会計事務所の危機…

AI(人工知能)の普及と発展は、今後産業界・経済界において大きなイノベーションを巻き起こすことは間違いないようです。

本日、小生は『freee』というAIを駆使した会計ソフトを体験する機会がありました。

いや〜すごいですね。何がって?手作業による事務処理が全く必要なくなります。

領収書の写真、請求書の写真をiフォンで撮影するだけで、経理仕訳を自動でやってくれるもの。

以前からある技術ですが、freeeは撮影対象物が拡大したこと、精度が上がったことなどが特徴でしょうか。

しかも、メインバンクのインターネットバンキングをリンクさせれば、入金があった場合には自動的に仕訳してくれます。

そして、月末、会計末には試算表や財務諸表が自動的に策定されます。

しかもペーパレス。PCやiフォン内での情報閲覧を主にしています。

まだまだ発展途上で、これからますますサービスが付加されるようです。

会計事務所業界は、これまで特権的な業務(複雑な税法に裏付けされた申告業務など)を背景にしてきました。

今でもその傾向はあり、記帳代行や経理代行などを引き受けて”作業”し、報酬としている会計事務所も多いです。

AI型会計ソフトの発展は、イノベーションを起こしにくい会計事務所業界の、大きな脅威となることは間違いないのです。

これから生き残りをかけた、発想の転換と経営方針・戦略の転換を、会計事務所自体が起こしていく必要性が高まっているのです。

 

投稿日: 2019年7月10日 | 11:00 pm

自主的自発的に考え、動く社員

社員やメンバーの成長・育成にお悩みの経営者が多いです。特に働き方改革が叫ばれるようになった今日は、その傾向が強くなりました。

社員を含めた構成メンバーの成長は、企業の成長を決めます。

特に中小企業においてはなおさら。

企業のブランディングが進まない、結果的業績がよくない…などの原因を突き詰めると、メンバーの意識や行動に起因していることが多いのです。

社員の成長のベクトル(方向性)は、「自主的自発的積極的に思考・行動できる」ということです。

数ある経営資源の中で、最大で最強の資源である「ヒト」を育成する風土・仕組みを作り上げることは、経営者の大切なミッションです。

優秀な(あえて言いますが…)社員がいれば、いい商品も作れます(仕入れもできます)。サービスも開発できます。

また、売上(収入)も作ることができます。

様々な経営現場を診ていますが、メンバーの成長に真剣に向き合っている企業がどれほどあるでしょうか?

長期的視野に立った経営を考えるとき、浮き沈みする業績に一喜一憂するのでなく、じっくりとシステマティックに人財育成に取り組みましょう。

結果的には、勝ち続ける企業になるための近道になります。

投稿日: 2019年7月8日 | 11:42 pm

ミニマム企業の新商品開発

こだわったモノづくりの技術は、企業経営の大きな武器になります。

先日、佐賀市内の完全オーダーメイド・ベスポークシュー(靴)会社「NIHL(ニヒル)」の作戦会議でした。

今回のディスカッション内容は、新商品の試作品に関する検証議論です。

プロトタイプとして製造挑戦してもらったのは、牛革製コインケースです。

見てください!このすばらしい出来具合!!

ステッチもダブルに縫いこんであります。牛革もしっかりした部分を使用し、2重になってる仕上がり。

NIHILのロゴもキマっています!!

某他社の製品と比較してみましたが、そのクオリティの高さに驚かされます。

月とすっぽんの違いと言うのでしょうか…。

NIHILの古賀代表は言います。モノづくりはとても愉しい…と。

NIHILの商品は、靴やコインケースではない。

出来上がった製品に込められた”想い””魂”が商品(売り物)である…とは小生の一貫した主張です。

今回のコインケースは、2種類を製作してくれました。

どちらも渋くてとてもカッコイイ!!

NIHILは、本格的に皮革でベスポークシューズ(完全オーダーメイドの世界で一つだけのマイシューズ)を完全ハンドメイドで創っている企業です。

当然、高品質・高価格です。だけど、一生使える自分の足にぴったりフィットした世界で唯一のシューズと思えば、検討の余地あり…ですよね。

〒840-0001 佐賀市巨勢町修理田1222 TEL/0952-25-2583

投稿日: 2019年7月6日 | 9:16 pm

リーダーの資質を考える

コンサルタントとして、クライアントの支援をしているとメンバーの退出(退職)という局面に出会うことが時々あります。

時にそのメンバーが、経営幹部である時には経営側は退職のケアをするためにコストや時間、労力を費やさす事態になります。

時々思うのですが、幹部に必要不可欠なリーダーの資質(リーダシップ)とは何なのでしょうか?

