企画書策定力は、コンサルタントの大切なスキル

コンサルタントとして、成長していくためには「書ける」「話せる」「(仕事が)取れる」というプロセスが必要だと、尊敬する先輩から教わりました。

日々、経営の現場でコンサルタントとして活動していると、その提言が正しいということを実感します。

最近は、その成長プロセスが「調べる(ことができる)」「(レポート、企画書が)書ける」「(セミナー、企画プレゼンが)話せる」「(仕事が)獲得できる」というスキームになっていると考えています。

特に「書ける」というスキルは、とても大切です。

見やすく、分かり易い報告書(レポート)や企画提案書を書ける能力です。

コンサルタントが仕事を獲得できる分水嶺は、この「書ける」というスキルに左右されるといっても過言ではないでしょう。

だめなコンサルティング支援の企画提案書をまとめてみました。

①文字や文章だらけで見にくい。企画書は”読むもの”ではなくて「見るもの」です。できるだけ、図や絵柄を駆使して見やすい企画書を策定してください。

②ビジネス書や他人が策定した企画書を丸パクリの「猿まね企画書」。小生の以前の上司(自称コンサルタント)がこのタイプでしたね。はっきり言ってエセコンです。

③コンサルティングの目的や狙い、期待効果を明示できていない企画提案書。

④コンサルティングプロセスが、時系列でイメージできない企画書提案書  などなど

気づけばまだまだありますが、プロのコンサルタントして仕事をいただく以上、クライアントから納得して依頼されるような企画提案書策定力は、是非とも身に付けたいですね。

投稿日: 2019年1月27日 | 11:52 pm

単年度経営方針書策定は、研修スタイルで。

一昨日から一泊二日にわたり、福岡市内のクライアント様の単年度経営方針書づくり研修会を支援してきました。

今回で5回目となる研修会ですが、回を増すごとに参加するリーダー陣の成長を感じています。

方針書づくりは、経営の羅針盤を策定する大切なファクターです。

小生のクライアントにおいては、集合研修会スタイルでの策定会議を推奨しています。

各部門の方針をじっくりと考察し、アクションプランを練り上げ、結果的な業績計画まで作り上げるのは、”学びの場”としても位置付けているからです。

特に近年は、1年間の経済状況がめまぐるしく変化します。

そこで、半期ごとの方針書づくりをお勧めしています。

総勢16名の幹部・リーダーが一堂に集い、それぞれの立場で計画を練り上げていきます。

その取り組みは、時間もコストもかかります。

しかし、そのクライアント様は惜しみなく時間とコストをかけて、単年度経営方針書を皆で創るという取り組みをブレることなく続けています。

その覚悟とぶれない姿勢に、改めて敬意を持った一泊二日でした。

単年度経営計画書は、”創って終わり”ではありません。

PDCAを実直に回していくための指針書にすぎない。これからがスタートなのです。

投稿日: 2019年1月24日 | 11:58 pm

社員研修会は”愉しみ”を持たせた内容で実施する!

新入社員研修会のオファーが入ってきています。

思い起こせば、25年ほど前。小生が入社したコンサルティングファームでは、地獄の特訓型の新入社員研修会が実施されていました。

今思うと、あれはあれで役にったような気がします。社会というのは理不尽なステージだということを理解する上では…です。

しかし、今の時代研修会のスタイルも変化してきました。

ちなみに小生が提供する新入社員研修会は、「リラックスしながら、真剣に…」をモットーにしています。

また、内容はゲームやワーク、プレゼンやロープレを取り入れたエンターテイメント性を持たせた内容が特長です。

結果として、そのような研修が参加者の参加意欲と、情報吸収度が違います。

また、動機付け(目的意識の落とし込み:なぜ研修を受けるのか?)にしっかりと時間をかけます。

なぜ、この研修を受けているのか?この研修の目的は何か?をしっかりと落とし込まないと、参加者は吸収してくれません。

一方、きちんと動機付けしてあげれば、参加者の真剣さにスイッチが入ります。

新卒新入社員をはじめとした、若いスタッフには特に動機付けが大切です。

なお、レクチャー中心の一方的な研修スタイルよりも、双方向の関係性を築きながらワークやゲームを取り入れた内容にした方が”愉しみながら学べる”充実した研修になることは言うまでもありません。

投稿日: 2019年1月22日 | 11:48 pm

経営者はブレない、コンサルタントはブレさせない!

日々の商売をしていると、経営者はいつの間にやら売上や利益、いわゆる業績ばかりに目が行きがちになります。

業績に注力してばっかりいると、いつの間にやら経営の目的(理念の達成)を忘れてしまい、損得判断の事態に陥りがちになるのです。

明確にしておきますが、経営の目的は業績ではありません!

