中小企業診断士が挑む新商品開発 その3

コロナウィルスがもたらす環境は、商売や経営の足元を見つめ直すいい機会を獲得する…そう考えて事業に邁進することが大切です。平常時にはなかなか手をつけることができなかった、内部統制の整備や構築、ガイドラインの設定、お客様とのコミュニケーションづくり…そして新商品や新サービスの開発。

小生もクライアント様の会議、プロジェクトの延期などで、平常時とは違う日常を送っています。この環境を受け入れて、”しなやか”に対応していきたいと考えています。

とりわけ取り組んでいるのは、新商品(コンサルティングノウハウ・サービス)の開発です。

平時では、多忙でなかなか手をつけることができなかった”開発”というものを、これ幸いと取り組んでいる今日この頃なのです。

中小企業診断士として、新商品開発・新サービスの開発、ブランディング支援、経営革新(イノベーション)支援を得意としている以上、自らが成功を体験することがさらなる成長につながるのだ…そう信じています。

開発構想は多岐に渡ります。すべてが、中小企業診断士として”どんな価値が創れるか?”を塾考した結果、行き着いた考案です。

新商品の開発、ノウハウの開発というのは、本当に楽しいものです。

プロコンとして、クライアント様への助言だけでなく、実務として創り上げることによってコンサルティングノウハウを磨きあげることもできると信じています。

現在開発中のモノは、本日プロトタイプが完成しました。

次に検証・改善のフェーズに入ります。本ブログで公開できる時を愉しみに、産みの苦しみを味わいたいと思います。

投稿日: 2020年4月22日 | 8:45 pm

中小企業は”人財力”でオンリーワン経営を確立する。

企業ブランドを追求・研究する使命を担っていると自負しています、企業ブランドは本当に価値があるもので、「たまたま客」を「わざわざ客」に変える不思議なパワーを持っています。

中小企業は須らく、この企業ブランディングを確立すべきですし、ブレずに追い求めることを止めてはいけません。

経営者と話をしたり、ヒアリングさせていただくと、企業ブランディングを「勘違いなさっているな…」と感じる方が意外と多いものです。曰く、「設備・施設が古いから…」とか「商品力が今ひとつ…」などという言葉…。

明言しますが、中小企業のブランディングの源泉は「人財力」です。ゆえに、人財を活かす(生かす)経営を実践することがブランディングの登竜門なのです。

そして、結局のところ損得判断をしてしまう経営者は言動がブレまくる傾向があります。

今日のような緊急経済状況においては、なおさら普段から人財力開発・重視経営を実践しているか…が問われるのです。

人財力が誇れるほど備わってきた…その判断はどこですべきでしょう。

ひとつの目安は、お客様や取引先・関係先からの声です。「御社はすごいですね!」ではなく「御社の人たちはすごいですね!」と言われる経営を目指しましょう。

中小企業経営のあるべき姿は、”キラリと光るオンリーワン経営”です。オンリーワン経営(企業ブランディング)は、商品でも金でも、モノでもない、ましてや設備や環境でもない「人財力」がもたらすということを忘れてはいけません。

投稿日: 2020年4月21日 | 11:17 pm

法政大学経営大学院MBA特別プログラム

来る4月27日(月)。母校である法政大学経営大学院のMBA特別プログラム(中小企業診断士養成課程)で、遠隔授業をする機会をいただいています。

本来、東京出張と併せてライブでゲスト講師を…との依頼をうけていたのですが、コロナ情勢のため出張を断念。遠隔(オンライン研修)での講義依頼をいただいての登壇となりました。

母校・法政大学経営大学院の門をくぐったのは、13年前になります。小生はMBA特別プログラム(中小企業診断士養成課程)の第1期生です。

当時のことをを時々思い出すのですが、本当に夢のような1年間でした。人生の折り返し地点(37歳)の時に、経験できたとても熱く濃い1年間。出会った仲間も本当に志の高い、素敵な仲間達でした。ときどきこのブログで「志の航跡」として綴っています。

第1期生であった我々は、すべてが手探り。まだ完成していない仕組みや制度もあり、実験的に実施されていたカリキュラムもありました。つらい時期もありましたが、とても充実していた1年間でした。

