当事者意識を持てない経営者

中小企業診断士として、経営者は尊敬すべき存在であり、ともに志を成就すべく歩んでいく方々であると認識しています。

この想いは、診断士として活動を始めた時から普遍の気持ちであり、自分自身への約束事として信念にしています。

しかし、時には…この方は経営者としてどうか…?と思わざるを得ない方にも会います。

ひとつのパターンが、「当事者意識を持てない経営者」です。

中長期的な売上計画を策定して、経営ビジョンを見える化することがありますが、この売上計画を診断士任せにしてしまう人です。

いったい誰の会社ですか?と言いたくなります。

売上を創っていくのは、中小企業診断士(経営コンサルタント)ではありません。絶対に!

コンサルタントは、あくまでもサポーター(支援者)です。

経営をしていく当事者は、経営者なのです。

以前、PB商品の値決めを「いくらにすればいいですか?」とストレートに聞いてくるカフェ経営者がいました。

経営者ならば、自分の考えをまずは述べるべきです。

「いくらにすれば、粗利益率が◯◯%になる。これでいいか?」という具合に。

経営者には全体条件として、「覚悟と当事者意識」が必要です。

当事者意識が持てない経営者の企業は、成長が望めません。

事業計画書やビジョン書を策定する時に、覚悟と当事者意識が測定できるのです。また、経営は判断の連続です。

経営やであるならば、判断は自らしましょう。専門家は、相談はできますが判断を委ねることはできません。

投稿日: 2019年11月18日 | 6:31 pm

コンサルタントとしてのスケジュール管理

中小企業診断士(経営コンサルタント)の仕事は、定型的な仕事はありません。クライアントの抱える課題・問題は多岐にわたり、1社のクライアントの中でも様々な課題が存在しています。

その課題に立ち向かう支援…これが中小企業診断士の仕事なのですが…。

経験上、クライアントが10社を超えてくると、スケジュール管理が重要になってきます。

1社のクライアントに対して、月に2〜3回の訪問支援もあります。

基本的に月例での訪問スケジュール管理が基本となります

小生の場合は、ひと月半先のスケジュールが埋まっていく傾向にあります。

なので、いかに効率的な業務(移動も含めて)を組み立てるかを常に考えています。

なんども言いますが、中小企業診断士はクライアントの未来を創る支援の専門家です。

経営改善計画書を策定したり、経済動向調査などの仕事もありますが、それはごく一部。

クライアントの未来を創造する…これは「想像する」ことから始まります。

小生も、常にクライアント1社1社の「次の一手」を考える癖を意識しています。

特に長距離運転中は、戦略考案の貴重な時間です。

ふと頭に湧いてくる、戦略アイデア。その時に忘れることがないよう、メモ帳も必需品です。

今はスマホという便利なツールもあります。とにかくアイデアを失念しないような、工夫は未来創造専門家として必定です。

スケジュール管理も同様。クライアントに対して、先行管理の重要性を助言するならば、自らが実践していないと説得力に欠けますよね。

投稿日: 2019年11月17日 | 11:43 pm

イマドキの社員研修

社員研修や勉強家のお仕事をいただくことが、結構増えてきました。いつの時代も、人財(人材)が企業経営の決め手となることを、経営者がお気づきになれられている証拠だと思います。

