業績低迷時こそ原点回帰を!

次年度の事業計画書を策定するとき、今期の振り返りはマスト事項です。何が良くて、なにが悪かったか?内部環境と外部環境を、的確に且つ真摯に振り返り、課題を振り出します。

課題解決のための、施策が「重点具体策」と呼ばれているもので、この重点具体策の行動具現化を”アクションプラン”と言うのです。

拙いコンサルタントは、KPIなどと題して”遥か彼方の、出来もしない目標”をアクションプランとして提案します。僕は、出来もしないような高い目標というのは、業績もアクションも「悪」だと思っています。人間は、小さな成功体験がもっともモチベーションを上げます。到達できない目標を立てると、組織は精神的にも疲弊し、モチベーションが著しく下がるからです。

さておき、もしも今期、思ったような業績が叩き出せなかったという経営者。そのような時は、原点回帰を意識したアクションプランを策定しましょう。

業績というのは、あくまでも結果現象です。

原点とはつまり「経営理念」のこと。そして、経営理念に向き合うための行動基準のことです。

業績乖離の原因は、経営理念の乖離だと認識しましょう。その時は、経営理念を細分化し、理念に向き合った行動ができていたか?アクションを起こしていたか?その振り返りが大事です。

経営計画書策定会議などを開催して、しっかりと振り返ってみてください、

意外と…経営者自ら、経営理念との乖離を生んでいる言動をしているかも知れませんよ。

投稿日: 2023年2月23日 | 5:08 am

エセコン・シンドローム

前回のブログで、最新AI(chatGPT)の脅威を書きました。その中で、プロフェッショナルの領域も、AIの脅威に晒されている警鐘を鳴らしました。この現象は、コンサルタントの業界にも大きな影響を与えます。

特にエセコンと呼ばれがちな自称プロは、やばい。これから食べていけなくなるコンサルタントの特徴を羅列しましょう。

1 現場に行かずオンラインでコンサルティングをしようとするコンサルタント。

2 経費削減ばかりを提唱し、特に人件費削減をマストとするコンサルタント。

3 個別具体的な提案ができず、総論ばかりを助言するコンサルタント。

4 仲間がいない、一匹狼型のコンサルタント。

5 オリジナルのノウハウを開発せず、人からノウハウを盗んでばかりのコンサルタント。

6 マウントを取りたがり、上から目線で助言するコンサルタント。

7 顧問契約が取れず、補助金申請や受託事業ばかり手がけるコンサルタント。

8 キラーコンテンツを持てず、あるいは開発しようとせず、受身型のコンサルタント。

9 自ら積極的に情報発信をせず、仕事をクリエイトできないコンサルタント。

10  クライアントとの関係性が薄く、人間的付き合いができないコンサルタント。

などなど…。他にもありますが、主にこの10ポイントでしょうか…。この症状を「エセコン・シンドローム」と勝手に読んでいます(笑)。

共通しているのは、大人コミュニケーション力、プレゼンテーション力、クリエイト力、ライティング力、ハンドメイド力…などということになります。

投稿日: 2023年2月22日 | 5:43 am

chatGPTがもたらす脅威

『chatGPT』をご存知だろうか?

親友でもあり、ビジネスのパートナーである山下くんから教えてもらった、AI(人工知能)の最先端モデルのことです。

現在、過去の膨大なデータを蓄積中。さらに進化しているそうで、検索どころか「文章策定」「翻訳」「コピーライト」などまでできるAIモデルなのです。僕も早速インストールしましたが…すごい!