様々な文献や研究がなされている分野ではあるのですが、経営(商売)の場合、スポーツにおけるリーダーシップとは相違点が多々あります。

商売は勝敗でありません。

商売(経営)は、人を幸せにする活動です。ですので、経営に携わるリーダーは、メンバー(部下やスタッフ)の幸せを実現するための言動が求められます。

リーダーの言動が私利私欲にまみれたものであるならば、リーダーとメンバーの信頼関係は成り立ちません。

また経営の場合、特に「あんたのためなら人肌でもふた肌でも脱ぎますよ…」と思われるような人間的魅力が第一です。

特に経営者と幹部には、その人から慕われるような人間味溢れたキャラクターが最適です。

よく「経営者は最高の営業マンでなければならない…」と訴えるコンサルタントもいますが、それはどうか??と思います。

営業マンは「売り込むこと」がミッションですが、人間味あふれる経営者ならば、お客様側から「買ってくれる」ようになることも可能ですよね。

リーダーの資質は、「人から慕われること」に他ならないのではないでしょうか。

投稿日: 2019年7月5日 | 11:00 pm

事業承継の難しさ

中小企業の後継者問題が、近年特にクローズアップされています。

社会問題と言ってもいいこの問題は、中小企業に支えられている日本の国力の問題といっても過言ではないと思っています。

しかし、事業承継というのは本当に難しい課題です。

経営コンサルタントの業界でも、特に会計事務所や税理士法人などが主体となって事業承継問題に取り組んでいる現状です。

なるほど、相続問題が絡んでくると税金や資産・負債の承継につながる、会計事務所のお得意分野であることに間違いはないでしょう。

一方で、事業承継は”単なる財産(資産や負債)”の問題ではないのです。

それは”想い=経営理念”の承継、そして承継後の経営戦略を立案実行していく”経営資源”の承継なのです。

ここに、事業承継の本当の難しさが隠されていると思っています。

いくつかの失敗パターンがありますが、もっとも散見される失敗パターン。

”短期間で思いつきのままに実行”してしまうことです。そして”想い=理念”の承継ができずに、後継者候補へのバトンタッチができない…パターンです。

事業承継は、長期的(10年を目処)に計画を立てることが重要です。

経営資源(ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ、その他)別の承継・成長計画をできるだけ詳細に予定立案していくことが重要です。

経営者が承継者に対して、ストレスなく経営のバトンタッチができるような、ソフトな計画立案をしましょう。

投稿日: 2019年7月4日 | 6:30 am

空手を通じた学び…。

小生の通う空手道場は、佐賀市大財にある「和道流古賀道場」(わどうりゅうこがどうじょう)と言います。

様々なコースが設けられています。子供達(幼児から小・中学生)が通う夕方の練習(月〜土17:00〜19:30 ※土曜日は15:00〜18:00)。

大人のコース(毎週火曜日・金曜日20:15〜22:15)など…。

小生は、主に子供達が通う練習に参加しています。

今日の空手稽古。とても嬉しい出来事がありました。

通常練習後、いつも「練習、お願いします!」と元気に言ってくる小学3年生の男の子(そうたくん)がいます。

その小学生との約15分間の居残り練習をするのが、最近のルーティーンとなっているのです。

練習後、九州大会(鹿児島にて開催)でのお土産をいただきました。

嬉しかったのは、「いつもありがとうございます。これお土産です…」と恥ずかしそうに渡してくれた小学生の”気持ち”でした。

自分が少3の時、こんな心遣いができただろうか…?

積極的に「練習お願いします!」と発言することができただろうか…?

何度過去を振り返っても、答えはNOです。

本当にりっぱな子供だと思う。改めて、空手という武道の持つパワーに驚かされます。

そうたくんは、先の佐賀県大会で優勝、九州大会でも第3位という立派な成績を残しています。

それにしてもこのお土産、小生が日本酒好きだということを知っているかのようなチョイスです(笑)。

そうたくん、本当にありがとう。

こちらこそ、君から元気と勇気をもらっていますよ。何より練習相手になってもらっているのは、小生の方です。

これからもよろしく!笑笑。

 

投稿日: 2019年7月3日 | 11:00 pm

ハンドメイド・コンサルティング

経営コンサルティングは、ビジネスである以上報酬をもらって仕事をします。あたりまえですが…(笑)。

コンサルティング支援を仕事とする上で、報酬(収入)の組み立て方は工夫の必要があります。

コンサルティングの報酬を、大きく2つに分けるとしましょう。

一つは1回限りの支援(研修やセミナー、講演会)、

もう一つは、継続的な支援(顧問)です。

安定的に経営コンサルティング支援を生業とする場合、断然継続的な支援が理想となります。

これは、長期にわたり継続して課題を解決していく、伴走型の支援といってもいいでしょう。

当然ですが、クライアントの経営実態に肉薄して、事実確認と現状認識を徹底的に行うことが条件となります。

クライアントの規模や業種業態もさることながた、構成員(社員、メンバー)のキャラクター、経営者の人物像など変数は無限にあります。

ですので、同一無比のクライアントなど世界中に存在するはずもありません。

そのクライアントに、経営パフォーマンスを向上させるコンサルティングサービスを提供するのですから、処方箋となる提案戦略も無限ということになります。

確立されたパケージコンサルティングではなく、ハンドメイドコンサルティングが重要です。

個別具体的な課題を、個別具体的な手法で、個別具体的に解決する…現場・現物・現時の3限主義に基づいた手作りのサービスを提供していきましょう。

 

