終戦記念日に想う…

8月15日は終戦記念日である。毎年のことであるが、夏のこの日は74年前の、日本という国が存亡をかけて他国と争いになった歴史について考えさせられる。

TVを中心に、この時期は様々な戦争特番が放送される。

このような悲惨な過去を回顧する番組は、これからも継続してもらいたいと切に思う。

祖国のために命をかけて戦った日本人の先輩たちのことを、我々は忘れてはならない。

そして2度と戦争という歴史を、日本史に刻んではならないと思う。

幼い頃、祖母からよく戦争中の苦労話を聞いたものだ。

30年前に亡くなった祖母は、当時の生活や戦病死した祖父のことを生々しく語ってくれた。

自由なき生活が、こんなにも窮屈で悲しいことか…。

 

戦争を知らない世代が、戦争を語るには軽々しいと思う。

しかし、戦争がもっとも醜く凄惨な人間の行為であることは容姿に察しがつく。

 

今の、ある意味平和な日本が存在しているのは、あの戦争で日本という国を守り抜いた先輩たちのおかげだということを、これからも忘れまいと思う。

 

 

投稿日: 2019年8月15日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−12 〜その価値とあり方の考察〜

知り合いの診断士から、よく言われるのが「クライアントのところで何を提供してるの?」という質問。

小生からすると「???」の質問ですが、最近、「中小企業診断士の仕事(ミッション)」にバラツキが大きすぎるのだな…と考えるようになりました。

中小企業診断士の守備範囲は広い…無限と言っても過言ではありません。

ですが…。

外してはならない支援内容があると考えています。

経営というのは、PDCAの連続ですよね。

では、中小企業診断士はその PDCAを愚直に回していく支援をする必要があります。

もっといえば、経営の最も大切な根幹部分(経営理念、経営ビジョン、経営方針)を策定し、明文化し、見えるかし、PDCAを支援していくことです。

これは、経営コンサルタントの”基本支援”です。

基本支援内容ですので、「最低限実施すべき支援」ということです。

何度も言いますが、経営はテクニックではありません。

最も大切なのは「ハート=心」です。特に中小企業経営は、「心を大切にする経営」です。

経営理念を明文化し、経営ビジョンを共に描いて見える化し、単年度経営方針書を策定する…。

そして毎月の経営会議で、PDCAを回しいく…これが基本支援の内容です。

中小企業診断士の本分は、中小企業(クライアント)の経営基盤(強くてしなやかな)を作ることです。

経営基盤は、理念とビジョン・方針に基づいた様々な戦略を立案・実行することで強固なものになっていくのです。

投稿日: 2019年8月13日 | 2:30 pm

中小企業診断士として生きる−11 〜その価値とあり方の考察〜

今から11年前。2008年にリーマンショックなるものがありました。

中小企業にとって、突然の業績不信などに見舞われ、取引停止になったコンサルタントも数多く見られました。

特に業績担保型の経営コンサルタントは、コンサルティング支援の停止が相次ぎました。

経営コンサルタントは、業績向上を約束してはいけません。

業績は結果現象にしか過ぎず、中小企業診断士は、クライアントが「いい会社になるための支援」がそのミッションとして位置付けるべきです。

「業績がいいから”いい会社”とは限らない。”いい会社”だから業績がいい」のです。

そして、「私は失敗しない」と断言することは止めましょう。

そんなコンサルタントも以前いましたが、胡散臭さ倍増です。

10月からスタートする消費税増税。

どんな効果をもたらすか…明確に分かりませんが、中小企業にとって少なからずマイナスの効果をもたらすでしょう。

ということは、中小企業を支援するプロのコンサルタントも”真価”が問われます。

業績が不信になった時に、仕事を依頼される診断士にならなければなりません。

おそらく…

①経費削減の提案ばかりする「コストカッター型」コンサルタント

②ミッションが収益を担保する「業績向上約束型」コンサルタント

③新しい提案をしない「マンネリ型」コンサルタント

④期間限定の支援が中心の「プロジェクト支援型」コンサルタント

…などは、支援打ち切りのリスクが高まることになるでしょう。

小生も含めて、中小企業診断士としての「価値とあり方」を見つめ直す時が来ています。

投稿日: 2019年8月12日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−10 〜その価値とあり方の考察〜

