アントレプレナー(起業家)への提言−1

このご時世、起業を構想している人は少なからずいらっしゃると思います。

仕事柄、様々なタイプの起業家を接してきましたが、残念ながら「この方は起業したら危ない」と思わざるを得ない方も散見します。

また、そのような方々は意外と多く、いくつかの共通点があります。

その共通点は、理論上のモノでなく現実的な要因として存在します。つまり、本やインターネットに載っているような話でなく、もっとリアルな事実としてあるのです。

その共通点をご紹介します。

起業を構想中の方には、ぜひ失敗しない(途中で事業が終わらない)ような事業を展開していただきたいと切に願います。

① 事業の目的がブレまくる…事業(ビジネス)の目的は何か?という考え方を起業家がブレてしまうと、戦略となるオペレーションもズレが生じていきます。それは、理念ともいうべき商売の「価値観」です。

② 商売を軽く考えている…「自分ならできる」と信じることはいいことですが、ビジネスを舐めてはいけません。ビジネスは、常にリスクとチャンスの狭間での営みです。チャンスばかりの環境ではないということを認識しましょう。

③ ビジネスの柱が確立されていない…意外と多いのですが、「何を売るのか」「何を創るのか」「何のサービスを提供するのか」が、ボヤけているビジネスモデルもよく見ます。事業の柱となるビジネスモデルは、的確に明文化(または図式化)しましょう。

続きは次回で。

投稿日: 2018年7月9日 | 11:49 pm

経営の”目的”と”目標”

特に中小企業経営において、経営の目的とは何でしょうか?

経営者が、この明らかにすべき命題を取り間違えた時、必ずその経営は迷走を始めます。

経営の目的を”儲けるため”とか、”ゼニカネのため”とした場合、もはやそれは企業経営という枠を超えた”博打的な営み”と成り下がってしまいます。

経営=商売の目的を考えた時、それは明らかに”経営理念の実現”や”関わる人々の幸福”という価値観に据える必要があります。

経営は人間の営みであり、人間は幸福になるために生まれてきたのであり、働くことで幸福を実現できるものであるからです。

日々、さまざまな価値観をお持ちの経営者とお会いします。

時には、”この人は行く末、経営自体が行き詰まるだろうな”と思わざるを得ない方もいらっしゃいます。

幸い、小生がお手伝いするクライアントの経営者も方々は、同じ価値観を共有できるリスペクトすべき方々です(クライアントをセレクトしているのですが…)。

売上や利益、キャッシュフローはあくまでも、”正しい経営”を実践した結果現象です。

もしも、それらを”目的=何のため”と設定した場合、経営のオペレーションそのものを間違ってしまいます。

時には、最もやってはならない”リストラという名の首切り”をも平気でするような”残念な経営”に陥りがちです。

 

投稿日: 2018年7月3日 | 10:16 pm

会社・組織づくりのベクトルとは?

企業づくりは、人づくりだと考えています。企業経営は、人間の営みであり、そこに集うメンバーが、その主人公だからです。

企業経営において、最も大切なのはカネではありません。

かつて、「ゼニカネが一番大事だ。」とはばからずに主張される経営者と会いましたが、まったくもってナンセンス。

価値観のモノサシが、カネとは…残念な考え方です。

企業づくりのベクトル(方向性)は、経営理念以外にありません。

しかし、経営理念を単なるフレーズ・キャッチとしてのみ扱い、実際の経営は理念に反しているという実態も散見されます。

経営理念は、全スタッフ共通の価値観です。

つまり、企業という組織を作るための方向性は、企業理念に沿っているか?反しいないか?ブレずに邁進できているか?が重要です。

 