次回は、ストックビジネスとしてのコンサルティングサービスについて書きます。

投稿日: 2019年7月2日 | 11:00 pm

人材の成長って??

中小企業経営の最強経営資源は、ヒト=人財であることは間違いありません。

ということは、”人を大切にする経営”こそが経営の第一義であり、とりわけ中小企業が目指すべき経営の姿と言えます。

クライアントのコンサルティング局面において、小生はよく「人(メンバー皆さん)の成長が企業の成長です」と言っています。

その主張に対して、「人の成長ってどういうこと?」という質問をもらいます。

なるほど、抽象的で解りにくいですよね。

人材の成長とは、「主体的に考え、能動的に計画し、積極的・具体的に行動」できるようになる…ことです。

「主体的に考える」とは、課題を我が事として向き合うことです。

「能動的に計画する」とは、自ら課題解決をスケジューリング化できることです。

「積極的・具体的に行動する」とは、前傾姿勢で、具体的な発言・アクションを起こせることです。

また、人材の成長に欠かせない意識は、目的意識・問題意識・価値意識の3つです。

目的意識は、「何のために?」という意識。

問題意識は、「これでいいのか?」という意識。

価値意識は、「何が大切なのか?」という意識です。

この3つの意識を磨き上げていき、主体的に考え、能動的に計画し、積極的・具体的に行動できるということが、人材の成長プロセスです。

当然のことですが、この人材の成長プロセス環境を整備することが、経営者の責務であることは間違いありません。

投稿日: 2019年7月1日 | 11:41 pm

人材を人財として見抜くスキル

経営者は、ある意味”人たらし”でなければならないと思います。

中小企業にとっての最大で最強、唯一無二の経営資源は”ヒト”であり、周囲にヒトが集まる経営者は事業失敗の可能性が低減します。

太陽のように、周囲の人間に対して温かみと恩恵を与えられる経営者は、本当にすばらしいと思っています。

一方で、どうしてこんな人財が幹部として登用されているのか?と疑問に思わざるを得ない、人事マネジメントも時々見ます。

以前所属していた会社にもありましたが、営業力のある人間(本当の営業力かどうかは甚だ疑問)が、リーダーとなっている事象。

販売会社においても、「稼げる=マネジメント力がある」では絶対にありません。

会計事務所や放送局などの知的産業ならばなおさらです。

マネジメントというのは、スタッフのモチベーションを上げることから始まります。

マネジメント力がある人財のスキルを、経営者は見抜かなければならない。

その人事戦略を間違うと、後々辻褄が合わなくなり、修正のための多大なコストと時間を要します。

経営者は、周囲の人から慕われ、リスペクトされ、信頼される必要があります。

同じように、マネジメント力を備えた人材の資質を見抜き、リーダーとして登用することに留意する必要があるのです。

投稿日: 2019年6月23日 | 8:55 am

コスト削減しか提案できないコンサルタント

会計事務所の監査スタッフ、税理士の先生方のありがちなコンサルティング風景。

経営者に対するアドバイスの際に、業績数値結果(財務諸表など)を見ながら、コスト削減を中心として話をすることが多くあります。

過去、会計事務所での勤務経験から、このような風景をよく見てきました。

なるほど、財務諸表を診ると販管費(販売費及び一般管理費)の中に、膨らんでいる勘定科目があります。

その勘定科目の削減を指南することは、至極当然なこととも思えます。

一方で、膨らんだ勘定科目の削減は、”だれでも言うこと”ができます。

これが、人件費ともなるとなおさら。

人権負の削減は、原則として「やってはいけない」戦略です。

戦略なきコスト削減は、企業の体力を奪います。

中小企業診断士として活動するならば、コスト削減の前に、増収(売上を創ること)を提案することです。

そして、高付加価値化戦略を提案することです。

一言で言うと、コスト削減提案は誰でもできます。

増収・高付加価値戦略の提案は、財務諸表などだけでは浮かんで来ません。

経営者との詳細な現状(強み、弱み、機会、脅威)ヒアリング、現場確認、スタッフの意識調査、商品・サービス調査などの現状認識作業によって浮かび上がるのです。

 

投稿日: 2019年6月22日 | 11:49 pm