例は後述しますが、かなりの確率で発見します。これが、有名な全国展開のコンサルティングファームや社会保険労務士などのプロが作った制度だから驚きです。

全て、人事考課制度の真の目的を外しているために起こりうる悲劇です。

投稿日: 2020年8月22日 | 8:25 pm

人とファッションをこよなく愛します…7

【人財育成研修は”愉しみの演出”が基本】

マレットメット(株式会社ダケシタ)では、人材育成に注力、月に一度のペースで階層別・テーマ別研修を実施しています。福岡・長崎の各店舗からスタッフは集い、共に同じ空気感の中で学びの場を設定しています。

人材育成は反復連打が大切。何度も何度も言い続けないと、本当の気づきや大切な目的意識は定着していきません。

今日は年間3回にわたるニューフェイス研修(新人研修)を実施しました。

主なプログラムを紹介しておきましょう。

⒈講義「経営理念について…仲間、お客様、関係先とのコミュニケーション」

⒉コミュニケーションスキル・チェックリスト(事前宿題)による自己分析と相互アドバイス

⒊ゲスト(先輩社員)によるスピーク・質疑・ディスカッション…今回は、抜群の販売力を誇るベテランスタッフに登壇してもらいました。本当の販売力とは?販売に対する心構え、マインドなどなど。ヒントが盛り沢山でした。

やはり、現場で実績を上げているメンバーの話は説得力が違います!本当に素晴らしかった。ありがとう!

⒋チームビルディング・ゲームワーク「NASA」ゲーム…合意形成やコミュニケーションの重要性を学ぶゲームワークです。愉しみながら取り組んでもらいました。

⒌ディベート…テーマ「昔の恋人の写真、捨てる?捨てない?」(笑)。こういうテーマの方が、ディベートが盛り上がるのはなぜでしょうか?笑いと感情が入り乱れた、とても楽しいディベート合戦でした。買ったのは「捨てる!チーム」でした。

⒍レポート執筆とシェアタイム

内容が持ち沢山の研修で、あっという間の6時間でした。新人スタッフは、とても優秀な女性ばかり。さすがマレットメットです。

これから「選ばれる会社」しか生き残りが困難になる時代。

経営理念「人とファッションをこよなく愛します」の旗印に向かって、マレットメットの航海は続きます!

 

投稿日: 2020年8月21日 | 11:38 pm