中小企業の差別化ポイント〜オンリーワン経営の源泉〜

超情報化時代の今日。中小企業にとっては、メリット・デメリットが混在している時代です。

インターネットで、他社の取り組みや品揃え、PR(情報発信)戦略がほとんど仮説立てできます。

ということは、中小企業経営の基本「オンリーワン経営」が確立しにくいという現象が逆風となり、向かってくるのです。

先日も、島原市のクライアント企業のブランドテイストが、北海道の同業他社とほとんど類似していることを知らされました。

恐ろしい時代だと思います。

では、中小企業は何を持って差別化(オンリーワン経営)したらいいのでしょうか?

答えは”人財=ヒト”です。中小企業経営は一にも二にも、ジンザイが全て。

いくら商品やブランディング、マーケティング戦略において他社のマネをしても、人財の質だけはマネできません。

もっと言えば、「人財を育むような社風と仕組み」と言えます。

これからの中小企業経営にとって、人財経営、人本主義経営は必定です。

人財育成型運営管理の仕組みをいかに作るかが、鍵を握る時代なのです。

投稿日: 2018年10月5日 | 1:00 am

その指示命令は、社員にとって幸せなことですか?

経営者やリーダー、上司と呼ばれる人たちは、部下(あえてそういう言い方をしますが)やメンバーにとって善悪に基づいた指示・命令をしていく必要があります。

けっして、損得勘定(特に会社や経営者・上司にとって)での指示・命令はすべきではありません。

そのメンバーが「成長できるか?」「喜んでチャレンジできるか?」且つ企業や所属組織にとって有益なものか?という優先順位判断に従って、指示命令・提案をすべきです。

 

以前所属していた企業で、自分が「サラリーマン法人になりませんか?」との提案を受けたことがあります。

その提案をしてきたのは、直属の女性上司でした。

自分が「なぜ、その提案をなさるのですか?サラリーマン法人になる私のメリットは何ですか?」と聞いたところ、「上からの提案だから…」という意味不明な説明でした。

サラリーマン法人という半独立形態が流行っていたのは、10年ほど前でしょうか?

はっきり言って流行り廃りの形態は、ビジネスとして取り組むとロクなことはありません。

 

本当に当時の経営者が、自分に対して提案してきたなら”なぜ自分で、自分の口で”言わないのでしょうか?

その時は、「軽く見られたもんだ…」と呆れましたが…。

 

話を戻します。部下やメンバーにとって有益ではない指示命令・提案は、リーダーはすべきではありません。

そんな損得勘定でしか、部下の将来や未来を考えきれないような幹部がのさばる会社は、成長する由もないのです。

投稿日: 2018年10月3日 | 1:00 am

ビジネスで一番大切なモノ

マーケティングやブランディングなど、学問としての研究が進み、様々なフレームワークや戦略発想思考が確立されています。

確かに、モノ(商品)を売る(マーケティング)時のプレゼンテーション手法や販促手段は無限にあります。

”打ち手は無限”です。

しかし、ビジネス(事業)おいてもっとも大切なモノは何だと思いますか?

文明の利器(ITなど)を活用した新しいビジネスモデルの確立でしょうか?

それとも、マーケティング戦略の立案とアクションでしょうか?

どれも正しい答えだと思いますが、もっとも大切なファクターは”熱い想い”です。

 

経営理念にベクトルを合わせた、事業目的を何としても成し遂げたいという熱い想いが、お客様に伝わり、その価値がお金に変わるのです。

先日、久しぶりに映画”海賊と呼ばれた男”を鑑賞し、その後単行本を開いて再度読み返しました。

何度読んでも、この物語はコンサルタントにとっても様々な原点を提示してくれます。

 

商品の売り込み”プレゼンテーション”にとって、うまくいかない最大の理由は「熱がないことじゃ!」と社員を叱咤する主人公・国岡鐵造。

フィクションではありながら、ビジネス・経営にとって一番大切な”ハート”というものを教えてくれます。

投稿日: 2018年10月2日 | 1:00 am

就職・転職の超売り手市場環境に備える

日本全体の人口(日本人のみ)が減少していく今日。労働人口も、劇的に減少していていくことは間違いありません。

「人財が企業成長の鍵を握る」中小企業経営にとっては、厳しい人材確保環境が予想されます。

このご時世だからこそ、社員がイキイキと働けるような職場環境・仕組みづくりは必定です。

また、せっかく縁があって入社してきたメンバーが、退出(辞めて)しないような社風づくりも必要です。

もちろん、企業理念や会社の方向性に沿わない価値観をもったメンバーは、退職を引き止める必要はありません。

お互いの幸福のために、判断・決断しなければならない時はあります。

 