そしてそれは、とてもいいことだと思います。

恩師、坂本光司先生は「人本経営」を提唱されています。

中小企業の経営資源は、ヒトのみ。カネもモノも、ヒトがもたらす産物にすぎない…。

この主張に賛同しますし、中小企業経営の現場を走り回っていると、この主張を裏づけとなるエビデンスを多々発見します。

さて、社員研修は一昔前まで、インプット型の一方通行研修が主流でした。

以前、マスコミで騒がれた圧迫型研修の女性講師…。それを見よう見まねしようとしていた、かつての女性上司…。

はっきり言いますが、圧迫型の社員研修は、今や参加者のモチベーションが上がりません。

楽しく学び、明日からの活力源となる研修が求められています。

そこには、エンターテイメント性が必要であり、時して笑や、発言意見しやすい空気感も必要となります。

研修を手がけるコンサルタントとしての、企画力の見せ所です。

そして、研修というのは「啓発」「気づき」「刺激」をもたらす存在にすぎないことを認識する必要があります。

研修や勉強会に参加したからといって、翌日からスーパー社員になれるわけではない。

研修を受けて学んだ内容を、即実務で実行し、また新しい課題を見つけて向き合う。

課題に向き合って、経験値を上げていくことが重要なのです。

投稿日: 2019年11月16日 | 8:15 pm

足跡(あしあと)〜NIHILストーリー〜

表題は、本日佐賀市内のIスクエアビル5Fで行われた、創業塾におけるNIHIL古賀幸仁(こがこうじん)代表のスピークテーマです。

NIHIL(ニヒル)は、このブログで度々登場する「bespoke shoe(ビスポークシュー)」の製造工房店です。

ビスポークシューとは、完全オーダメイドシューズ(世界で一つしかない自分の足にぴったりフィットしたシューズ)のことを言います。

単なるオーダーメイド、ハンドメイドとは一線を画した高品質な靴のことです。

「われ、世界一」の宣言をする古賀代表の話は、胸を打つような衝撃がありました。

なぜ、このbespoke shoe(ビスポークシュー)を手がけるようになったのか?そのきっかけは?

これまでの苦労と挫折、そして喜び…。

体験談に裏づけされた話は、やっぱり面白い。

NIHILの古賀幸仁代表が作るシューズは、こだわりにあふれています。

品質、製法、材質…どれをとっても妥協を許さないこだわりとプライド。

創業塾に参加されている受講生も、聞き入っています。

プレゼンテーションは、接客おもてなしトークと同じですよ…小生のアドバイスを実直に実践してくれました。

ブランディングを構想する時、「徹底したこだわり」が武器になります。

こだわりは、高品質・高付加価値のシーズ(種)となるからです。そしてこの、こだわりの種からどうやって発芽させるか?がブランディング戦略のスタートとなります。

発芽されたブランドの種は、やがて大きな幹になり、果実を実らせる(成果=報酬)でしょう。

幸仁さん。プレゼンテーションは素晴らしかった。これからもずっと応援しています。

情熱大陸からの取材がくるその日が、本当に待ち遠しいですね…(笑)。

投稿日: 2019年11月15日 | 11:29 pm

コンサルタント(中小企業診断士)の立ち位置

中小企業経営者やクライアントとする企業にとって、経営コンサルタント(中小企業診断士)の立ち位置はどこにあるか?…時々考えます。

診断士をはじめとした、企業を支援する専門家(税理士や社労士など)は、その立ち位置を間違わないようしなければいけません。

なぜなら”先生”と呼ばれ、崇められるような存在だからです。

断言できますが、他の士業はともかくとして、中小企業診断士は先生ではありません。絶対に!

先生と呼ばれて、悦に入っている診断士を時々お見かけしますが、上から目線でモノを言うその態度に虫酸が走ったことを覚えています。

中小企業診断士(経営コンサルタント)は、あくまでも支援者であり、応援者であり、経営者の補佐役です。

かっこよく言うならば、参謀という言い方もできます。

企業の向かうべき方向性を指し示す提案をし、軌道修正する役目もあるからです。

また、ビジネスドクターという言い方をする方もいます。

確かに、中小企業にとって医者的な存在であることに間違いはないでしょう。

時に内科医として処方箋をし、外科医として手術(リエンジニアリング)を施します。

あえて医者的な存在であるとするならば、小生は「町医者漢方医」でありたいと思っています。

町医者は、専門医と違い全方位型の対処が求められます。そして、できるだけクライアントに密着し、寄り添った存在でなければいけません。

漢方医は、対処型というよりも予防型と言ったほうがいいでしょう。

企業の体質を改善し、”いい会社”としての社風と制度を形成するお手伝い…まさに漢方医と呼ぶにふさわしいでしょう。

 