後輩の皆さんには、無事に中小企業診断士として登録し、”困っている中小企業のために”是非フィールド(実地)でがんばって欲しいと願っています。

画面越しではありますが、27日はまだお会いしていない同志とのご縁を、本当に楽しみにしています。

大学院も授業のスタートが遅れ、遠隔授業を余儀なくされているとのこと…。修了生として協力できることを光栄に考えています。

さ〜〜て、何をお話しようかな??中小企業診断士の素晴らしさを、事例・経験を交えて、熱く語ろうと考えています。

投稿日: 2020年4月20日 | 9:16 pm

日本でいちばん大切にしたい会社 第7巻

法政大学経営大学院時代の恩師、坂本光司先生の最新著書「日本でいちばん大切にしたい会社7」が、今月5日発刊されています。

日本国内で、素晴らしい経営をされている中小企業にスポットをあてて、その経営の実態に肉薄、取材された記録からなる7つの感動する物語です。

登場企業をご紹介しておきましょう。

★フジイコーポレーション(新潟県燕市)

★陰山建設(福島県郡山市)

★昭和測器(東京都千代田区)

★NPO法人六星(静岡県浜松市)

★ツマガリ(兵庫県西宮市)

★出雲土建(島根県出雲市)

★生活協同組合コープみやざき(宮崎県宮崎市)

お気づきだと思いますが、取材対象には非営利活動法人(NPO)や協同組合が含まれていること。

株式会社や合同会社など、法人形態にとらわれることがない「人にやさしい経営」を徹底している企業にスポットをあてておられます。

もうすでに第7巻になりました。坂本先生が、この本のシリーズ第1巻を発刊されたのが2008年です。小生が法政大学経営大学院に入学した年でした。

企業経営とは?働くということは?商売の真髄とは?…ものの見方・考え方、モノサシを180度変えた名著と呼ぶべき書籍。

あたらめて、坂本先生とのご縁に感謝し、あたらめて敬愛する方として心に刻まれています。

坂本先生、今回も取材に当たる多大な時間とエネルギーを注ぎ込まれたとお察しいたします。

先生に負けないように、自分も中小企業経営の現場を駆け回り、”正しい経営”の伝承者として精進していきます。

 

投稿日: 2020年4月19日 | 12:45 pm

コロナ情勢時に取り組む経営戦略

コロナウィルスの蔓延による経済環境は、その終息時において大きな価値観の転換をもたらすものと推察できます。おそらく、中期的な経済不況環境が続き、採用も”売り手市場”から”買い手市場”に変わることでしょう。

また、人財の活かし方にも大きな変化が訪れるものと思われます。ミーティングや簡易的な打ち合わせは、遠隔操作(オンライン)で済ますことが多くなるでしょう。また、出社が必要でない業務スタッフは在宅勤務(テレワーク)が普通になると考えられます。

人財力格差、企業力格差…それに伴う収入格差はさらに拡大し、本物の人財(自主自律)や”正しい経営”が問われる環境に突入していくでしょう。

本ブログで再三主張していることですが、時期だからこそ足元をしっかりと見つめて、来たるべき終息に備えた本物の経営基盤を作る必要があります。

この時期…もっともお勧めする経営戦略立案手法に、経営革新計画の立案と計画書の策定があります。

経営革新は…。

⒈新商品の開発または生産

⒉新役務(サービス)の開発または提供

⒊商品の新たな生産又は販売の方式の導入

⒋役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動

この4種のいずれかに該当し、3年から5年以内に一定の経営パフォーマンス向上(経常利益率または付加価値率)が見込める計画に対して、自治体(都道府県)が認定する制度です。

今後の自社経営のシミュレーションをするには適当な取り組みです。

また一度認定されると、革新計画に含まれる内容に関する補助金・助成金には加点ポイントが儲けあっれています。

この時期、自社経営の足元を見つめ、今後をシミュレーションするには「経営革新計画策定」がオススメです。

投稿日: 2020年4月18日 | 8:32 pm

資金繰り計画書…作って、管理していますか?

