飲食物商品のブランディング

食べ物や飲み物を商品開発している企業。現在は、どの業界においても中小企業のブランディング戦略が重要な時代です。

ブランディングのコア(核)部分は、品質=Quorityであるということは、このブログでも再三主張しています。

たしかに、お客様の期待を裏切らない絶対的な品質さえ確立できていれば、ブランディングの基礎はできているものと考えます。

しかし、食べ物・飲み物というのは、品質が測りにくい商品群です。

なぜなら、”好み・嗜好”という人間の複雑な感覚が絡んでくるからです。

実際、大学院時代に豚肉のブランディングを研究する同期がいました。

彼と、外国(アメリカ)産の豚肉、国産の豚肉、地方のブランド豚肉などをソテーにして食べ比べリサーチをしてみたことがあります。

結果、美味しさの感覚にはバラツキが大きく、人間の味覚の”いい加減さ”を実感した経験があります。

では、飲食物商品のブランディングはどうするか?

それは「どう見せるか?その美味しさをどう伝えるか?」を工夫し、実行することが重要です。

ロゴやパッケージのオシャレ感の演出、商品名や”こだわり”を醸し出すようなネーミングの工夫など、ブランディング戦略は無限にあります。

投稿日: 2018年12月9日 | 1:00 am

中小企業診断士の実際 〜肩書きにしか過ぎない診断士

中小企業診断士を経済産業省にはじめて登録してから、まもなく12年目に入ります。

診断士になって本当に良かったと思うし、国家資格ホルダーにプライドもあります。

しかし、中小企業診断士という概念は肩書きにしか過ぎません。

なぜなら、資格をもっていても全く使用しない、活用していない方々があまりにも多いからです。

せっかく中小企業診断士になったのであれば、中小企業の現場・フィールドにおいて大いにその知性と知識と経験を”困っている”中小零細企業のためにフル活用して欲しいと思います。

ですので、独立・フリーとして活動している人たちの職業は、「中小企業診断士」ではなく「プロコン=プロの経営コンサルタント」であることが言えるのです。

プロコンの生命線は何か?

それは、「現地・現場・現時で五感を研ぎ澄ます」ことに他なりません。

種々様々な分析方法や、戦略立案のフレームワークがあり、ひとつひとつが素晴らしい洗練された方法だとは思います。

また、これからはAIの発展によるデータ分析からの戦略の仮説立ては、スピードも的確さも飛躍的に向上していくことが予想されます。

しかし、現場で現場の姿をタイムリーに嗅ぎ取り、感じ取るコンサルタントの感覚は、AIでは絶対に真似できないプロコンの領域となるはずです。

投稿日: 2018年12月8日 | 11:14 pm

中小企業診断士の実際 〜経営者をリスペクトすること

中小企業診断士やプロのコンサルタントを生業としている人たちの中に、少し勘違いしている方々を時々見ます。

つまり、先生気取りで「上から目線」の助言・アドバイス(というより指導・指示)をしている輩のことです。

中小企業診断士は、「どんな零細企業・中小企業の経営者でもリスペクトする」必要があります。

「そんなことも知らないの?」とか「そんなやり方では効果がない!」、「そんなことしてどうするの?」などといった言い方(その前に姿勢)は接待にタブーです。

実際、そのような支援をしている中小企業診断士も知っていますが、クライアントからのクレームも多く、同僚の診断士からも呆れられる始末でした。

なぜ、経営者をリスペクトしなければならないのか?

どんな企業規模の経営者でも、人生や財産など、とても大切なものを賭けて勝負されているからです。

勝負というと博打のようなイメージもありますが、経営には理念があり、ビジョン(未来像)があり、単年度経営計画書がある。

また、事業を推進して成長していくための各種経営戦略もあります。

中小企業診断士やプロコンサルは、そんな人生や大勢のスタッフ(社員)、その家族の命運を背負って商売をされている経営すべき存在として、誠心誠意支援していくことが重要です。

投稿日: 2018年12月7日 | 11:55 pm

事業(ビジネス)を始める前に持つべき想い

創業塾などのビジネスセミナーの講師を務めると、あるあるな個別質問を受けるときがあります。

「何か起業したいと思っているのですが、これからどんな分野が魅力的(市場拡大)だと思いますか?」

「ぶっちゃけ何の事業がいいと考えられますか?」などなど。

そのとき、小生が決まって答える内容はただ一つです。

「何でもいいのではないでしょうか?」…です。

 

