支店や支社、新店舗を出すタイミングと条件

コロナ禍が収束を迎え、春には感染症第5類とすることがようやく決まるようです。長引いたコロナ禍は、中小企業を取り巻く環境を劇的に変えました。

ここにきてチャンス到来とばかりに、新規出店や新拠点の進出を考える経営者が多くなっているような気がしています。

例えば新店舗の出店を構想する時、そのタイミングと条件は慎重かつ大胆に考案する必要があります。

立地や周辺の環境…そして、交通要件などがそれにあたります。多額の投資をして、後程後悔しないように慎重かつ冷静に議論して進めていきましょう。

最大の条件は何か?好条件の立地でしょうか?周辺の競合他店の状況でしょうか?

周辺環境もいい、千載一遇のチャンスとばかりに出店を急いでしまうと、失敗する可能性が高まります。

支店、支社、新店舗。いずれにしても変わらず条件として最もふさわしいのは、「任せる人財が存在すること」です。

つまり、新店舗の運営を任せて軌道化し、継続的に運営ができるリーダーの存在。

その条件を持たずに、出店を急いでしまって失敗したケース。枚挙にいとまがありません。

新規出店当初は、来客が多い傾向があります。たまたま客が来て、ご祝儀売上により初めのうちはいい業績が叩き出せるかもしれません。

しかしながら、経営は継続が重要。継続的に顧客満足を実現し、好業績を叩き出していくためには、リーダーの存在が必要不可欠です。

来るべき勝負となる新規出店向けて、日頃から優秀な人財を育成していく経営をしていきましょう。

投稿日: 2023年1月26日 | 5:34 am

中小企業経営における支援者は固定化すべし

多くの中小企業経営者にご縁があり、お手伝いをしてきました。そしてそれは、今後もずっと続けていくと思います。中小企業経営者の中には、さまざまなコンサルタントや専門家に支援を受けている方がいらっしゃいます。それはそれで否定はしませんが、例えばコンサルタントを依頼すして継続支援をなさる場合、よほどのことがない限りひとりの方と長期的にお付き合いなさる方がいい…と思っています。

経営コンサルタントや経営の専門家には、さまざまな主張があります。大手のコンサルティングファームに所属しているサラリーマンコンサルタントから独立しているコンサルタントまで、その主義主張は実に種々さまざまなのです。

中小企業経営者は、自らの価値観とマッチするコンサルタントをセレクトしましょう。価値観が違うコンサルタントとの付き合いは、お互いに不幸を招きます。また、コストも無駄です。

業績重視の経営者は、業績重視のコンサルタントが相応しいですし、コストカットで即効性を重視したい場合は、そんなコンサルタントがいいでしょう。

書籍も一緒です。さまざまなビジネス書を読破するのは構いませんが、理想的なのはひとりの専門家や経営者の主張を深掘りするような読書が望ましい。

経営の勉強会もそうです。自分の経営に関する考えとマッチした勉強会をセレクトしましょう。あちこちの勉強会に行きまくって、刺激を受けすぎると、ブレの要因になりかねません。

そうやってブレまくって、結果的に苦しまれた経営者もたくさん見てきましたから…。

投稿日: 2023年1月25日 | 5:55 am

中小企業経営における「ECビジネス」の位置付け

インターネットの普及により、ECビジネスが脚光を浴びてから、四半世紀ほど経過しました。ここにきて、中小企業経営におけるECビジネスは、ひとつの転換期を迎えたように思います。

さまざまな思いはありますが、ここではひとつの結論を述べたいと思います。つまり、中小企業はECサイトに依存するビジネスモデルは、「非常に危険である」ということです。インターネットの世界は、どこまでいっても仮想の世界。リアルではないのです。

ということは、ECサイトに揃っている商品の”リアル”を体験することは難しい(現在の技術では…です)。なるほど、インターネットの世界は顧客は無限に存在し、大手のネットサイトビジネスは、巨額の富を得ている企業もあります。