社員の募集に対し、応募してくる人材が多い会社。採用の相談や採用希望の連絡が絶えない会社。

中小企業は、そんな会社を目指すべきです。

 

入社希望の情報が絶えない会社=給料が高い会社という等式は成り立ちません。

何度も言いますが、きっかけにしか過ぎず、人材が会社をセレクトするのは様々なファクターが絡み合います。

企業理念(事業の目的)が明確か?(入社後は、実践されているか?)、メンバーの人間関係は良好か?働きがいのある職場環境か?、公平な人事考課制度は確立されているか?…ブラック企業ではないか?など。

超売り手市場に備えた企業経営に、経営者は真正面から向き合わなければ、事業の永続発展がのぞめないことになりかねないのです。

投稿日: 2018年10月1日 | 1:00 am

快適な職場環境づくりは経営者の大切な仕事

かつて、ワークライフバランスという言葉を「屁理屈」と言ってこき下ろす経営者がいました。

彼の主張は、「お金がなければ不幸」「貧乏してワークライフバランスは実現できない」というもの。

また、「仕事の量」が高い給料に結びつく、というもの。

自分から言わせれば、その理屈が屁理屈です。

もし、働く人たちが「お金のため」だけに働いているのならば、主張は理屈が通ります。

ですが、働き人のモチベーションは「お金」だけではありません。

モチベーションの源泉は、「働きがい」「社会貢献」「仕事を通した自己実現」「愉しさ・面白さ」「帰属意識・仲間意識」「経営者へのリスペクト」…など実に様々なファクターが絡み合っているのです。

ワークライフバランスは、ES(社員満足度)を実現する大切な考え方です。

給料というものは、当然高い金額に越したことはありません。

ただし、正社員・非正規社員を含めたメンバーが、給与だけのために働いているのだとする考え方は”美しく”ありません。

価値観ですから、否定するものではありません。しかし、ワークライフバランスを屁理屈だと否定する経営者を、社員が心からリスペクトすると思いますか??

社員が、社会人として人生を謳歌しながら快適に働ける環境づくりは、経営者として真剣に向き合うべき大切な仕事だということを忘れないでほしいものです。

投稿日: 2018年9月30日 | 1:10 am

天草での縁 新しい出会いに感謝…。

昨日は、今月2回目の天草訪問でした。6月に依頼され、講師を務めたセミナーを受講された経営者の方から、相談・支援を依頼いただいたのです。

佐賀市内から、天草市内まで車で約3時間半。

電話の打ち合わせで、「楽しみにしています!」と言っていただいたこと。待っていてもらえるクライアント様との新しいご縁があるからこそ、この仕事をがんばれると実感しています。

コンサルタントにとって、「次回もまた、楽しみにしています」とか「元気が出ました、今何をすべきか分かりました!」などと言ってもらえることが報酬だと思います。この瞬間は、本当にうれしい。

現状確認から、売上増大(増収・増客)施策立案、そして経営理念(キャッチコピー)創出など、あっという間の6時間でした。

 

天草市内にある天草宝島観光協会が入っているビル(天草宝島国際交流会館ポルト=天草市中央新町)1Fには、人気ロックバンド「WANIMA」の楽曲のイメージ画像などに登場するスプレーペイントのワゴン車が展示されています。

WANIMAのメンバー2人が天草出身で、天草市の魅力を発信する「天草宝島親善大使」を務めているそう。

 

今回支援したクライアント様は、天草市内で小さな小さなご商売をされている経営者でした。

「小さくてもキラリと光る商売を育む支援」。

中小企業診断士しかできない仕事だと、誇りと気概をもってお手伝いしたいと思います。

次回は、11月中旬に伺います。

投稿日: 2018年9月29日 | 6:15 am

リーダーとしてのブレないハート

中小企業経営は人財が全てです。

人財は育まないといけません。採用した人在が、人材となり、さらに人財として成長していくためには、教育・育成・成長促進という企業の取り組みが絶対に必要です。

パワハラ的な言動で、人材がすぐに退出(辞めていく)する会社は、将来が危ういです。

特に人材が不足する近い将来、”人財育成力”という企業診断指標がクローズアップされると思われます。

 

経営者をはじめ、幹部・リーダーはブレない姿勢がとても重要です。

ブレない尺度はほかでもない、経営理念と行動指針です。

自分の支援先であるクライアント様では、行動指針を”約束ごと”と呼んでいます。

リーダーがブレてしまうと、メンバーはもっともブレます。経営理念にそぐわないようなアクションをとるようになり、結果としての業績に悪影響を及ぼします。

 

