企業経営の基本は情熱である。

経営も商売も「やり方」が大切なのではなく、「あり方」がその趨勢を決める…と断言できます。策士策に溺れるという言葉があるように、やり方やテクニックに頼ったオペレーションは、限界が訪れるものです。

人の”想い”は熱いほど伝わるもので、”想い”を形にすることこそ、経営の根幹と言えるのではないでしょうか?

さて、コロナウィルスの蔓延ニュースが毎日、毎日報道されています。中小企業経営にとっても、正念場であり、この危機状況を何とか乗り越えていきたいものです。

コロネウィルスに関わる経済状況が落ち着いた時、中小企業を取り巻く環境は激変するものと予想されます。

ネットを活用した仕事が、さらに普及の加速度を増すのではないでしょうか。

また、健康留意の働き方がますます見直されると思われます。

ただ、不変なのは「経営は情熱が最も大切」だということでしょう。また、マンツーマンで行われる仕事は不変だと思われます。

少し前に、「AIにとって代わる(可能性が高い)仕事…」なる記事が注目されましたが、その予想が現実的なものになる可能性もあります。

ですので、激変する環境に適応できるような体制を、今から準備・備える必要があります。

このブログで書き綴っていますが、「いい会社になる」取り組みを是非とも始めてみてください。

「いい会社」は基盤が強く、激変する環境にも、”しなやか”に対応できます。いい会社になるための、検証すべき経営要素…。次回からまた、綴っていきたいと思います。

投稿日: 2020年4月12日 | 11:30 pm

中小企業診断士が挑む新商品開発 その2

ご縁のあった中小企業、そして頑張っている経営者の皆まさには、コロナウィルスによる環境激変に、絶対に負けて欲しくない…という想いは、日に日に強くなっていきます。

ブログで、「今できることを粛々と徹底的にブレずにやる…」。これが今すべき経営戦略です…と書きました。また、この時期にこそできる、”いい会社”になるための足元を見つめ直しましょう…とも書きました。

小生も、中小企業診断士として、プロの経営コンサルタントとして、今できることを実践しています。

経営コンサルタントは、クリエイティブ業です。断言できますが、クライアントに依頼されたことだけをこなすだけでは、極上のコンサルティングサービスは提供できません。

ですので、小生の今はひたすら「新商品開発」と「新サービスの開発」を実践しています。来たるべきコロナ終息期の到来による、お役立ちの時に備えて…です。

詳細は明かせませんが、このような時期にこそコンルタントとしてやるべきミッションがあります。いや、こういう時だからこそ、普段できなかった「メソッド開発」にじっくりと取り組めるといっていいでしょう。

発想の転換は、経営者として必定だと思います。今の現状を嘆くよりも、未来に向けた布石を打つ方がはるかに価値があります。

経営は血液たる資金が必ず必要ですが、資金確保は今、緊急融資が発動されていますので躊躇なく利用してください。

その上で、未来に向けた取り組みをブレずに実行していきましょう。

投稿日: 2020年4月11日 | 10:47 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−3

今日も東京では、コロナウィルス感染者数が180人を超えたそうです。毎日、感染者数記録が更新されるこの現状…。いつまで続くものか、と不安にもなってきます。

救いは日本における死亡率の低さでしょう。4月10日現在で、感染者数5300人強。お亡くなりになった方88人。この数字は、まだ医療崩壊が起きていない状況と、国民皆保険の恩恵なのかと思います。

とにかく、早い終息を願うばかりです。

 

中小企業の現場は悲鳴を上げていることでしょう。日々の商売(経営)が、普通にできないもどかしさ…。特に飲食店や観光業などのサービス業。下請けを中心にした経営を余儀なくされている企業は、現状打破に苦慮されていると察します。

こういうときこそ、正しい経営の王道を進むべきだと信じています。

昨日に引き続き、”いい会社”になるための100の指標における項目について、説明したいと思います。

③現在顧客と未来顧客に関する指標

坂本光司先生は、顧客には現在顧客と未来顧客があり、バランスをとった戦略を展開するべきと言われます。顧客(現在顧客)層を大切にするオペレーション、「たまたま客」(未来顧客)を「わざわざ客」にするためのオペレーション。この具体策とバランスです。