投稿日: 2019年11月14日 | 7:11 pm

賞与の考え方

賞与というのは、制度として始まったのは江戸時代にさかのぼると言われています。

もともと商家が奉公人に対して、お盆のと年末に支払った餅代や米代が起源だとか。

12月は通常、賞与の時期ですよね。中小企業の実態は、賞与すら制度としてなく支払われないケースも多々あります。

賞与に対する考え方は、経営者によってまちまちですが、「がんばったご褒美」として公平に支給されることをお勧めします。

もちろん、原資(もともとの予算)がありますし、範囲や制限も多様でしょう。

ですので、人事考課制度に基づいた公平支給が望ましい。

評価制度にリンクさせた賞与支給を取り入れてほしいものです。

もっとも良くないパターン。かつて、サラリーマンだった時の上司との会話。

「カワサキくん、きみの賞与の額は◯◯◯円になるから、そのつもりで…」

入社当時に約束された額と、あまりにもかけ離れたその額に…。

「納得いきません、約束と違いますから。計算式を教えてください。」

「計算式?そんなものはなか(ない)。」

では、鉛筆ナメナメで適当に決めたということでしょう。こんな賞与の支給方法では、社員のモチベーションは下がりまくりです。

人事考課制度と一緒で、賞与も社員のモチーベーションをあげる計算式・支給方法を考案しないと意味がありません。

そして、いくら稼いだか?だけの定量評価だけでは、納得感が薄れますし、社内の雰囲気が悪くなります。

支給方法に関しても、面談形式を取り入れましょう。

モチベーションというのは、コミュニケーションによって大きな影響を受けるものです。

投稿日: 2019年11月13日 | 7:56 am

バクチ型経営の危険性

商売というのは多分に”運命”が左右します。つまり、意図しない見えない神の力が働き、大きな影響を受けてしまうのが商売です。

しかしながら、100%運命(=ここでは経営学的に外部環境と言います)に左右されるかというと、そうではありません。

経営者にヒアリングすると、「もう少し景気が良くなれば…」とか「政治がもっと経済対策をしてくれれば…」などと外部環境のせいにしてしまう発言を時々耳にします。

この傾向自体がとても危険です。

経営を外部環境(景気・不景気)の責任に転嫁してしまうと、戦略そのものを間違う(あるいは、戦略そのものを立案しない)事態になりかねません。

はっきり言います。

経営はバクチではありません。なので、内部的な弛まない企業努力により、経営のリスクはほとんど回避できます。

天変地異や震災が続く、このご時世においはなおさら。

リスク管理を徹底した、計画立案と戦略実行は不可欠です。

まさに”備えあれば憂いなし”です。

中小企業診断士として、経営計画立案と実行を現地現場で提唱していますが、いまだにその力及ばず、外部環境に委ねた”バクチ型経営”を散見します。

この商品は当たるか?「当たるも八卦(はっけ)当たらぬも八卦」という商売こそ、危なくて経営者は夜も眠れませんよね。

経営の成功は「永続発展(ずっと続くこと)」です。

そのためには、失敗可能性を限りなく低減させるような戦略や経営基盤づくりが不可欠なのです。

投稿日: 2019年11月11日 | 8:01 pm

理念経営の難しさ−1

経営理念は、中小企業にとって離せない考え方です。しかし、理念に基づいた経営(=理念経営)というのはとても難しい。

「経営理念の意味は何でしょうか?」と聞かれて、回答できる経営者はどれだけいらっしゃるでしょうか?

ある企業の社内セミナーで、スタッフの方に「御社の経営理念は何ですか?」と聞いたところ、その方は答えられませんでした。

しかし、いただいた名刺には、しっかりと「経営理念◯◯◯◯」と記載されています。

このような現象は一部ではなくほとんどの、理念を掲げている会社が直面している問題ではないかと推察されます。

それだけ、理念経営の実践は困難なのです。

また、経営理念が組織に浸透しない、あるいは社員が理解できていない現象の責任は、経営者自身にある場合がほとんど。

経営者自身が、経営理念をただのキャッチフレーズとして捉えており、ブレまくりの経営をされていること。

それでは、現場のスタッフが経営理念を実践してブレずに徹底できるハスがありません。

経営理念の本質は?