投稿日: 2018年6月29日 | 11:54 pm

現象と原因と…

「売上が落ちているので、解決方法を相談したい」…実際にクライアントから聴く内容です。

売上が落ちているというのは、あくまでも”現象”にしか過ぎません。現象は、解決方法はありません。

原因を突き止めて、その原因をソリューションしなければ、根本的な経営改善は実現できないのです。

また、「うちの会社の問題は、社員が定着しないことなんだよね…」。この言葉もどこかおかしい。

社員が定着しないことも、現象です。

原因は、さまざま。人間関係だったり、待遇面だったり、働き甲斐の薄さだったり。

つまり、「売上が上がらない」のも、「社員が定着しない」のもすべてが現象面。

原因を突き止めないと、いつまでたっても負のスパイラルから抜け出せないのです。

投稿日: 2018年6月28日 | 10:38 pm

銀行との付き合い方 〜リレーションシップバンキングの真意〜

「雨が降ったら傘を貸さず、晴れた時に傘を貸す」…金融機関の融資を例えたフレーズです。

中小・零細企業にとって、地方の金融機関(信用金庫や地銀)は、お金という経営の「血液」を供給してくれるありがたい存在です。

しかし、「雨が降ったら…」という例えにある様に、いざという時の金融機関は「貸し渋り」などというカードを切ってくることもあります。

小生は、地方の金融機関は「リレーションシップ(良好な関係性)」を構築して、よりよいパートナーとしての付き合い方をお勧めします。

そのために、経営情報を可能な限り開示し、いざという時の融資実行に備えて適度な間隔でバンクミーティングを開催することが大切だと考えています。

銀行の融資担当者には、良し悪しがあると思っています。

クライアントにできるだけ寄り添い、融資案件を協力的に進めてくれる担当者もいます。一方で、時間ばかり要して提出資料ばかり求めて、なかなか協力的でない担当者もいます。

しかし、銀行はひとつではありません。メインバンクは、できるだけ変えないことがベターであると思いますが、あまりにもコミュニケーションが取りづらい場合は、思い切ってメインバンクの転換もありえます。

銀行との上手な付き合い方は、良きパートナーとしての情報開示と面談の設定などで実現できるのです。

投稿日: 2018年6月25日 | 10:21 pm

中小企業がとるべき戦略の方向性

事業計画書や単年度経営方針書の策定は、大いに推奨されるべきだと考えています。

計画なき経営は、羅針盤なき航海と一緒で、その方向性を間違えてしまいがちになるからです。

単年度経営計画書に盛り込むべき内容は、経営理念、中期ビジョン、経営実行カレンダー(実施事項のマイルストーン)、部門ごと前期の振り返り(検証)、部門ごと行動計画(アクションプラン)、そして業績計画(数値計画)です。

やはりここで、各種立案戦略の方向性となるべきものは、「経営理念」です。

立案した各種戦略が、経営理念に沿ったものか?外れていないか?具現化できているか?…です。

ありがちな”残念な経営計画書”は、業績数値だけの計画書、ありもしない(おめでたすぎな)売上計画を立てている計画書、根拠のない利益計画ばかり羅列している計画書、目標業績が前年比150〜200%などの数値を並べ立てている計画書…です。

もっとも散見されるのが、目標が高すぎる計画書。

目標は、「社員のモチベーションをかきたてる」くらいのものがちょうどいいのです。

「ちょっと頑張れば届く、がんばり方もイメージできる」くらいの目標数値一番モチベーションを掻き立てます。

 

投稿日: 2018年6月19日 | 11:53 pm

宿泊業経営の未来型マネジメント

今日は前職の会計事務所からの講師依頼で、諫早商工会議所にて講演講師を務めてきました。

宿泊業の経営者を中心に、約20人の方にご参加いただき、ほどよい緊張感の中で一生懸命お話ししました。

小生の講演は、実例・実績に基づいた生きた情報を提供する形で実施します。

机上の空論では意味がないし、あるべき論の話をしても、現実の経営状況と乖離していれば、聴いている方の参道は得られないと思っているからです。

講演テーマは、投票テーマのとおりです。

「戦略実行」や「戦術(仕掛け)」の展開のために、予実管理の重要性や、現場スタッフを巻き込んだチームづくりとPB商品開発の意義などを主張してまいりました。

いつも思うのですが、業種業態に関係なく、経営の根幹に流れている基本(やるべきこと)と定石(やってはならないこと)は同じなんだと。

恩師、坂本光司先生も言われていますが、経営の趨勢を決するのは「経営のやり方(テクニックや方策)」でなく「経営のあり方(姿勢や価値観)」だと思うのです。

今日はあっというもの1時間でした。

お声掛けいただいた、古巣(内田会計事務所)に感謝・感謝です。

 

投稿日: 2018年6月18日 | 11:27 pm

予実管理、実践していますか?

