粗利益重視経営のススメ

粗利益(売上総利益)は、とても重要な経営指標です。中小企業経営者は、”売上”を重視して意思決定の判断材料にする方が多い傾向があります。しかし、小生はあえて”粗利益”最上重視経営を推奨しています。

粗利益率100%と言う業種もあります(小生のような経営コンサルタントオフィスもそうです…笑)が、売上原価が発生する業種は、須く粗利益を観察モニタリングしていく必要があります。

理由は、粗利益が”儲け”の源泉であり、企業のブランディング(高付加価値経営)を測定する指標となりうるからです。すべての中小企業は、ブランディング戦略を推進していく必要があります。ブランディングに成功すると、高価格・高付加価値が実現できます。つまり”儲かる”訳です。

ただし、これには高品質経営がマスト条件になります。競合他社に価格競争を仕掛けられない、オンリーワン品質経営です。

価格競争を回避できる訳ですから、価格決定権が自社になります。お客様は”喉から手が出るほど欲しい高品質商品”ですから、最初からインパクトが違います。

粗利益重視経営の注意ポイントはもうひとつ。

高付加価値を実現しようとするあまりに、適性原価を見誤ってしまうことがあります。原価を下げすぎると、品質の低下を招きかねません。

高品質を担保できる適正原価を模索して、決定します。

適正原価率をある程度固めたら、その原価率を遵守して原価額を決めていく必要があります。

最も良くないのは、高付加価値が実現した途端に、さらに原価を下げて儲けを重視し客離れを起こす事態を招くことです。

中小企業経営にとって最も怒れるのは、”客離れ現象”です。お客様は正直です。すぐに損得経営を見抜きます。見抜かれた損得経営は、取り戻すのが至難です。

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