日本語で「◯◯の情報をください」「◯◯についてどう思いますか?」などの命令を入力すると、つらつらと執筆し、提供してくれるのです。もちろん、これは過去のデータを組み合わせた、完全なクリエイト情報でないのですが…。

クリエイト活動も、参考情報などがありますからね。ちょっとしたクリエイトはAIが担う時代でしょう。本当に恐ろしい時代になりました。

このAIの出現から措定されること…。これまで聖域とされてきた、クリエイト(ゼロからイチを創る)な世界も、AIの脅威にさらされているということ。

小説家、コピーライター、デザイナー…。特にグラフィックデザイナーなど…。職を奪われる可能性が限りなく高い。もちろん、なくなることはないですよ。

生き残ることができるプロは…。

コミュニケーションスキルに長けたプロ。ハンドメイドしかできない、創作(ものづくり)のプロ。AI情報を使いこなす、コーディネート力を身につけたプロ…。そんなところでしょう。

いずれにしろ、凄まじいほどのAIの発展は、プロフェッショナルの領域でも脅威となってきました。格差はさらに拡大するでしょう。

投稿日: 2023年2月20日 | 5:13 am

コンサルタントに求められるクリエイティブ・スキル

経営コンサルタントを名乗る場合、求められる知識やスキルは実に多彩なものがあります。僕は、経営コンサルタントの成長プロセスを「調べる」→「書ける」→「話せる」→「取れる」と主張しています。最近は、「選ばれるコンサルタントになるためには?」という命題に対して、先ほどの「話せる」の後に「創れる」というスキルを加えるようにしています。

もちろんですが、最低限の人間的魅力は備える必要がありますよ。コンサルタントの業界は、「なに?こいつ?」と思わず言いたくなるような輩も多数存在しますから。

さておき、この「創れる」というスキルは、クリエイティブ・スキルと呼ばれます。何を創るか?それは、独自のコンサルティング・ノウハウに他なりません。

難しいな…それ…と思われる方々。そんなに難しいことはないのです。例えば、ちょっとしたワークシート、見やすい図表、チェックシートなど。日頃のコンサルティング活動や、セミナーで習得した知識を具現化すればいいのです。

まずは、簡単な図表などから策定してみましょう。そのような独自のクリエイティブノウハウができたら、クライアントに提供してみてください。簡単な図表やワークシートも、大変喜ばれますから。

基本的に、ノウハウは惜しまずに提供した方がいい。大事なのは、使いこなすことです。

中小企業診断士は、最低でも難しい試験を突破された方々が取得してます。クリエイティブ・スキルは是非とも挑戦してみてください。自信になるどころか、実益(お仕事)にもつながりますよ。

投稿日: 2023年2月16日 | 5:51 am

粗利益率を上げる戦術

経営戦略って何か?この命題にお答えできる、中小企業診断士やコンサルタントはどれほどいるでしょうか?これを「中小企業の経営戦略は何?」という命題ならなおさらでしょう。

経営戦略は、大きくいうと「何を、どこへ」という立案プロセスと決定のことを言います。

では、戦術とは?「どのように?」という立案プロセスと決定のことです。

そこで、減収時代と言える今日においては、粗利益重視の高付加価値経営が望まれます。まさに「ブランディング経営」が望まれる訳です。

総論は分かった…具体的にはどうすればいいのか?と思いますよね。

戦術的に粗利益率を上げるオペレーションを、いくつかご紹介しましょう。

例えば…ひとつ。「値引き的販促戦術」を乱発しない。短期的売上が欲しい時、ついつい値引き販売や営業活動をしがちになります。値引きや割引は、粗利益率の低下を招く最大の要因。麻薬のように、マーケティング戦略を蝕んでいきます。また、お客様は意外と値引きを望んでいません。

値引きよりも、「良い商品」を望んでいるのです。販促戦術を今一度、見直してみましょう。無駄な値引き戦術は、極力使わないようにしましょう。

もうひとつ…商品価値を”伝える”手段を立案しましょう。

例えばPOP。ペーパーの販促物。ホームページでもいい。自社商品の価値を伝えるフレーズやキャッチを工夫するのです。刺さるキャッチコピーは、商品価値を確実に伝えてくれます。結果、価格競争を回避できる訳です。