会社の共通の価値観であり、最も大切にする考え方であり、主義主張です。

そのフレーズの意味はとても深く、企業の中期的なビジョンの方向性を決め、経営計画書のベクトルとなり、経営戦略立案の判断基準となります。

ひいては、企業ブランディングを表現する大切なフレーズとなり、オンリーワンの源泉となるPRポイントを表現するキャッチとなるのです。

投稿日: 2019年11月10日 | 7:44 pm

佐賀発”いい会社”〜田島興産(株)取材記〜

佐賀市内の住宅・住まいの総合サービス企業、田島興産株式会社。ご縁があって、さまざまな方面から応援している会社です。

今回は、17回目を数えるお客様感謝祭「すまいる感謝祭」にお邪魔してきました。

お客様をお招きしての、社員手作りによる暖かいイベント…という印象です。

午前中から賑わっています。

出店もあります。おいしそうな甘栗!

今年は新しい取り組みとして、ふわふわも用意されていました。中では子供たちが元気に遊んでいます。

恒例の風船飛ばし。

紫のTシャツは社長の背中です。笑。

カウントダウンとともに…一斉に飛び立つ、環境にやさしい風船たち!!

田島興産は今年度、一般社団法人SAGA相続センターを新事業として設立されました。

今回のイベントでも、相続セミナーを開催されていましたので出席しました。

スタッフの雪竹(ゆきたけ)さんの分かりやすく、ユーモアあるセミナーはとても好評です。

一般社団法人SAGA相続センターは、相続を「争続」としないような、ワンストップの相談・手続きをお手伝いする法人です。

まさに、「住まいのホームドクター」を打ち出す田島興産の「心のこもったサービス」です。

誕生から終活まで。お客様の幸せをお手伝いする佐賀の元気企業、田島興産株式会社。

スタッフの皆さんも、本当に明るい元気な会社です。

地元佐賀の”いい会社=田島興産”を、”いい会社を追い求める中小企業診断士”として、これからも誠心誠意応援したいと思いました。

投稿日: 2019年11月9日 | 6:16 pm

新しい趣味の発見

先日、唐津某所にて親友・てっしゅうさんと釣りに出かけました。てっしゅうさんは、このブログでもたびたび登場する中小企業診断士ホルダーであり、同志であり、一緒に国家資格にチェレンジした戦友です。

今回チャレンジしたのは、「イカの泳がせ釣り」。

まず、夕方マヅメ時に餌になる「アジゴ」を確保します。

この時期のアジゴは、それはそれでとても美味しい。なので、20匹ほどは夕飯のおかず用としてその場で捌き(内蔵、エラをとりだし)ます。

そして10匹ほどをビニールバケツに入れ、エアーポンプで生かせます。

登場するのが、イカ泳がせ釣りのタックル(仕掛け)です。釣具屋さんでセットで販売しています。

こんなの…。

このタックルに、生きたアジゴを掛けて泳がせます。

ウキ釣りもできますが、今回は竿を手に持ったまま感覚釣りにしました。

3投目…アジゴが暴れる様な感覚があったと思った後、ぐ〜〜っと竿を引く手応え。

ゆ〜〜くりと合わせを入れて、引き上げると…。

やりました!およそ600gのアオリ。

この日は9時頃から突然のゲルラ豪雨。その後の強風で釣りが出来なくなりましたが、初めての泳がせ釣りは、とても面白い体験でした。

特にアジゴが暴れてから、イカが掛かるまでのワクワク感はたまりません。

 

まだまだ知らない、人生の愉しみがあると思う。そんなことを考えた日でした。

イカの泳がせ釣り…はまりそうです。

 

投稿日: 2019年11月8日 | 5:53 pm