中小企業診断士は、プロのコンサルタント資格です。プロとは、”その道だけで収入を確保する人”のことですよね。

中小企業診断士として、独立してフィールドに出た場合、収入を得て自活していかなければ、その価値は低いと言えましょう。

いつもこのブログで主張してますが、経営顧問契約による”町医者的な実地支援”をしていくのが理想です。

中小企業は、課題発生の連続です。

次から次に発生する経営課題を、あらゆる角度から解決するミッションに中小企業診断士は、真っ向から向き合わなければなりません。

クライアントに対して、極上のコンサルティングサービスを提供し、そのフィーを固定報酬として得ていく…。これが、収入確保のあるべき姿です。

時々、”成功報酬での謝金を考えています”と経営者から提案があります。

その際は、契約を見合わせた方が無難です(少なくとも小生はそれを実施しています)。

理由は二つあります。

ひとつは、「成功の定義が分からないということ」です。

業績回復、業績向上が”成功”いう定義は、極めて危険です。

中小企業診断士は、クライアントの業績を約束できる訳ではないからです。

もうひとつは、「企業を成長させるのは、経営者自身の仕事だから」です。

中小企業診断士が、自ら先頭に立って企業の成長を約束できるはずもありません。そんな約束をしてはいけません。

「自社の成長は、我が最大の使命」と心得た経営者を、誠心誠意支援することが、中小企業診断士の仕事です。

ですので、「現場に赴き、現物を現時(タイムリーに)で確認して、対策戦略を考案し、提案実行・サポートする」ことを絶対に外さずに、活動していきましょう。

投稿日: 2019年8月11日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−9 〜その価値とあり方の考察〜

このブログでも再三主張していることですが、中小企業の最大で最強の経営資源は”ヒト=人財”であるということ。

ということは、中小企業専門のプロ経営コンサルタントである中小企業診断士は、”ヒト”の課題にアプローチする必要があります。

この考え方は、絶対です。

では、”ヒトの課題にアプローチする”とは具体的にどんなことでしょうか?

ヒトの課題は無限なので、一概には言えませんが…。

小生が提供しているコンサルティング支援内容から紹介します。

人財は中小企業にとって、最も大切にしなければならないファクターです。

ですので、採用支援も必要です。採用したら育てなければなりません。

人財のキャリアプラン策定や、研修制度策定支援、実際に研修を提供することなども大切な仕事です。

また、人事考課制度の策定や軌道化もあります。

面談による人材診断も可能です。カウンセリングもできます。

これから大きな仕事として広がりを見せる”事業承継”もある意味、人財に関する課題です。

特に事業承継は、税務的な問題やM&Aなどの買収支援がクローズアップされますが、はっきり言ってこれは、人間を見つめる大きな問題です。

事業承継。この問題ほど”入念な事前準備”が必要です。

理想は10年にわたる計画立案です。

切羽詰まった(承継問題が顕在化してきた)時に、この課題解決に着手しても絶対に遅い。

承継自体をハッピーに終わらせるためには、長期的視野に基づいた計画立案とアクションが絶対条件です。

投稿日: 2019年8月10日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−8 〜その価値とあり方の考察〜

平成20年3月。法政大学経営大学院を修了し、翌月(4月)に中小企業診断士として経済産業省に登録しました。

大学院生活はとても価値のあるものでしたし、法政大学経営大学院で学んだことは一生の財産になっています。

大学院では、アカデミックな内容のカリキュラムもありましたが、全体的には”ビジネスを総合的に学ぶことができた”場所でした。

中小企業診断士として、社会で活躍したいと思っている方々にお伝えしたいことをこのブログに綴っていますが、「活躍できない診断士像」を明らかにしていく必要があります。

人格的な不適格者は前号で述べている通りです。

今回は、テクニック的な話をしたいと思っています。

大変な勉強をして登録している方々が多いからか、現場型のコンサルティングを実践している中小企業診断士が少ないような気がしています(少なくとも小生の周りには)。

つまり、フレームワーク(過去の学者が考えたコンサルティングのツール 例:SWOT分析やVRIO分析、成長マトリックスなど)を使用すれば答えが見つかると考えている人。

このような学者型の中小企業診断士は、「喜ばれない診断士」になる可能性が高い。

方程式と違い、中小企業経営は正解のない世界です。

中小企業診断士の最大のツールは「五感」です。

現場に赴き、「自分の目で、耳で、鼻で、舌で、手足で」感じる感覚。

この感覚を研ぎ澄ませることから、現場型のコンサルティングはスタートします。

財務諸表や経営資料だけで、コンサルティングを提供できるはずがないのです。

 

投稿日: 2019年8月9日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−7 〜その価値とあり方の考察〜

中小企業診断士は、経営コンサルタントの国家資格です。国家資格なので、”国が認めた資格(名称独占)”ということになります。

前にも述べましたが、国家資格は「免許証」のようなものですので、仕事は”経営コンサルタント”ということになります。

のべ15年間の経営コンサルタント業務を経て、つくづく思うことは「経営コンサルタントはクリエイティブ」な仕事だということです。

コンサルティング・ノウハウを開発するスキルが求められます。

これは、書籍やインターネットから引っ張ってきたノウハウをそのまま利用することではありません。

経験と想像に基づいた、ノウハウ開発です。

現場でコンサルティング支援に携わっていると、「もう少し見やすい資料にならないか」とか「こんなワークシートがあれば、戦略立案がやりやすい」などの問題意識が浮かんできます。