コンサルタントの中には(税理士や公認会計士にも多いのですが)、利益を上げていくことこそ経営の目的であると言わんばかりに、助言・アドバイスする輩もいるから困ったものです。

以前、このブログでも主張しましたが、経営の目的を”業績”とする経営と”理念の達成”とする経営では、今後は結果的業績格差が、大きく広がっていきます。

経営目的を経営理念に合わせて、ブレないこと…これが経営者の器といってもいいでしょう。

また、ブレさせないような支援をすることが、コンサルタントの腕の見せ所です。

小生が支援しているクライアントの中で、結果的業績が躍進中の企業は、信念がブレない経営者が率いています。

反対に、ブレまくる経営者は、結果的な業績に苦戦している現状があります。

経営理念に向かってブレずに、様々な経営課題に向き合う姿勢は、社員のハートを掴み、経営者へのリスペクトにつながっていくのです。

逆に、ブレまくっている姿勢も社員に見られています。

結果的にメンバーのモチベーションに、差が出てくるものなのです。

投稿日: 2019年1月21日 | 11:13 pm

経営理念の価値を理解する

企業経営は、原点に立ち戻ることが必要な場合が多いですね。御社には、「経営理念」と言われるモノはありますか?

社長一人で経営している場合にも、経営理念は必要です。

しかし、この理念を「ただのキャッチフレーズ」と解している経営者や社員の方々も時々見ます。

残念ながら、コンサルタントの中にもそういう輩がいるから困ったものです。

明言していきますが、経営理念の重要性は大きい。

これは「経営理念」「企業理念」「社是」「社訓」、最近では「クレド」などという言い方もされています。

ここでは、企業理念という言い方をしますが、これは「全社共通の価値観を明文化したもの」です。

また、御社の存在価値を明文化したものでもあり、経営の目的を明文化したものなのです。

この理念の理解度を深めることが、社員研修の根幹にもなります。

また、経営理念を達成するために行動基準を策定し、その行動基準が人事考課項目の源泉となることもあります。

つまり、経営の不変の価値観なのです。

ですので、実直にまじめに、まっすぐに。

ブレることなく経営理念にベクトルを向けた企業経営が求められますし、経営者がブレた時の反動は、とても大きいのです。

投稿日: 2019年1月19日 | 11:39 am

経営会議は健全に運営されていますか?

企業経営につきものの各種会議。学校の部活動ですら、ミーティングなどのコミュニケーション手段がありますよね。

様々な企業を訪問支援していますが、会議の運営現状を診ると、その企業の社風などが仮説立てできます。

課題ある会議の現状を列挙します。

①会議参加しているスタッフ(とりわけ現場に近い)から意見や考えが発言されない。

圧迫感が蔓延している会議では、現場スタッフの意見が全く表に出てきません。

現場スタッフの意見こそ、課題を直撃している場合が多いのに…です。

②議論型になっていない。単なる報告会になっている。

報告会であれば短時間で終了できます。極端にいうと、資料提示して「ご覧の通りです」で済むはずですから。

会議が「議論、ディスカッションの場」です。

議案に対して、様々な方向から検証して決定事項を出していくような取り組みが必要です。

③トップダウンに終始した会議なっている。

中小企業の会議あるあるです。トップ(社長)の考えがそのまま、会議場に反映されるというものです。

会議の必要がありません。通達で済みます。

④パワハラ的な圧迫会議になっている。

今はほとんど見かけなくなりましたが、ひと昔前はこのような会議が結構横行していました。

このような会議は、今時ナンセンス。会社を私物化しているオーナー経営者によく見る現象です。

 

他にもありますが、健全な会議は、人財を育みます。

さまざまな工夫を試みてメンバーが「明日からまた頑張ろう!」と思う会議を作り上げましょう。

 

投稿日: 2019年1月18日 | 11:54 pm

高圧型(こうあつがた)研修の終焉

企業は最後の、最大の教育機関である…とは、恩師・坂本光司先生の言葉です。

この時期、新入社員研修会を始め、各種階層別の研修相談案件が集中します。

今日も、長崎県諫早市の総合病院で、中途職員と新入職員向けの研修相談を受けました。

昨年までのインストラクター(ちなみに高齢:70歳くらいの女性)は、研修参加者に対して高圧的な態度、レクチャーが特徴だったそうです。

しかし、参加者の疲弊感と委縮感を感じた担当者は、今年から全く趣旨を変えた内容を考察しているとのことでした。

 

研修は、企業が提供する”学びの場”です。

インストラクターが先生気取りで高圧的に物申すような内容は、とっくに時代遅れになりました。

 