コロナウィルスによる経済環境情勢が、一向に改善していく兆しが見えない時期。中小零細企業の実際は、まさに苦難というべき環境下にあると思われます。

このような経済の緊急事態期においては、種々様々な生き残り戦略を講じる必要があるのですが、もっとも大切なのは「資金確保である」ことに間違いはありません。

政府が様々な緊急資金確保政策を打ち出していますが、ありとあらゆる施策を活用するため、情報収集をぬかりなくすることが大切です。

緊急政策による融資は、審査がさほど厳しいものではありません。最近リスケ(返済計画変更)などを行っていない限り、融資は通るものと考えられます。

問題は…資金確保の後です。

確保した資金は、所詮借入金です。つまり借金ということになります。借金は返さなければなりません。

ですので、返済金額と返済日を盛り込んだ資金繰り計画書の策定が重要です。

最低限確保できそうな収入(売上)を立てて、現金回収と売掛金回収に分けます。

原価(仕入れ)の支払い、固定費(販管費)の支払い日を調べ、いつまでにどのような方法(振り込みか引き落とし)で支払うかを確定させ、スケジューリング化します。

不思議なことに、資金繰り計画書を作成して管理すると、現金が留保されやすい傾向にあります。無駄な出費を把握できて、必要な投資や経費が仕分けできるのでしょう。

毎年赤字を計上して、資金難(借入金依存経営)に陥っている中小零細企業ほど、資金繰り計画書を作らずにドンブリ勘定している傾向があるのです。

投稿日: 2020年4月17日 | 10:47 pm

いい会社プロジェクト−7 〜田島興産のキセキ〜

今日は大切なクライアント様である、田島興産で終日プロジェクト会議でした。コロナ対策として、メンバーはマスク着用、適度な距離で着席。終始窓をオープンにして、徹底した換気を施しながらの充実した会議でした。

田島興産の会議室には、ユニークな掲示物があります。

このフラッグ(タペストリー)は、新卒新入社員向けの合同企業説明会で主に展示されるそうです。

しかし目立ちますね。何といっても”愉しげ”に働くメンバーの表情がいい!

 

田島興産は第60期に突入しています。中小企業の60年経営は奇跡に近い。それどころか、創業は98年という超老舗企業なのです。企業の最終目標は「永続発展経営」です。経営理念が受け継がれ、未来に渡り永遠に発展していく…社員を、取引先を、お客様を幸せにし続ける。

田島興産はそんな「人幸福の企業経営」を実現できる、大きな可能性を持っていると思っています。

この会社…コロナ情勢の中でも、最大限のケアをしながら今日もお客様の”住まい”のために、躍動する会社です。

また、業界内でも珍しいほど女性スタッフが多い。女性が活躍できるステージがとても多い会社です。

”住まいのホームドクター”として存在するには、女性ならではの感性が欠かせません。新卒の女性スタッフでも、現場ユニフォームに身を包み、お客様のお宅に伺います。

現場が楽しい、お客様と接することが愉しい…と思えるような社風や心、そして仕組みが整っているからなのです。

田島興産では、社員満足度、お客様満足度、関係先満足度を上げていくためのさまざまな制度・仕組み、何よりハートや姿勢を育むための風土を創る取り組みを展開中です。

まさに”三方よし”の経営が、”いい会社”になるための大事なプロセス。

何より、経営理念に向き合う姿勢を浸透させることに、ブレずに突き進む…。本当に愉しい会社です。

投稿日: 2020年4月16日 | 9:28 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−5

中小企業経営にとって最大で最強の経営資源は”ヒト=人財”である…いや、唯一無二の経営資源といっても過言ではないでしょう。

このブログで再三主張してきたことです。坂本光司先生が策定された”いい会社になるための100の指標”においても第6項目として、「社員の確保・育成・評価に関する指標」を定められています。

毎日のように中小企業経営の現場を駆け回っていると、本当に強い会社は「人財力」がすごい!このことを実感するものです。

例え業績が良く、金融機関の格付けが高い会社でも、離職率が高く社員が定着せずに疲弊しながら働いている…そんな会社が”いい会社”と言えますか?