そんな時に、頭に浮かんだノウハウを、こまめにメモっておく。

その積み重ねが、オリジナルノウハウになっていきます。

オリジナルノウハウの源泉は、診断士試験の教科書に載っている内容では限界があります。

常に現場を診て、現場の声を聞き、現場の事実(出来事)に肉薄していかないと、ノウハウは蓄積できません。

経営コンサルタントの本分は、「個別具体的なクライアントの個別具体的な課題に、個別具体的な手法で、個別具体的なノウハウで向き合うこと」なのです。

投稿日: 2019年8月8日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−6 〜その価値とあり方の考察〜

中小企業診断士は、経済産業省による登録国家資格です。ですので、自称経営コンサルタントとは、違う信念を持つ必要があります。

しかし、中小企業診断士というのは、あくまでも名称独占資格にしか過ぎないことも認識しなければなりません。

つまり、中小企業診断士を取得したからといって、”それだけで食えるわけではない”ということです。

仕事は、経営コンサルティングなのです。

小生の周りにも、中小企業診断士を取得することなく、経営コンサルタントとして大活躍されている先輩もいます。

その先輩方は、実に尊敬すべき仕事に対する情熱・ハート、創意工夫をこらしながら、独自のノウハウを開発されている方々です。

そして、経営顧問を長期にわたり継続されている点に特徴があります。

中小企業診断士として、経営課題解決のプロとしてフィールドに立った以上、長期的な顧問契約で、クライアントに寄り添うことが重要です。

ただ、中には”この人はどうかな??”と思わざるを得ない”自称経営コンサルタント”もいます。

例えば、人材教育や研修を提供しながら、その実際は部下から散々見捨てられたコンサルタント。

飲食のコンサルを自称・自慢し、成功法則などを宣いながら「私は商売として飲食店はやらない、失敗しそうだから(笑)」などと支離滅裂な言動をするコンサルタント。

実際に見てきた事例ですが、国家資格を背負うプロの経営コンサルタント、中小企業診断士を生業とする以上、こんなエセコンにはならないようにしましょう。

 

投稿日: 2019年8月7日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−5 〜その価値とあり方の考察〜

前回も述べましたが、中小企業診断士は経営者に寄り添った存在であると同時に、物事を客観的に観察するスキルが求められます。

経営者により添わなければならない存在ですが、”経営者の味方”ではありません。

立場は常に中立です。

社員(正規・非正規合わせて)・幹部・経営者の言動を常に客観的に観察して、助言支援しなければならないのです。

よく、中小企業診断士として活動していると”先生”と呼ばれることがあります。

しかし、診断士は先生でもありません。呼ばれた場合は、「先生とは呼ばないでください」と提言した方がいいでしょう(少なくとも小生はそうしています)。

経営者は、大なり小なり人生をかけて経営(商売)をされている訳ですから、できれば同じ立ち位置に立つ必要があります。

中小企業診断士(経営コンサルタント)が独立して事業をしていないと、その支援内容に説得力が生まれないと思いませんか?

小生が4年前に独立して、コンサルティングオフィスを立ち上げたのも、その理由からです。

中小企業経営者に寄り添うためには、同じ土俵に立つ必要があると思ったからです。

そして、経営資源に乏しい中小企業は、人材が全て。

もっと言えば、人財がもたらす知恵と行動が全てです。

ですので、中小企業診断士は、中小企業の人財採用・育成・成長過程を担保する提案と支援ができる必要があります。

失礼な話ですが、周囲の「いまひとつ収入が乏しい」診断士の方々は、人財にアプローチしていません。

 

投稿日: 2019年8月6日 | 11:00 pm

中小企業診断士として生きる−4 〜その価値とあり方の考察〜

中小企業診断士の価値や仕事を語る上で、中小企業経営と経営者の実際に迫る必要があります。

中小企業経営というのは、決してスマートなものではなく、課題と解決の連続です。

今回は、経営者の特徴について書きたいと思います。

中小企業の経営者は、常にリスクと戦っている”社会人の猛者(もさ)”ということを、まず伝えておきます。

時々、中小企業診断士の中に(自称コンサルタントも含みます)、中小企業経営を見下したような言動をされる輩を見ます。

「あんたはそんなに偉いのか?」と思わず虫酸が走るような局面ですが、大きな勘違いですね。

毎日毎日勝負の連続をなされている経営者に対して、中小企業診断士は”寄り添わなければ”なりません。

具体的に言うと、自分よりどんなに若い経営者に対しても敬意を払い、支援をしなければなりません。敬語を使うのは当たり前です。

また、中小企業の経営者はいろんな経験をされています。

社会の酸いも甘いも知り尽くしている(あるいは知っている)方が多いのが現実です。

たくさん遊んでいらっしゃいますし、人生経験が豊かな方が多いのです。

そんな人生経験豊かな経営者に対し、中小企業診断士も人生を謳歌している人間でないと、対等に対峙できません。

遊びも仕事も知っている(あるいは知ろうとしている)診断士でないと、経営者から飽きられます。

つまり「こいつと話してもつまらないな…」となってしまうのです。

そうなると、仕事にもなりません。

投稿日: 2019年8月5日 | 11:00 pm