しかしながら、これから参入する資本力に乏しい中小企業は、ECサイトで差別化が困難。というより、むしろ不可能なのです。

中小企業経営にとってのECサイトは、あくまでもリアル販売を補完する存在として、運営した方がいい。

よく、ネットの世界で言われる「SEO対策」も、所詮はイタチごっこではないかと思うのです。継続的長期的に、資金を注入し、ECサイト内自体の活性化を実行していかない限り、多額の利益をつかむことは不可能だと言えます。

ただし、巨額の富を得なくても、リアル補完ビジネスとして存在し続けることはできます。

中小企業がECビジネスに参入するには、メインチャネルとして位置付けるのでなく、サブチャネルとしての運営がもっともふさわしいと思われます。

投稿日: 2023年1月23日 | 5:37 am

中小零細企業の情報発信(PR)戦略

インターネットの普及により、広報手段が無限に広がりました。さまざまな形のメディアが誕生しています。SNSや動画サイトなども、その種類です。一昔前と違い、自助努力によって”コストをかけずに”広告展開ができる時代になりました。イノベーションを起こしきれない、小規模の地方広告会社は、経営が大変な時代です。総合マーケチング支援企業としての変革が求めれますが、やはり変えあれない会社は末路が心配ですね。

さておき、インターネットを活用して、効率よく効果的な情報発信(PR)展開をすることは、中小企業経営にとって大きなチャンスを生みます。

逆にいうと、努力せずに情報発信もサボる会社は、業績低迷の憂き目に会うと思われます。

理想的なパターンを紹介しましょう。

まず、コストのかからないSNSを通じて、短めの情報発信をします。例えば、facebook。投稿する場合は、長ったらしい文章はまず読まれません。SNSは見るもの…そう認識しましょう。字数としては、200文字から長くても300文字ほど。それが理想です。

その場合、写真付き(著作権フリーがおすすめ)で投稿し、インパクトを持たせます。そして、SNSをきっかけにホームページに誘導する仕掛けをします。ブログやニュース、トピックスを1週間に1投稿を目安に書いていきましょう。

できるだけ詳しく。文字数は400文字〜600文字は欲しいところ。詳細な情報はホームページ掲載するのです。

ここで、”書く”という好意に努力の差が生まれます。ここは、頑張りどころ。もし努力できないのであれば、コストをかけるしか方策はありません。

投稿日: 2023年1月19日 | 5:45 am

稼げない診断士の潜在的特性

中小企業診断士の資格を取得したなら、いつかはその知識・スキルを活かして、クライアントのために奔走したい…そう思うのが普通です。中小企業診断士という国家資格は、独占業務がありません。独占業務がないことが、逆に強みとなっている不思議な資格です。他の法律系こっk資格とは違い、未来創造型のクリエイティブな仕事という要素があります。

中小企業診断士にも、数多い知り合いがいます。ほとんどの友人が、志の高い、中小企業診断士に誇りと自覚をもつ、素敵な人たちです。

これからの人生、中小企業診断士の価値を上げることに尽力したい!最近、本気でそう思うようになってきました。メルマガを通じて、診断士の仲間たち向けに情報発信しているのも、その一環と言えます。

中小企業診断士として、いまいち稼げない…そうお悩みの仲間がいたら、ぜひメールでお悩みなどを送ってください。僕なりの、アドバイスぉさせていただきます。

稼げない診断士の方々の、一定の共通項がありますので、列挙します。失礼は承知ですので、気を悪くしないでください。笑

① コンサルティングの品質を軽視している…すべては、品質が勝負です。これは中小企業経営と同じロジック。

② 情報発信していない…ブログやホームページでの情報発信は、稼げる診断士の必須要件です、できれば、書籍も出版したいですね。

③ 接点開発に努力していない…中小企業経営者との接点をいかに作るか…。これがいわゆる営業力と言われるものです。

④ 上から目線で、経営者を見下している…自分が先生と呼ばれるから、偉そうに振る舞うのは御法度。

⑤ 助言・アドバイス、支援が具体的ではない…個別具体的な、分かりやすい支援はマスト条件です。

他にもありますが、この辺で。詳しくはまたメルマガにでも書きましょう。

投稿日: 2023年1月18日 | 5:23 am

「テレワーク」「オンライン会議」が死語になるとき…

およそ3年に及ぶコロナ禍…。ようやく普通の感染病として、ある意味認知されてきた印象です。日本のマスメディアは、あいかわらず感染者数が多い国として報道してます。しかし、そこは真実を見抜く目が必要でしょう。おそらく…ですが、他の国はすでに検査すらしておらず、感染者数の実態把握をしていないのではないか…と思われるのです。