日々の予実管理というのは、経営上とても重要な作業と言えます。

特に経営者は、自分の経営の通信簿のような試算表と、きちんと向き合うことがとても大切です。

予実管理のポイントは、①対計画比率・差額 ②対昨年比率・差額を正確に算出し、現状認識することです。

偶然にも、明日諫早市商工会議所内にて、セミナー講師を務めることになっていますがこの「予実管理」重要性を詳細に説いて参りたいと思っています。

リスクを感じる経営者(この方の経営・商売は危ないなと思う経営者)に、感じている点は、結果としての業績に向き合っていない(直視できていない)ことです。

現状を認識せず、数値管理は専門家任せ、自分のやりたいことを優先してしまう…そのような経営はリスクが高まります。

やりたいことを商売にするということは、とてもいいことだと思います。

しかし、現状を正しく認識しないと「やりたいこと」に投下できる原資(モトデ)を認識できません。

結果、借入金が膨らみ資金繰りに困窮してしまうケースがよくあります。

とくに、事業を始めたばかりの経営者・起業家が陥りがちなリスクです。

中小・零細企業であればあるほど、予実管理はしっかりと取り組みましょう。

投稿日: 2018年6月17日 | 11:44 pm

上天草の夕日。楽しき日々に感謝。

今日は、上天草のクライアント様で仕事でした。

片道約3時間の道のり。しかし、毎度のことながら、訪問が楽しみなクライアント様です。

到着したのは、13:30分頃。

14:00から18時まで、幹部会議を実施しました。

約4時間の会議もあっという間に過ぎていきます。内容が充実していますし、なにより圧迫感からくるストレスがありません。

とてもよい方向に進んでいると思います。

 

仕事柄、さまざまな中小企業の、さまざまな会議に参加します。

会議の空気感はとても大切です。

 

もっとも無意味な会議は、「ギスギス感がいっぱいの個人攻撃型会議」です。

特に経営者自らが、部下の攻撃をするような企業は、その存在価値すらありません。

企業の最高責任者は、代表取締役社長以外にないのです。ということは、課題に向き合うのは企業のメンバー全員だし、旗振り役は社長です。

小生のクラインアント様では、「会社の課題は、メンバー全員の課題。部門の課題は、メンバー全員の課題」といして提言しています。

ラグビーの「 One for All ,All for one 」(ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために)という思いが大切です。

 

会議後は、全体研修でセミナーを担当させてもらいました。

テーマは「働く喜び、働らくという幸せ」というもの。充実した時間でした。

 

帰りの車の中で思うこと。

「会議の進め方はもっと工夫できなかったか」「もっとディスカッションしやすい雰囲気作りができなかったか」「メンバーのモチベーションは維持できたか」「セミナーでの思いは伝えることができたか」などなど。振り返ればキリがない。

 

けれども最後にはやっぱり、「この仕事は本当に愉しいな…」ということです。

投稿日: 2018年6月13日 | 12:07 am

30年ぶりの絆…

昨日、とても嬉しい出来事がありました。

SNS(FB)を通じて、30年ほど不通だった先輩と繋がることができたのです。

小生は高校卒業後、一年間の浪人生活を経験しました。福岡の予備校に通い、寮に入って大学浪人を送ったのです。

その頃は、とても多感な時期で、皆大学合格に対する不安や進路について、また人間関係や恋愛など、様々な悩みを抱えていました。

小生は、福岡市内にあった水城学園という予備校に通い、南区井尻にある学生寮で生活していました。

そのころ、とてもお世話になった先輩がいらっしゃいました。同じ佐賀出身の2浪している方で、その先輩には、本当にいろんな相談をしていたことを今でも思い出します。

その先輩、田中さんといいます。

北海道に憧れ、将来は北海道に住みたいと言われていました。そして今、北海道旭川で整体院をされているとのこと。

久しぶりに電話で聞く声は、当時と全く変わりなく、温かい響きがありました。

それにしてもSNSというもの、活用によっては人の運命を変えてくれると思いました。

九州佐賀と北海道旭川。SNSやインターネットがないと、まず繋がりを再現することはできなかったでしょう。

9月には、空手の全国大会出場のため札幌に行きます。

時間を作って、旭川の田中さんに会いに行きたいと思っています。

 

投稿日: 2018年6月12日 | 7:46 am