投稿日: 2023年2月15日 | 5:52 am

ドケチな会社に人財は集まらない…。

数年前のこと。ある中小企業の社長との会話を思い出します。

社長「我が社には、長くいる人材は必要ないと思っています。ほどよく入って、ほどよく退社してくれた方がいい。長くいると、人件費が高くなるじゃないですか。」

小生「だけど、経験豊富な社員がいた方が生産性が高まりませんか?」

社長「それもありますが、人件費はできるだけ抑制したい。」

小生「どうしてですか?」

社長「安い給料でも頑張ってくれる社員が理想です。」

この会話を聞いた時、正直「ケチだな…」そう思ったのは否めません。

少ない予算で最大限の生産性を実現する…。一見美しいようですが、人件費関してはそのロジックは通用しない。

人財に関する超売り手市場である今日。給料が絶対的に安い会社に、人財は集まらない…。そう覚悟しましょう。

「人件費UPは、経営のひとつの目的である」恩師、坂本光司先生も主張されています。目標ではなく、目的であると言われているのです。

先ほどご紹介した会社の末路…。なかなか人が応募しない、入社しても定着率が極めて低い…。結果的業績も低下…。

経営者の思惑とは、逆方向に進んでいった訳です。

「うちの会社は、給料も高いよ。そして素敵な人財がたくさん在籍している。働いても愉しい、すばらしい会社です!」そう、経営者が思わないと、人財は集まらないのです。

人財が集まらないと、機会損失なばかりを生み、業績も伴わない会社として、衰退していくこと間違いありません。

投稿日: 2023年2月13日 | 5:06 am

人財不足で会社が潰れる時代

3年にも及ぶコロナ禍は、日本政府のコロナ対策は別の話として、中小企業経営に大きな影響を及ぼしたことは否めません。僕はブログなどで再三警告していますが、これからはさらに企業間格差が広がる時代です。同時に、個人の収入格差も広がっていくでしょう。収入分布図でいうと、中間層が薄くなり、富裕層と貧困層の格差は拡大するばかりです。

資本主義の社会ですから、これはある意味仕方のないこと。また、世界情勢を鑑みると、まだまだ日本は格差が薄い平和な社会であるとも言えます。つくづく、日本人でよかったと思う今日この頃です。

さておき、これからの中小企業経営環境は、人財不足で会社が潰れる時代であると言えます、人が集まる会社と集まらない会社。人が育っていく会社と辞めていく会社…。この格差は、非情なまでの経営格差を生み出すでしょう。

優秀な人財が集う会社は、機会損失がありません、ビジネスチャンスを確実にモノにして躍進していきます。一方で、人財がいない会社は、機会損失ばかりを生み続けます。勝負は明らか…。

残念ながら、人財が来ない、人財が育たない会社のいく末は悲惨です。

これからでも遅くはない。人財が集まり、育つ会社への社風と仕組みづくりに着手しましょう。

今どき、人件費を削っていく会社などナンセンス。給料が安い会社に、人は見向きもしませんよ。給料もモチベーションも高い、在籍していて夢がある、社長がステキ…そんな会社が魅力的な会社なのです。

投稿日: 2023年2月8日 | 5:10 am

粗利益率経営…実践していますか?

度重なる原材料や原油、光熱費の高…。この流れは嘆いても抗えない問題として、中小企業経営を圧迫していくことでしょう。増収戦略が困難を伴う今日。粗利益率を適正に確保できる戦略が望まれます。

粗利益率を圧迫する戦略にひとつに、値引き・低価格戦略があります。安易な値引きは、売上の確保には短期的に繋がるかもしれません。しかしながら、粗利益率を圧迫し、ひいては営業利益率に大きな負の影響を与えます。

常日頃から、自社および自社製品(サービス)のブランディングに取り組んでいかないと、最も大切な最終利益を確保することができません。

結局のところ、増収よりも増益が望まれるわけです。

いくら増収(売上UP)を狙っても、最終的な利益が残らなければ、経営は意味がありません。

つまり、値引き戦略の優先順位は低いのです。さらにいうと、安易な値引き戦略で売上を短期的に上げようとする戦略は、「悪」です。値引き戦略は、言い方を変えれば麻薬のようなもの。次から次に投下したくなる、危険な戦略であると言えます。