④高齢者・女性・障がい者に関する指標

いい会社は”社会的弱者にやさしい”。高齢者がイキイキと働いたり、女性がその感性を活かして大活躍する会社、また障がい者をすすんで雇用する会社には、悪い会社などない。これは歴史が証明していることです。

 

投稿日: 2020年4月10日 | 11:41 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−2

コロナウィルスによる経済情勢は、中小企業経営に大きな変革をもたらすことは間違いありません。正しい経営を実践している会社と、損得主義で「誰かの犠牲の上に成り立つ経営」をしている企業の格差はますます拡大するでしょう。

これからは、本当の意味で”いい会社”の実像に肉薄する経営が試される認識ください。

我々のようなコンサルタントも、同じことが言えます。「儲け方教えます」「顧客増加の手法教えます」などの「やり方、ノウハウ型コンサルタント」は、限界を迎えるでしょう、なぜなら、そんな鉄板手法など存在しないからです。騙されてはいけませんよ。

さておき、前回書いた「”いい会社”になるための100の指標」の項目ですが、項目をよくよく検証して振り返ってみてください。

①社員に対する指標

これは、平たく言うと「社員(とその家族)を大切にした経営をしていますか?」ということです。社員のモチベーションを高めて、やる気を引き出し、さまざまな社内制度を整備する…。そんな「社員が継続してがんばれる経営」が問われる項目です。

②社外社員(仕入先、協力会社など)に対する指標

取引先や協力会社(外注先など…)は、我社を外から支えてくれる社外社員です。その企業が存在しないと、自社は商売をすることができない。そんな協力会社も、その家族を含めて大切にする取り組みが試されます。下請け企業だからといって、ぞんざいに接することは正しい経営とは言えません。常に感謝の気持で、「協力会社に支えられるような経営」が問われる項目です。

今日は①、②までにしておきます。深い深い意味が込められていますし、かなりの難易度です。あたりまえですが…笑。

投稿日: 2020年4月9日 | 10:48 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫るー1

大学院時代も、修了後も、そして今でも中小企業経営学の恩師である坂本光司先生。坂本先生が研究された”いい会社”になるための要因(ファクター)をまとめた、チェックリスト「いい会社になるための100の指標」というものがあります。

そのチェックリストを改めて吟味させていただきました。

内容を明かすことはできませんが、なるほど、いい会社というのは”スキ”がありません。

毎年、「人を大切にする経営学会」が主宰するアワードで、全国の中から「すばらしい経営をされている企業」を表彰するというイベントです。

そこは、忖度も何もない純粋かつ厳正な審査があります。賞はいくつか用意されていますが、もちろんあらゆる角度から、企業の姿勢や貴重な取り組み、努力を診られることになります。

このアワードには、「いい会社になるための100の指標」を100点満点中、70〜80点はクリアしていないと表彰の大賞にはならない…と坂本先生の言葉。

とてもハードルが高い難易度です。

”いい会社になるための100の指標”を詳細に分析していくと、業績に関するチェック項目は圧倒的に少ない。

では、何を診られるか…?それは経営に対する姿勢(あり方)なのです。業績(収益)はあくまでも結果現象。正しい経営を組織の隅々まで実践しているか…を問われますし、診られます。

今日のような緊急事態に対応できるのは、”いい会社”に実証される企業なんだと改めて考えさせられます。

内容は明かせませんが、次回項目を教えましょう

 

投稿日: 2020年4月8日 | 9:09 pm

”いい会社”になる取り組み…はじめませんか?

今日のような緊急事態において、これから将来にわたり企業経営の格差を覚悟する必要があります。正しい経営をしている中小企業…、損得勘定で”誰かを犠牲にする”正しくない経営をしている中小企業の”格差”は、ますます広がっていくでしょう。

今このような時期にこそ、”いい会社”になるための取り組みをスタートする時期です。これまでの経営の足跡、そして足元を見つめなおし、検証し、いい会社になるための戦略を考案しましょう。

”いい会社”とは…?。3者(社員、関係先・仕入先、お客様)に向き合った企業理念を打ち出し、理念経営を徹底して実践する企業です。

経営理念を明文化していない会社は、今すぐ理念を打ち出す準備を始めましょう。理念が明確になっている会社は、理念が組織に浸透しているかを検証しましょう。

理念にベクトルを向けた経営方針、経営戦略が確立されていますか?今一度振り返ってみてください。

正しい経営を実践している会社は、”支えられる経営”です。経営資源に乏しい中小企業は、支えられる経営の実践がマストです。いい会社になるための経営基盤強化については、別途紹介していきます。