経営理念を明文化し、行動基準を”私たちの約束”として見える化する意義は、このような理由によります。

いつの時代でも、経営理念は企業経営の目的であり、向かうべきベクトルであり、共通の価値観です。

投稿日: 2018年9月27日 | 1:00 am

減収時代の中小企業生き残り戦略

人口の減少や少子高齢化、働き方改革による人件費の高騰、人材採用の超売り手市場の到来など中企業経営にとって逆風がふきあれる時代と言えます。

人財が”商品=モノ”を創造し、”業績=カネ”をもたらす唯一無二の存在です。

とするならば、これからはすさまじい減収(売上減)時代に突入していくでしょう。

 

すべての業種・企業が、それにさらされる訳ではないのですが、減収時代に対応する戦略は立案しておく必要があります。

 

減収時代の生き残り戦略は、高付加価値経営しかありません。

まちがっても、値引きや価格競争を挑むような戦略はとってはいけません。

 

高付加価値経営は、高粗利経営といってもいいでしょう。つまり、これからはますます”企業努力”を惜しまなかった会社が生き残る時代がやってきます。

企業努力は、付加価値に転換されます。

努力して努力して、いい商品を創り(あるいは仕入れ)、いいサービスを提供して売上を上げていく経営です。

また、減収時代だからこそ、客数主軸経営に軸足を置きましょう。

”どうせ、人口減なんだから客数を増やすことは避けたい”という考え方はナンセンスです。

つまり、消費人口が減少する時代だからこそ、競争は激化しますが、あえて増客(ファンづくり)経営に邁進する真価が問われるのです。

投稿日: 2018年9月26日 | 12:36 am

何のための商売か??

商売は何のためにしていますか?経営者の皆さん、改めて問われたとき、どんな回答をされますか?

最近ですが、そのことを改めて考えてしまう状況に直面しました。

「何のための商売か?」この命題の答えを全社で統一していなければ、経営戦略そのものが迷走してしまします。

 

ある企業の役員会議での一コマ。来期の方針をディスカッションしていました。

 

会長:「今期は昨期と比較して、増収したものの減益に終わった。これからの経済環境を鑑みたとき、経費削減は必定である。そこで現場スタッフを3人ほど辞めてもらい、人件費を削減したい。」

社長:「今、現場のスタッフに辞めてもらったら、他のスタッフにかかる労力が増大する。結果として一人一人の労働時間が長くなる。高齢化対策も考えなければならない。」

会長:「昔はもっと少ない人数で、回して(運営して)いた。やれないはずはない。」

社長:「・・・・・・。」

役員:「・・・・・・。」

 

この事例は、あるサービス企業の役員会議での一コマです。

商売の目的が”金儲け”となった場合は、会長の意見が通ります。

逆に、経営の目的が”永続発展”となった場合は、社長の意見が基礎となる経営戦略がマッチします。

また、会長の意見は「辞めてもらった現場スタッフが不幸になる」という事態が発生します。

 

当然のことながら、コンサルタントである自分は、”社長の意見押し”です。

結論は持ち越しとなりましたが、結末は分かりません。

 

投稿日: 2018年9月25日 | 1:00 am

アントレプレナー(起業家)へのエール〜月次決算・振り返りの必然性〜

起業して間もない時、ついつい後回しになりがちな会計処理・事務作業。

特に一人や家族で事業をスタートした場合には、日頃の運営や営業活動に追われていまい、事務的業務まで気が回らないようになります。

結果として、現状業績の認識が半年後…などという事態に陥ります。

どんなに忙しくても、業務に追われていても、月次決算(売上と原価、経費の把握)は必須業務です。

経営・商売は打ち手の連続です。

打ち手は、刻一刻と変化していきます。その変化を見抜くためには、足元(自社・自店の業績現況)を把握しておくことが重要です。

ある起業家にヒアリングした際、「忙しくて事務的業務まで手が回らない」と言われていたので、その内容を伺いました。

すると、「販促のチラシを作ったり、イベント企画を立案したり、仕入れをしたり…」という話。

もちろん、その業務も大切です。しかし、いわゆる営業・販売・販促は、正しい現状認識の上に成り立ちます。

今、自社の営業利益はいくらか?原価率は適正か?無駄遣いはないか?資金繰りは大丈夫か?…などの現状認識が正しくされていないと、正しい戦略が立案できないのです。

月次の試算表に基づいた、業績振り返りと対策立案は、事業をスタートさせた当初は特に取り組むべき必須事項として認識しておきましょう。

投稿日: 2018年9月24日 | 1:00 am