さておき、コロナ禍は中小企業経営に対して多大な負の影響を与えました。コロナが普及し初めの頃、評論家が「経営の価値観が180度変わる」とか「働くことが意味のないものになる」とか様々な見解をしていました。また、「テレワークが普通になり、会社に出社する必要がなくなる」と予想していた専門家も多数でした。

知り合いの中小企業診断士も、そんなことを訴えて、オンライン・コンサルティングの仕組みを作ったほどです。それ自体は否定しません。もちろん。ただし。これからの中小企業経営において、「テレワーク」や「オンライン会議」が主流になるかというと…甚だ疑問です。

特に中小企業経営は、家族的経営が理想です。きちんと出社して、健康状態を確認し、挨拶を交わし、コミュニケーションをリアルに取る…これしか、家族的関係を構築することができないのです。

大企業は別ですよ。大企業は、そのブランドイメージだけで、社員の忠誠心を約束できますから。テレワーク、オンライン会議…十分なインフラも整えられるでしょう。

中小企業が、大企業と同じような感覚や価値観で、経営していたら痛い目に遭います。

投稿日: 2023年1月16日 | 5:31 am

業績計画の立て方ー3

経営計画書は、現場幹部やスタッフを巻き込んだ中で策定していくのがベターです。僕は基本的に、「経営計画書策定研修」というスタイルで、2日間にわたって策定する方策を推奨しています。最近ではコロナで実現しなかった、宿泊スタイルでの研修ですが、結束力が高まること間違いありません。

年に一度は、きっちりと計画を練り策定する時間を持ちたいものです。特に最近では、1年間の計画ではなく半期計画(半年)を立案する方がいい。超情報化社会の今日では、1年間が劇的に変化していきます。

単年度経営計画書は、出来上がって終わりではない、むしろスタートです。そこで、毎月の経営会議でPDCAを回していくことが重要です。

よくありちな経営会議のパターンですが、P(計画)→D(実行)までは、できているのですが、C(検証)→A(改善)が立案できていないことです。これでは全く意味がない。

PDCAを実直に回していき、確実に成長していくことが、企業業績の向上につながります。

経営に、はじめから奇策はありません。奇策が生きるのは、手堅い計画を実直に実行して、検証していくことが経営の基本なのです。

そのために、無理な計画は絶対に策定してはいけない。頑張れば届く…頑張り方も分かる。そんな計画が理想です。

また、業績が今どき120〜130%UPで大喜びする経営者もナンセンス。低成長時代の今日。このような急激な業績拡大は、むしろリスクです。

あくまでも無理のない成長が理想。確実に毎年103〜105%で推移する方が、健康的な経営と言えるのです。

投稿日: 2023年1月12日 | 5:54 am

業績計画の立て方ー2

前回に引き続き、経営計画書に関する主張です。何度も言いますが、経営計画書なき経営は、リスクが高い。どんな小さな商売でも、年度の初めに的確な計画書を策定する必要があります。備えあれば憂いなしは、道具ばかりのことではありません。経営計画書に関することでも、同様なのです。

今回は理想的な経営計画書の「姿」について書きます。

1…経営者の決意表明が書かれている経営改革書

年度のスタートは、社員も高揚感を覚えます。そこで経営の責任者たる社長の決意表明が、文言として書かれておるととても説得力が増します。

2…中期ビジョンが書かれている経営計画書

単年度(1年)だけでなく、向こう、3年〜5年のビジョン(あるべき姿)を考察して策定しましょう。優秀な社員であればあるほど、我が社の中期的方向性が気になるものです。