”いい会社”って、業績がいい会社か…?というと決してそうではない。

『業績がいいからといって、いい会社であるとは限らない。いい会社だから業績がいいのです』

いい会社の真の姿を思い描かないと、その方向性が分かりません。

「業績が良ければ全てOK」「売上・利益が経営の最重要ファクターだ」「ゼニカネが経営の全てだ」

これらの考え方も、不正解ではないと言えます。価値観ですから…。経営の最終目的は、”永続発展”です。企業価値を高めて、売却しオーナー利益をもたらすことが目的ならば、経営者の人間性に惹かれて入社してきたメンバーを裏切ることになりますよね。

経営とは「関わる人たちの幸せを実現する営み」です。”お金”があれば幸せですか?

幸せとは、”日々を愉しく生きること”だと小生は考えています。企業経営は、企業に集う人たちを幸せする舞台なのです。

小生が提唱する”いい会社”とは、「関わる人たちの幸せに、しっかりと向き合う会社」です。

”いい会社”こそが昨今のような緊急事態においても、ブレない揺らがないしっかりとした経営を実践し生き残っていくのだということ。

大企業や上場企業では、実現できないような幸福感溢れる中小企業づくりを、今こそスタートするチャンスだと考えています。

 

投稿日: 2020年4月7日 | 6:00 am

コロナ終息後にもたらされる経営環境

明日にでも政府の緊急事態宣言が発表されそうです。7都府県に及ぶそうですが、このコロナショックは長期戦になることは間違いないでしょう。特効薬やワクチン開発がひとつの区切りとなると思われますが、まだまだ先のようです。

企業経営においても、甚大な影響がでることは間違いありません。このブログでも再三書いていますが、まずは運転資金の確保が先決です。そのうえで、シビアな資金繰り計画と投資計画を併用して策定し、的確な資金マネジメントをしていきましょう。

問題は、コロナが終息した後のことです。

おそらく、経営や商売に対する価値観の大変革が起こり得ます。大変革・大変化に対応する企業経営が求められます。

もっとも重要なのは、”ホンモノ経営”の追求です。中小企業経営の基本は「高品質・高価格・高付加価値経営」です。ですので、ますますの品質保持・向上経営が求めれると考えます。

企業間格差はますます進むでしょう。お客様から選ばれる企業経営を普段から実践しているか?社員を大切にする経営を普段から実践しているか?仕入先・関係先から支えられる経営を普段から実践しているか?

中小企業経営のコアである「高品質商品・高品質サービス」を研鑚・提供しているか…。

改めて試される時代が到来するはずです。

高品質は企業ブランディングの根幹です。ブランディング戦略を実践し、確立している企業は、コロナ終息後も打ち手は無限にあり、様々な環境に適応していけるでしょう。

コロナによる経済環境で、時間確保が容易になっている中小企業においては、今できる開発や技術研鑚、各種社内の制度構築や整備、お客様とのリレーションを強くするための施策などを実行に移してください。

新しい緊急中小企業経営対策として「持続化給付金」が発動されます。詳細は明日4月7日にネット上で公開されるようです。

各種セーフティネット制度をうまく活用し、この厳しい状況を乗り切りましょう。

”いい会社”に成長するためのチャンスと捉え、今できる戦略を実践していきましょう。

投稿日: 2020年4月6日 | 8:22 pm

企業内の部署価値を考える…。

企業経営はさまざまな部署の、さまざまな業務で成立しています。企業内には、必要性の薄い部署などなく、それぞれの役割が決まっているわけです。

よく、直接部門とか間接部門などという表現をしますが、表現自体がナンセンスだと思うのです。

以前在籍した会社でもありました。

営業部などの「お金を稼ぐ」部門が重宝され(実際に代表者もそういう思考を持っていました)、総務部などの「後方支援」部門が軽く見られる傾向…。

代表者自身が、稼ぐ部門を重宝する思考をしていたら、企業内に”よろしくない”社風が形成されます。一部の部署が”幅をきかせる”傾向です。このような社風は、会社全体の方向性にボトルネックを作ります。