事業をスタートするとき、起業家はよくその市場が伸びていくか、衰退していくかを気にしてしまいます。

明言できますが、ビジネスをスタートするとき最も大切なのは、経営や商売に向き合っていく”想い”です。

想いが強けければ強いほど、熱ければ熱いほど、その想いは周りのメンバー、取引先、お客様に伝わっていきます。

どの業界でも、勝ち組と負け組があるのです。がんばってる会社、そうでもない会社があります。

その差が拡大するだけであり、どの商売・経営でも大きなリスクは付きまといます。

例えば、あなたがこれから事業をスタートさせるアントレプレなーだとします。周りの無責任?な人たちは、様々なことを言ってくるでしょう。

中には「やめたほうがいい」とか「絶対失敗する」などという方がいると思います。

事業の目的(理念)、ビジョン書、よく練られた事業計画書ができていれば、後は価値ある取り組みをしていくだけです。

 

投稿日: 2018年12月6日 | 11:13 pm

”街をカッコよくする”という理念 〜CAFE「木と本」にて

今日は佐賀市唐人町にある、株式会社RELI.STYLE(リリスタイル)様でご縁があり、訪問してきました。

ここは、女性専用フィットネススタジオ「RELI.STYLEフィットネス」、カフェ「木と本」、ヘッドスパ「木と本 HEAD SPA」の3事業を運営されている会社です。

昨日は、カフェ「木と本」のスペースで約3時間。

経営者の船津社長に、今後のビジョンや経営理念に関して取材させてもらいました。

船津社長は、まだ30代半ばととても若い経営者。

彼の理念(事業目的)の「街をカッコよくしたい」という話を聞いた時、「この会社を応援したい!」とハートに火がつきました。

まだ4年目という若い会社に、「一緒に事業をしたいという若者が次々と応募してくる」そうです。

経営者は「周りの人を惹きつける人間的魅力」に溢れている必要があります。

やはり、船津社長の正しい事業目的とぶブレない姿勢、そして人柄が人を惹きつけるのでしょう。

カフェ「木と本」の店内写真です。

店の入り口外観です。おしゃれな雰囲気がただよいます。

とっても美味しいコーヒーをいただきながらの、取材・打ち合わせは至福の瞬間でした。

店内には、勉強やお仕事に最適な、静かでおしゃれな空間が用意されています。

2階にはコワーキングスペースが用意されていますよ。

雑貨を見るのも楽しい。 

カフェでは、モーニンングからランチ、ディナーまで(スウィーツもありますよ)楽しめるメニューが豊富です。

コーヒーも、豆やテイストをセレクトできます。

佐賀市内で、またまた元気な若い経営者にご縁があったこと…感謝です。

中小企業診断士、プロコンとしてとてもワクワクするような時間でした。

 

これから幾度となくお伺いし、取材させてもらいたいと思います。

 

投稿日: 2018年12月5日 | 11:40 pm

長期的視野に立った経営判断

経営は判断の連続です。経営者の仕事は、判断であるといっても過言ではないでしょう。

経営判断をするとき、短期的(目の前の利益にとらわれ過ぎ)な視野で経営判断をしてしまうと、結局のところ問題・課題の先送りになってしまいます。

経費の考え方にも、長期的な視野での判断が求められます。

経費には現在経費と未来経費が存在します。

現在経費は、出来うる限りの削減策を講じるべき経費です。

例えば、地代家賃、水道光熱費…

未来経費は、これからの経営課題を解決していくために講じるべき投資型経費のことです。

最大の未来型経費は人件費です。

また、例えば教育費や研究開発費など…。

経営判断が短期的視野に固執してしまった場合、未来経費を抑えるだけ抑えてしまいます。

結果、課題の先送り現象が起こり、いずれ困り果ててしまうことになるのです。

何より、課題・問題を解決していくのは人財に他なりません。

そのため、「人材への投資による人財への育成」を怠らないようにすることが大切です。

投稿日: 2018年12月2日 | 11:44 pm

AI(人工知能)の急速な発展に備える

今日は佐賀県中小企業診断協会の研修(セミナー)兼懇親会(忘年会)でした。

11月4日に制定された「中小企業診断士の日」にちなんで開催されたもので、内容はとても興味深いものでした。

タイトルは「AIによる衛生ビッグデータ解析」というもの。

講師は、佐賀大学の新井康平(あらいこうへい)名誉教授です。

講演内容をざっと紹介します。

急激に発展していくAI(人工知能)による、メリットとリスク。労働力のAI移譲化など、日本人口8000万人時代に備えるための方策。一方で、特にリスクに備える必要性がある…。

最大のリスクは、AIを動かすCPUへのサイバー攻撃。…というもの。

特に士業が展開している業務が、 AIに取って代わる時代がやってくる…という話は、リアリティを感じる共に、脅威を感じました。

中小企業診断士の業務が、AIに取って代わる可能性は低いと言われています。

しかし、小生はその見解は甘いと考えています。AIが所持する膨大なデータから、経営のシミュレーションを描き出すのはいとも簡単なことでしょう。

では、プロの経営コンサルタント(中小企業診断士)として、どう対処していくか?