3…前期の振り返りが書かれている経営計画書

前期の振り返りから導き出された、あるべき姿とのギャップ(差)を明確にしておきましょう。

4…課題を解決するための具体的戦略が書かれた経営計画書

課題があるから成長するシーズがあるのです。課題なき経営は成長の余地がない。課題を解決するための具体的スケジュール(行動計画)を見える化しましょう。

5…数値(業績)計画

業績は最も重要な策定要素です。ただし、絵に描いた餅にならないようにしないと…意味がない。頑張れば届くような数値計画が理想です。

次回は、経営計画書の運用方法について書きます。

投稿日: 2023年1月11日 | 5:44 am

業績計画の立て方ー1

3月決算を迎える中小企業は、全体の20%ほどだという数字が出ています。世間で言う年度末の方が、何かと利便性が高い理由なのでしょう。いつであれ、決算を迎える企業にとっては、次期の経営計画を立案しなければなりません。

経営というのはエンドレスです。決算を迎えて、商売が終わり…という訳ではないのです。

そこで経営計画書(僕はこれを羅針盤と呼んでいます)を”必ず”立案する必要があります。

単年度経営計画書の重要性については、長くなりますので割愛します。今回は、その立案・策定方法について書きたいと思います。

まず、経営計画書の「あり方」について、散見する”拙い状態”を羅列しましょう。

1…数値(業績)計画だけの経営計画書

数値計画は必須ですが、それだけの計画は、計画とは言えない。数値の羅列だけなら、何の知恵も必要ありません。重要なのは、具体策です。

2…スローガンや方針だけの経営計画書

方針だけでは、スタッフやメンバーが何をしていいのか分かりません。戦略や戦術レベルまで落とし込まれた、経営計画書であることが大切です。戦略とは「何をどこに?」、戦術とは「どうやって?」を指します。

3…無理のある経営計画書

できもしない施策や、到底届かない数字を羅列しても全く意味がありません。計画(目標)というのは「頑張れば届く、頑張り方も分かる」であることが大事です。

4…経営者や経営陣だけで策定した経営計画書

現場・現状をもっとも皮膚感覚で分かっているのは、幹部やスタッフ(社員)です。経営者だけで策定した計画書は、現場の志や魂が入らず、実行力が著しく落ちます。

他にもありますが、この辺で。次回は、理想的な経営計画書の姿を書きます。

投稿日: 2023年1月10日 | 5:23 am

ブランディング・コンサルタントが考える人事の話ー3

報奨的昇進制度が、中小企業の人事戦略に多大な負の影響を及ぼすことを、前回主張しました。人材を人財に成長させる人事考課制度に関して提唱していきます。

多くの人事評価制度を見てきましたが、100点満点の制度などあり得ないことをお断りしておきます。特に人事関しては、なおさらです。人間は単純な生き物ではない。複雑な感情を持ち合わせています。些細なことが、大きくモチベーションに関わってくるのです。モチベーションは、中小企業経営のパフォーマンスに多大な影響を与えます。そういった意味で、人事評価制度というのは、練りに練った制度をオリジナルで創らないと諸刃の剣的な制度になってしまうのです。

まず、「人事評価」という言葉がよくありません。あくまでの「考課」です。課題を考えるという意味での「人事考課」という言葉が相応しい…と僕は考えています。

間違った人事制度は、評価項目(文言)が曖昧で、実に使いにくい。考課者(考課をする人:上司)の主観ができるだけ入らないような、評価項目を策定すべきです。これには、時間と手間が必要です。だからこそ、出来上がった制度が使いやすく継続しやすい制度に仕上がるわけです。

また、5段階の評価も良くない。段階はあくまで偶数にすべきです、そこで、僕が推奨する人事考課制度は6段階で制定します。

その方が中心化傾向を回避できます。奇数だとどうしても、中心の点数に集中しがち(5段階の場合3)になります。これでは、被考課者(考課される人:メンバー、スタッフ)のモチベーションも上がりにくいのです。

投稿日: 2022年12月29日 | 5:20 am

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