ですので、目指すべきは「粗利益率経営」「高付加価値経営」なのです。選ばれる会社になるための、日頃からのブランディング経営…。これこそが望まれる姿であり、中小企業経営が安定する唯一無二の戦略です。

ブランディング経営?どうするの?と思われる方…小生の拙著「選ばれる会社になる!ブランディング経営」をご一読ください。笑

選ばれる会社は、人を大切にしています。また、企業努力を惜しみません。お客様に真摯に向き合います。損得でなく善悪で経営判断をしています。そのほかにもありますが、この辺で…。

投稿日: 2023年2月6日 | 8:35 am

人が集まる会社であることのブランディング

コロナ禍が過ぎ去り、景気が良くなっていくのではないか?というのは妄想で、これからはさらに、中小企業間の格差が拡大することは間違いありません。格差が広まるどころか、企業存続の危機に見舞われる会社も、多数表面化することと思われます。

すでに人財不足の経済環境は、始まっていて、乗り遅れている企業は早急に「人が集まる会社」への革新変革が求められます。

「優秀な人財は、高い報酬で何とでもなる…」そう信じきっている経営者が、まだまだ多いことに愕然とします。はっきり言っておきますが、報酬に釣られてやってくる人材は、報酬がきっかけで会社を去る傾向にあります。財的資源に乏しい中小企業経営は、給料や報酬が青天井ということはありません。

業績も、良い時ばかりではない。山あり谷あり…順風満帆な経営などこの世に存在しません。

では人が集まる会社にするには、どうすれば良いか?

「魅力的な、いい会社をつくること」です。いい会社には、いい人財が集います。いい会社とは何でしょう?いい経営者(人間的魅力に溢れた社長)に率いられていること。人(社員や取引先)にやさしい経営を実践していること。結果的業績が安定していること…さまざまあります。

その根底に流れている考え方が、「選ばれる会社であること」すなわちブランディング経営なのです。

業務も雇用も、取引際との関係も、地域貢献も”さすが!”と言われる経営を目指しましょう。

はやりの人材発掘・マッチング会社に頼るよりも、内部的な構造改革が、意外と求められているのかも知れませんよ。

投稿日: 2023年2月2日 | 5:24 am

人財の成長が企業の成長である

ある経営者に伺ったことがあります。

小生「御社が成長するということは、具体的にどんなことですか?」

社長「売上や利益、そして会社の規模が拡大していくことだよ。」

小生「なるほど。それでは、御社の成長のために何が条件だと思いますか?」

社長「………。」

企業の成長は、売上や利益、規模が拡大していくこと…。一見、理解できるような定義ですが、つまるところ違和感を覚えてしまいます。

企業の成長は?という定義に対して、僕が明確に答えるとするならば…「それは構成員(社員、メンバー)が、人間的にも業務的スキルにおいても向上していくことである」と答えます。

つまり人財の成長と企業の成長は、明らかに比例するということです。業績や規模は、あくまでも結果現象!

結果的に現れるバロメーターであると言えます。いや、ただのバロメーターでしょう。いわば目安です。

人財の成長が企業の成長であるとするならば、人財が成長できるような社風や仕組み作りこそ、業績や規模拡大に直結する条件であると言えるのです。

逆に、業績や規模追及型経営は、大切なものを見落としがちになる傾向があります。つまり、業績のためには人財の成長を阻害するような、空気感や取り組みに陥りがちなること…です。

中小企業経営にとって、唯一無二の経営資源は「ヒト=人財」である。この経営資源を育み、蓄積していくこと…結果的業績を向上させる最短の取り組みであることを認識したいものです。

投稿日: 2023年1月31日 | 5:47 am

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