キーワードは「もっと現場で、もっと現時(タイムリーに)で、もっと現実的(リアル)に」です。

そのために、現地現場での事実確認のため五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を研ぎ澄ますことを怠らないことだと考えています。

投稿日: 2018年12月1日 | 11:22 pm

損得勘定経営は、結局損をする…。

経営者は判断の連続です。判断・決断・指示命令が経営者の役割であるといっても、過言ではないでしょう。

しかし、その大切な判断の基準を「損得勘定」でしてしまう経営者が多いですね。

損得勘定の経営者の事例をあげましょう。

・人材採用や教育・育成費を削減して、販売力・営業力ばかりに注力する。

・間接部門(経理・総務)にまったく経費をかけず、直接部門(営業、製造)にばかり投資する。

・人財に投資することなく、商品開発や仕入れにばかり投資する。

・福利厚生費を削るだけ削って、備品ばかり購入する。

そのほかにもありますが、要するに「人に投資せず、モノに投資する」というのが共通点のようです。

人(メンバー・スタッフ)の成長・活躍が、企業の成長と躍進に他なりません。

損得勘定で経営ばかりしていると、結局のところ人財が育たず、損をしてしまう経営に陥ってしまうのです。

投稿日: 2018年11月30日 | 8:26 pm

中小企業の強みを生かす 〜結束力と機動力〜

NHKの朝ドラ「まんぷく」を観ていますか?モデルとなっているのは、日清食品の創業者・安藤百福さんとその妻・仁子さんです。

経営コンサルタントの仕事柄、この番組はとても気に入っており、毎回鑑賞しています。

 

11月29日(木)の放送では、塩業と健康食品の開発を進めている「たちばな塩業」の社員がバラバラになりかけた事態を、準主人公の萬平さん(演じているのは長谷川博己)の低頭平身な姿と言葉で、結束していくというシーンが印象的でした。

この番組は、中小企業の強みとは?という、つい見逃しがちな基本を再確認させてくれます。

 

中小企業の強みは、「結束力と機動力」だと信じています。

逆に言うと、その二つが備わっていない中小企業はたちまち大手企業の餌食です。

小さなチームであることで情報や想いの伝達が早まります。そして想いの共有は、結束力を生み、課題解決のためのアイデア・行動を生み出すのです。

また、行動を素早く起こしPDCAを素早く回す…機動力も強みです。

意外と機動力がない中小企業の実態が見られますが、それこそ最大の弱点となりえます。

チーム・組織を結束して強力にし、素早く構想・計画を練って試行錯誤する…これが中小企業の強みなのです。

投稿日: 2018年11月29日 | 8:36 am

コストカッターの限界

毎日のようにマスコミを賑わしている、日産のゴーン会長を取り巻く一連の事件。

彼は非情なコストカットを断行して、当時苦境に立たされていた日産自動車を救ったのだとか…。

立て直したゴーン会長のコストカット手法を肯定するような記事も散見されますね。

経営の目的とは何なのでしょうか?

自分はその価値観のズレが、今回の一連の騒動を拡張しているような気がします。

経営を”儲けるため”とした場合、ゴーン会長の手法・手腕は功績として大いに賞賛されるべきだと思います(事件内容は全く別です…念のため)。

しかし、経営を”関わる人々の幸せの追求”とした場合、彼の手法・手腕は全く評価に値しません。

工場の閉鎖や下請け企業へのコストダウン要求によって、路頭に迷った会社・人々が大勢いるわけですから…。

日本的経営は、”義理と人情に裏打ちされた幸福追求の経営”だと思っています。

またこの考え方が、すばらしい価値観であることをこれからも信じていきたいと思います。

日本を代表するものづくり企業「日産自動車」が、そもそも経営に対する価値観が全く違う(おそらくですが)外国人の経営者に再建を託したこと自体が、ボタンの掛け違いにつながったのでは…?と考えてしまうような事件です。

投稿日: 2018年11月28日 | 11:45 pm