戦国自体の国の戦においても、兵站確保などの後方支援が勝敗を分けたそうです。強い戦国大名は、兵站をしっかり確保することを戦略立案の第一に置いたそうです。

つまり、強い会社はそれぞれの部門同士がよく連携されており、リスペクトされています。互いが互いの業務価値を認め合い、強めるための努力をしていきます。

いわゆる”間接部門(この言い方はナンセンスですが)”である、総務部や開発部、技術部などが軽視される傾向の会社は、企業基盤が強化されることはありません。

今日のような、緊急事態になればなるほど、企業経営基盤が試されます。

全体のバランスを見ながら、企業の最適な資源配分を決めていく必要があります。ブレない、強い経営基盤を構築しましょう。

同じように、企業には無駄な”人材”も存在しません。人材を人財として戦力化することは、経営者の重要な責務です。最大限の教育とチャンスを提供することからスタートします。

 

 

投稿日: 2020年4月5日 | 10:08 pm

経済の緊急事態に対応する中小企業経営−4

日々コロナウィルスの感染者が増え続け、政府が外出・移動の自粛を要請している今日。中小企業経営は、生き残りの知恵と行動が試される時だと思います。まさに日本経済の基盤を支えている中小企業全体の危機的状況と言えるでしょう。

では、この状況に”まな板の鯉”状態で、外部環境に翻弄されるままでいるのか…。それとも、今やれることを実施しておくのか…。この2つの岐路で”これから”が決まっていきます。

今このような自粛状況下において、普段なかなか実施できていなかったことを実施する時間にあてることが経営者の使命だと思っています。

そのひとつが”商品・サービスの検証・改善・開発”というものがあります。今、飲食店や観光業、理容店などでは売上昨対比が50〜80%の落ち込みとなっている状況だと推察します。もっと酷い状況もあると思われます。

お客様が来ないからと言って、何もしないのは実にもったいない。

飲食店は「現メニューの検証・改善と新メニューの開発」を、理容店・美容店であれば「現在のサービスの見直しと新サービスの開発」を手がけましょう。もちろん、緊急融資政策の活用などによる資金確保を行った上で…です。

”検証・改善・開発”というのは、時間を確保してじっくりと取り組むに限ると思っています。

今このような環境下において、時間を確保をしやすい状況を逆手にとって、企業戦略の根幹「品質戦略」を見直し、振り返り、磨き上げ、実行していくことが肝要です。

投稿日: 2020年4月4日 | 8:23 pm

理と利の統合…。

理と利とは「理=理念、経営理念」、「利=利益」のことを指します。

最強の企業文化確立手法『理念経営』に立ち向かう時、この課題にぶつかってしまうことがよくあります。理念経営の本質は、「理念を体現する企業運営を確立する」ことであり、決して「理念を掲げて唱和する」だけのようなチープなものではありません。

朝礼や会議では、経営理念やクレドを”元気よく”唱和していても、実際の業務遂行の際には”全く違う(理念に反する)言動”をしている企業経営は、よく見られる現象です。

はっきり申し上げますが、理念と利益はセパレート(並列)ではありません。直列です。「理念経営を組織の隅々まで浸透させ、メンバーの判断基準・言動基準として確立された際に、その結果成果として「利益」がもたらされるのです。

それだけ、理念経営は難しい…。しかし、中小企業経営の目指すべき本当に価値ある取り組みなのです。

「経営理念は掲げたけれど…それはただの標語にしか過ぎない。」

「経営理念は、社員の意識を統一するための、ただのフレーズである。」

「経営理念ってうちの会社にあったの?」(受け取った名刺に立派に記載されてありましたが…。)

実際に聞いた、とある中小企業の経営者、社員の発言事例です。

どれもすべて間違い。

経営理念に明記されている文言(フレーズ)が、すべての構成員の「価値判断基準、言動基準」となっていますか?

「業績目的経営」は、判断基準が損得になりがち。「理念目的経営」は、判断基準が善悪判断になります。

損得判断経営は、いつの日か行き詰まります。なぜなら「誰かを犠牲にする経営」になってしまうからです。

投稿日: 2020年4月3日 | 9:49 pm