業績はあくまでも結果現象。経営は”ゼニカネだ”と信じている経営者に、いい会社は作れないでしょう。

中小企業経営は一にも二にも”ヒト”です。ヒトに始まりヒトに終わる…。

中小企業の最大の差別化ポイントは「ヒト」です。いい人財がいるから”いい商品(サービス)が開発できる”し、業績も創ることができるのです。

人財の確保(採用)戦略、育成(成長)戦略、そして正しい評価をするモチベーションアップ戦略の構築を実直に取り組んでいきましょう。

この”人本経営”ともいうべき方向性は、損得判断経営では実現不可能です。人を大切にして、人にやさいい経営を実践し、人が大活躍する環境を経営者として整備しているか…。この点が問われる指標と言えます。

人事考課・評価制度も、目的はただ一つ。モチベーションを上げるため…なのですから。

投稿日: 2020年4月15日 | 7:55 am

先行管理(アドバンスマネジメント)の重要性

コロナウィルスによる経済環境…。この劇的な変化は、中小企業経営の”今とこれから”に多大な影響をもたらします。このようなご時世だからこそ、正しい経営のあり方が問われます。

今、資金繰りで困窮している企業が多いことでしょう。資金繰りの困窮は、潤沢なキャッシュがあればなんら問題になりません。しかし、潤沢なキャッシュを蓄えるためには、現金管理を徹底することから始まる場合が多い(先行投資型のベンチャー企業は別ですが…)。

現金管理は、先行管理(アドバンスマネジメント)が問われます。3ヶ月先の現金の動き、投資予定額の算定、おおよその原価算出、固定費(販管費)の支払い期日と額の把握とスケジューリングなど…。

経営者ならば、日頃から現金管理をしっかりとしましょう。会計事務所に任せているから安心…では困ります。最低限の資金管理は、経営者の仕事です。会計事務所と上手に連携して、主体的に自社の現金資金管理をしていきましょう。

先行管理は、資金管理だけにとどまりません。

次の一手(マーケティングや商品開発)を考案することも、先行管理の一部です。

”先がわからないから、考えられない…”そんな方も見受けられます。しかし、先が分からないからこそ、あらゆる事態に備えたシミュレーションが必要なのです。

そして、最も大切なのは迅速に手を打つこと…。差し迫ってからでは、手遅れになることがあります。

この未曾有の経済環境を乗り越えるためには、自社の現状(業績数値や組織内の状況)を把握し、先行管理を徹底して、迅速に手を打つ(給付金や借入金を含めて)ことが大切です。

投稿日: 2020年4月14日 | 10:55 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−4

こういう時期だからこそ、足元を見つめる”経営基盤強化”を図りましょう…。一貫して主張していることですが、経営基盤の強化とは、”いい会社になるための取り組み”を実直に行っていくことに他なりません。

恩師、坂本光司先生も”いい会社になるための100の指標”の中で、経営者の評価項目を「あり方」として定めています。

この指標を見ると、経営とは「やり方」ではなく「あり方」が問われる営みなのだ…とつくづく思います。かなりの確率で、経営には鉄板ノウハウ(こうしたら成功する…)という妄想を描いています。また、そのような主張をしている経営コンサルタントもいるから困ったものです。

断言しますが、経営には鉄板ノウハウなんてこの世に存在しませんよ!絶対に!

同時に、経営コンサルタントは経営のノウハウを教える(指導する)人ではありません。そんな人がいらっしゃるならば、是非お会いしたいものです。

中小企業診断士をはじめとした、経営コンサルタントを生業としている人は、クライアントに寄り添って課題解決を支援することしかできません。そのためのありとあらゆる知識、経験、スキル、人脈、ノウハウを駆使するのです。

同じように中小企業経営では、経営者のあり方が問われます。あり方とは、熱意・情熱・不屈心、イノベーション力、事前準備力、洞察力、そして人脈(ネットワーク)です。

経営者の後ろ姿に対して、社員・スタッフは意気に感じるものです。それは、高い給料や待遇・優遇などではありません。

”いい会社”にして、社員・関係先・お客様を幸せにしたいという心意気のことなのです。

投稿日: 2020年4月13日 | 10:36 pm