プロであるインストラクターは、参加者が”愉しみながら学ぶ”工夫が求められます。

仕事も学びも「愉しむ」というキーワードが不可欠な時代なのです。

 

また、最近の新卒新入社員は、特に高圧的な研修を嫌います。一昔前のやり方では、全く通用しないということなのでしょう。

今回、声かけをいただいたことに感謝しつつ、「真剣に、リラックスして、愉しみながら」学べる研修プログラムをしっかりと立案して、提案してみようと思っています。

投稿日: 2019年1月17日 | 11:15 pm

価値観の統一・共有は強いチームづくりの必要条件

経営というものは、社長一人で創業し、人を雇用して大きくなっていく過程が通常です。

社長一人で仕事をしている場合は、価値観の共有はナンセンスですよね。

なぜかというと、社長の信念イコール価値観であるという等式が成り立つからです。

他人をスタッフとして雇用した瞬間から、経営に関する価値観の統一と共有は必要条件となります。

経営の価値観とは、すなわち「経営理念」のことです。

ときに、それは「企業理念」とか「クレド」などという表現をしている企業もあります。

または、社訓や社是という言い方をしている企業もあります。

強い経営チームは、経営理念(共通の価値観)に関して経営幹部・首脳がブレることはありません。

扇の要である経営陣の価値観がブレると、扇の先である現場はブレまくります。

ブレると業務自体の目的意識がズレ始め、結果として業績に悪い影響を及ぼすのです

まさに、経営理念(経営の価値観)の統一・共有は、強い組織づくりの必要条件なのです。

経営理念は、「見える化」することが重要です。

美しい言葉・フレーズで明文化し、チームの構成員やお客様へのブランドPRフレーズとして位置づけましょう。

投稿日: 2019年1月16日 | 11:44 pm

目標管理制度ってうまくいくの?

成果主義人事制度が流行をみせたひと昔前、目標管理制度(MBO)というマネジメント手法をとる企業が増えました。

自分のクライアントにも、数社この制度を取り入れた企業があります。

結果はどうか…??です。

数日前も、目標管理制度を取り入れた企業活動の結果が、社員の疲弊を招き、人財の流出を招くという実態に直面しました。

目標管理制度??

目標ってそもそも”管理するもの”でしょうかね。

目標は、その達成のために「社員やそのチームが主体的に能動的に取り組むべき指標」なのではないでしょうか?

であるならば、目標に突き進むべき源泉のモチベーションを管理する方が、日本的経営の特徴にマッチする気がします。

その目標が「高すぎる」ならばなおさらです。

このブログでも再三述べていますが、目標というものは「到底達成できない指標」であってはなりません。

彼らの論法は、「高すぎる目標であればあるほど、達成した時の喜びと自信が財産になる」というものです。

しかし、人間はマシンではない。

感情を持つ人間の取り組みである経営は、その源泉であるモチベーションこそが大切です。

経営の業績数値目標は、過去になると結果になります。すなわち、正しい経営活動の結果現象なのです。

目標管理手法を間違って使った場合、目標が”目的”となってしまうような状態だけは避けていただきたいものです。

経営の目的は、”経営理念の達成”であり”関わる全ての人たち(とりわけ社員とその家族)を幸せにすること”なのですから。

投稿日: 2019年1月15日 | 10:40 pm

事業承継は10年計画で考案する…

事業承継でお悩みの企業が多い現状です。同時に、事業承継支援をうたっている会計事務所やコンサルティングファームも数多く存在します。

彼らの切り口は大抵の場合、相続税対策や相続手続きの支援など、形式張ったものが多いです。

おっと、こう言うとまた会計事務所の仕事を否定してるように思われますが、決してそうではありません。

会計事務所の中にも、クライアントに寄り添ったハートフルな支援をしているところはいっぱいありますので。

さて、事業承継するための人財がいるということは、このご時世、とても恵まれたことだと考えています。

人財不足で、または適当な人財が不在で、優良企業(ここでは利益が出ている企業と定義します)なのにもかかわらず、事業継続を断念せざるを得ない会社が多く存在するからです。

事業承継計画は、10年スパンで立案しましょう。

前半の5年間は、中期的に後継者に事業をスムーズに承継していくフェーズです。

後半の5年間は、後継者が次期経営者として成長すていくフェーズです。

何度も言いますが、経営は人間の営みです。

人間の営みということは、感情や意思、ハートなどが恐ろしく作用していきます。

つまり、形式張った手続きのみでは、スムーズでドラブルレスな事業承継はできません。

徹底した議論やディスカッション、経営幹部を巻き込んだ社風づくり、コミュニケーションや合意系絵性など、複雑なファクターが絡んでくることを心得なければなりません。

投稿日: 2019年1月14日 | 7:55 pm